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音楽著作権について質問させてください。

 ある曲をピアノとソロ楽器用に編曲し、楽譜やCDを制作し、イベント等で配布したいと考えています。その曲はJASRACに登録されているのですが、編曲に関する翻案権に関しては著作権者の権利であると思いますので著作権者である人に同意を得なければならないと思うのですが、通常このような場合、作曲者は音楽出版社に著作権を譲渡しているものなのでしょうか?
 また、著作権者が音楽出版社である場合、編曲の申請をする場合音楽出版社に対して行うものなのでしょうか。

 もう一つ質問なのですが、上記のような場合でも、「営利を目的としない・聴衆から料金をとらない・演奏者に出演料を支払わない」場合は特に申請無しで行ってもよいのでしょうか。

 知識のある方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

>頼りっきりで申し訳ないですが、よろしくお願いします。


当方は、大手楽譜出版社に勤務経験のある者です。知っている範囲のことでお役に立てれば幸いと思っております。

現在未出版のものでも、将来出版するかもしれないということで、権利だけを買い取って保有している可能性があるので、JASRACに尋ねてみるとよいでしょう。データベースに「専」の文字があれば、どこかの音楽出版社・楽譜出版社が出版の権利を独占、またはコントロールしています。
もし、だれも出版の権利をもっていないのなら、JASRACに対する簡単な申請だけで規定に基づく使用料金を納めれば自由に使えます。また、他の人も同様に使えます。
作者が著作権を手元に置き、財産としての著作権の管理を信託している場合は、管理団体は規定に基づいて不特定多数に無制限に使用を認めますので、同一曲について多数の編曲バージョンが存在し、多数の出版社から一斉に楽譜が出てくるという現象になりますが、それが普通です。大手の楽譜出版社が何千部出すのと、個人が手書コピーを配布するのも同等の扱いです。
売れっ子歌手の曲で、だれかが著作権自体を買い取っている場合、あるいは著作権は本人の手元にあるが、使用権一切をだれかに認めている場合もあります。
今回の場合は、JASRACのデータベースに乗っているとのことなので、「専」の文字も付いていないのであれば、おそらく申請すれば簡単に出版できます。3分程度の曲を1曲だけで、100部くらいの無償配布なら、総額で1800円です。電話で聞けばその場で簡易見積もりをしてくれます。
TEL:03-3481-2170
http://www.jasrac.or.jp/info/rules/pdf/19.pdf
ただ、音源ソースとしてTVやCDの耳コピーからということについては、窓口の人が返答に困るので、問われない限りは触れないほうがよいです。編曲して出版、あるいは、演奏された場合、その音楽のソースをどこから得られたかは関係がなく、また聴いた人見た人が簡単に判るものでもないので、オープンにする必要はありません。ハッキリした既存の音源からのコピーとなると実演者の権利等が絡んできて、話がややこしくなり、窓口の人も簡単に答えることができず、「では、その実演者と交渉して耳コピーする許諾を得てください。」みたいな話になり、出版が不可能になります。
編曲したり出版したり演奏したりする以上、どこかからソースを得るに決まっていますが、そのソースは明らかにする必要はありません。「街角で聞こえてきました。」「友達が口笛を吹いていたのが気に入って・・・」でも通る話です。
歌詞の無い曲、または、インストゥルメンタルの出版について基本的には、以下の4項目を告げればよいのです。
作曲者:山田太郎
曲名:「日本の印象」
配布数:100部
無償配布

別途に出版の権利者(個人・法人)が居ることがはっきりすれば、そこに申請するほかはありません。
もし、拒絶された場合は譜面の配布はあきらめるほかはありません。無料・非営利の催事であれば、音を流すだけなら問題ありません。

音楽は目に見えず、触れることもできないので特殊なものと思われがちですが、せっかくの財産を権利キープしているだけではメシが食えないので、使用を希望する人に対しては、積極的に許諾しておカネにしていく、というのが基本スタンスです。気軽に窓口に電話されるほうがよいです。
作曲家も演奏家も中間に立つ人も、ビジネスとしてやっているだけなので、あまり深く考える必要はありません。
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>ある曲をピアノとソロ楽器用に編曲し、楽譜やCDを制作し、イベント等で配布したいと考えています。

