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音楽著作権について教えてください。
東京の小さなミュージカル劇団なのですが、作曲出来る人が不在です。
脚本は全く自作のオリジナル作品で、
既存の海外ミュージカルの楽曲のみを使用した場合、
音楽著作権料を支払えば上演することは可能でしょうか?

もちろんJASRACが管理している曲です。
使用する楽曲は、複数のミュージカル作品から何曲かずつ選んで、
自分で作詞したいと思っています。
出来れば編曲もしたいです。

お返事お願いします。

A 回答 (2件)

>既存の海外ミュージカルの楽曲のみを使用した場合、


音楽著作権料を支払えば上演することは可能でしょうか?

可能です。JASRAC管理曲であれば、申請すればOKです。
申請に際しては、2種類の方法(窓口の選択)があります。
ひとつは、包括的に「一つの上演」として、入場料、入場者数などから算出する方法
もうひとつは、1曲ごとに申請して、15曲使用するのなら、15曲分の使用料金を支払う方法

自分たちで演奏するのであれば、わずらわしい問題はありませんが、どちらにせよ、入場料や動員観客数、使用曲数で料金が変わります。
JASRACを窓口として申請した場合、JASRACが管理または、他の管理会社と相互管理していない曲の場合は、料金の請求対象になりません。
本来は、正当な権利者を探すか、または、紹介してもらって再度申請をするのですが、現実は不可能に近いです(詳細は後述します)
ただし、市販のCDを使う場合は、「原盤権」があるので、発売しているレコード会社に許諾を得る必要があります。

>使用する楽曲は、複数のミュージカル作品から何曲かづつ選んで、
自分で作詞したいと思っています。
出来れば編曲もしたいです。

自分で作詞・訳詞をすると、「替え歌」になり、原語歌詞の作詞者(代理人=管理会社)に許可をもらわなければなりません。著作隣接権として、原作者には、もとの形を勝手にゆがめることを拒否する権利があるのです。有名な例としては「ドレミの歌」です。「ドはドーナツのド~」は、英語歌詞が原詞で他の言語の歌詞は替え歌とみなされるので、演奏のたびに言語歌詞を管理している会社に許可をもらわなければなりません。
この場合、言語の歌詞と、作った歌詞(替え歌の歌詞、訳詞)を併記して、正当な権利者に見てもらってOKを得ないと演奏できません。自分の作品が、例えば、予想もつかない品のない歌詞に書き換えられて流行ると創造者としては困るので、チェックさせてくださいということです。
しかし、現実には、正当な権利者を特定し、連絡先を調べて許可を取るということは現実には不可能です。

スムーズに許諾手続きを済ますには、
劇がオリジナル作品の場合は、包括手続きという方法があります。下記の窓口で申請します。
http://www.jasrac.or.jp/info/event/dance.html
http://www.jasrac.or.jp/info/rules/pdf/7.pdf
この方法は、入場料と観客動員数から料金を決めるものであり、中身の細目までは不問なので、申請手続きはラクです。ただし割高になる可能性もあります。

「演奏」として申請する方法は下記のとおりです。
http://www.jasrac.or.jp/info/event/pop.html
通常は、下記に基づいて使用料金が決まります。
http://www.jasrac.or.jp/info/event/pop_cal_02.html
演奏曲数によっては、割安になります。

こちらにも「包括」という方法があるので、こちらのほうがスムーズにいくかもしれません。
http://www.jasrac.or.jp/info/rules/pdf/4.pdf

いずれにせよ
1.「編曲」は、演奏する以上は必ず付いて回るものであり、演奏とともに上手下手は不問です。
 したがって、編曲はだれがするか、楽器編成は何かということは、書く必要はありません。
2.JASRACが管理していない楽曲については、別の管理会社の窓口紹介があればそこに申請する。しかし、
「この曲は管理していません」旨のコメントがついていれば無視しておけばよい。個人では正当な権利者を見つけることは不可能ですので、無視して演奏(録音したものの再生)してしまい、本人または代理人から申し出があればそれに従う。
(著作権法は「親告罪」といって、正当な権利を持つ人しか訴えることはできません。したがって、クレームや申し出でを受けることはまずありません。「申し出があればそれに従います」というスタンスでないと前に進みません。)
3.日本語歌詞については、原語歌詞で歌うという前提で申請を行う外はありません。
訳詞や創作詞で演奏する場合は、先に歌詞の原作者の許諾を得、その許諾の証明書を添えて、JASRACの窓口に申請しなければなりません。しかし、現実には原作者の連絡先を見つけることはほとんど不可能ですので、正式にやろうとすると話が前に進みません。
本番でどのような歌詞で歌うかは、許諾を得てから考えればよいと思います。正当な権利者が公演を見て、かつクレームを申し立てて来れば、そこで話し合えばよいと思います。

ということで、一曲ごとの申請をする場合は、
1.曲名と作曲者 演奏時間
2.曲名と作詞者 (もちろんインストゥルメンタルの場合は不要)
のみを列記し、
自分たちで編曲・演奏し、録音したものを再生する。(市販の楽譜やCDは使わない)
として
上演の日にち、会場、入場料、席数(入場者数)その他の必要事項を記入して申請する。
請求にもとづき料金を払う。

「この3曲をメドレーにします。」、「日本語詞でやります。」、「楽譜は○○出版社のものを使います。」とかややこしいことを書くと、窓口の係りの人が困るばかりです。
メドレーの場合は、1曲ごとの申請とします。ワンコーラス30秒程度で3曲つなげて2分という場合でも、「3曲」として申請します。

いずれの方法をとるにせよ、使用料金は全部で1公演あたり大体数千~数万円程度のものです。「包括」であれば、公演にあたって、一切のクレームや訴訟を受けることはありません。
「一曲ごと」の場合は、クレームの可能性はほとんどありませんが、0とは言い切れません。

この回答への補足

すみません、質問の補足ですが、
JASRACに申請して
上演した際、パンフレットなどに原曲の曲名、作品名を明記する必要はありますか?

補足日時:2009/06/08 13:13
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この回答へのお礼

すごく丁寧なご回答有難うございました。
仕組みが分かって安心しました。
JASRACに申請します。

お礼日時:2009/06/08 12:57

>JASRACに申請して上演した際、パンフレットなどに原曲の曲名、作品名を明記する必要はありますか?



必要はありません(むしろ書かないほうが良い)。パンフレットを作成するのであれば、包括契約にして曲名を書かないのが一番よい。
ジャズなどポップス系の外国人タレントのライブなどでも曲名は書きません。ライブハウスがJASRACと包括契約していれば書かないほうがよいのです。
パンフレットなどに曲名を書いて、その中の何曲かがJASRACの管理楽曲ではない場合、正当な権利者がそれを目にとめるとクレームとなります。

パンフレットに曲名を書いて、その曲がJASRAC管理曲でない場合が、一番困ります。場合によっては、包括契約料金とは別途に数曲分の使用料