その曲はJASRACに登録されているのですが、編曲に関する翻案権に関しては著作権者の権利であると思いますので著作権者である人に同意を得なければならないと思うのですが、通常このような場合、作曲者は音楽出版社に著作権を譲渡しているものなのでしょうか?
Re:作曲者が音楽出版社に著作権を譲渡していることは滅多にありません。財産としての著作権管理をJASRAC等の管理会社に任せています。音楽出版社に「譲渡」でなく、「管理を委託」している可能性はありますが、その場合も、相互管理契約がなされており、窓口はJASRACで問題ありません。

時間とともに消え去る「演奏」と、永久に残る「出版&CD作成(無償でも)」は、別途の考え方となります。
管理団体は、「歌詞」と「主旋律」の著作権を原作者から任されて財産として管理しており、編曲については審査も管理もしていません。
現実のことを言いますと、演奏については楽曲使用料を払えば、編曲は自由にやっています。楽曲が演奏されるということは、当然何らかの編曲が施されるので、作者はそれを暗黙に承知・了解しているとみなす他はありません。したがいまして、「編曲」はJASRACはもちろん、だれも管理していません。
作者としては、自分の作品については魅力的に編曲・演奏してほしいのですが、現実には編曲や演奏の上手下手を審査して許諾の可否を決めることは不可能です。
「編曲の翻案」というのは、すでに編曲されている譜面を使うのだが、演奏時間や楽器編成の都合で、譜面を改変して使う場合であり、この場合は、編曲した人の許諾が必要です。
旋律のみの譜面からあらたに編曲することは、「翻案」とは言いません。JASRACはじめ楽曲の管理団体が管理を任されているのは、基本的に「歌詞」と「主旋律」のみであると思ってください。その他の事柄には関知していないということです。
したがいまして、「演奏」の窓口に申請していただければすべてOKです。また、「非営利・無料・ノーギャラ」の条件をすべて満たしていれば、申請の必要もありません。自由に編曲して自由に演奏できます。申請しても、「使用料は0円です。」という通知が来るだけです。
演奏についての窓口
http://www.jasrac.or.jp/info/event/pop.html

出版の場合、(個人でコピーして配布するのも「出版」です。)楽譜出版社が出版の権利を持っているので、その出版社に許諾を得なければなりません。ここで注意することは、なんでもよいので、当該楽曲の収録された曲集を開き、当該楽曲の下を見るとコピライト表示があります。そこに表示されているのが、その曲の出版の正当な権利者ですので、そこに申請します。その曲集を出している出版社ではないので勘違いしないでください。(その曲集を出している出版社の場合もありますが、その出版社が、より川上(上位)の、元締め的権利者から許諾を得ている場合が多いのです。)その曲集の出版社の許諾を得る必要があるのは、ズバリその曲集のページをコピーして使う場合だけです。(当然のことながら、廃番商品以外は許可されません。)
JASRACに問い合わせれば、正当な権利者を教えてくれます。
「出版」する場合は、無償・非営利であっても、必ず申請が必要です。したがいまして、趣味の合唱サークルの月例会で楽譜を配布することは、手書きの譜面のコピーであっても違法となります。
「出版」についての窓口
http://www.jasrac.or.jp/info/create/publish.html

CDにする場合は、専用の窓口があります。この場合はレコード会社の許諾は要りません。(何の関係もありません。)ずばり市販のCDを使用する場合は、原盤権を持つレコード会社の許諾が必要ですが、自分で編曲・演奏・録音したCDの配布・販売は、許諾を得て使用料を払えば自由です。この場合も、当然なんらかの編曲がされないと演奏できないので、編曲に対する許諾は必要ありません。

著作権法違反は、「親告罪」と言って、正当な権利者またはその代理人でないと、訴えを起こすことができません。編曲・演奏については、よほどヒドイ演奏で、作品の品位が著しく傷つけられており、かつ、それを聴いた本人がそう感じた場合のみ、差し止め請求ができますが、現実にはほとんどあり得ません。手書き譜面のコピーの配布も、違法ですが、これを差し止められるのは、原作者本人のみなので、訴えられた人はおそらくいないと思われます。ただし、市販の曲集のコピーは、すぐに訴えられますので、方法・数量には注意が必要です。
CD製作についての窓口
http://www.jasrac.or.jp/info/create/index.html

>また、著作権者が音楽出版社である場合、編曲の申請をする場合音楽出版社に対して行うものなのでしょうか。
Re:原曲の著作権そのものが出版社に譲渡されることは、滅多にありません。通常は、著作権はあくまで創作者が持っており、管理を任された団体から使用許諾を得た出版社が、契約に基づいて譜面にして出版しています。したがって、最新のヒット曲が同時にライバルの出版社から出版されるのは普通です。
また、音楽出版社が原作者から譲渡を受けて、正当な権利者となっている場合でも、たいていはJASRAC等の団体に管理を委託しているので、使用申請は管理団体の窓口だけでOKです。また「編曲」の申請は必要ありません。
繰り返していますが、編曲については、演奏するだけならJASRACに申請して、楽曲の使用料を払うだけでOKです。演奏されるということは、当然何らかの編曲が施されるということなので、それを含めてということです。編曲の上手下手は審査の方法がなく、管理している団体はありません。ただし、歌詞の改変はできません。品のない替え歌にされる可能性があるため、歌詞の変更は別途の手続きが必要です。また、訳詞は替え歌とみなされますので、装用の手続きが必要です。日本語歌詞を中国語や韓国語や英語で歌う場合などです。有名なところでは、「ドレミの歌」を日本語で歌う場合です。この場合でも実はすべて原作者の許諾を得て演奏されています。

>もう一つ質問なのですが、上記のような場合でも、「営利を目的としない・聴衆から料金をとらない・演奏者に出演料を支払わない」場合は特に申請無しで行ってもよいのでしょうか。

出版・CD配布をせず、演奏するだけなら(時間とともに消えてしまうものならば)、「営利を目的としない・聴衆から料金をとらない・演奏者に出演料を支払わない」のであれば、編曲・演奏することについて申請の必要はありません。音楽を演奏する場合は、アカペラ以外は、何らかの編曲を施さなければなりません。ご想像ください。いろいろな場所で個人やグループの楽しみで演奏される音楽は、さまざまな楽器編成で一日に何千曲もあると思います。その編曲・演奏について、いちいち申請されると窓口がパンクします。

この回答への補足

空いてる時にじっくり読もうと思ったら時間がたってしまいました…

現実問題も交えた貴重な回答をありがとうございました。今までも結構調べたりもしていたのですが、考え違い等も多かったようです。単刀直入でとてもわかりやすいです。

補足で質問なのですが、

>出版の場合、(個人でコピーして配布するのも「出版」です。)楽譜出版社が出版の権利を持っているので、その出版社に許諾を得なければなりません。

というのは既に楽譜出版されている曲についての話だと思うのですが、今作ろうと思っている楽譜は調べた限りでは楽譜の出版されたことのないTV番組のBGMみたいなものなのです。そのようなケースではどのような感じになるのかお話が伺えたら、と思います。(旋律を聞きとってピアノ伴奏をつけようと思っています)

頼りっきりで申し訳ないですが、よろしくお願いします。

補足日時:2008/12/03 22:07
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編曲の場合は最終的に著作者の許諾になります。


音楽出版社が窓口になっていることが多いようです。
参考まで。
http://www.yamaha-mf.or.jp/el-con/entry/point_3. …

「営利を目的としない・聴衆から料金をとらない・演奏者に出演料を支払わない」場合とは、「既に著作物として存在する曲を許諾無しに演奏できる」ということであって、編曲して良いかどうかとは別の問題になります。
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この回答へのお礼

参考リンクの方、拝見しました。やはり実際に申請する人のためのガイドライン的なものは分かりやすいものがありますね。参考になりました。

曲の選定等が終わり次第、音楽出版社を調べた上許可申請を求めようと思います。どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/11/28 17:57

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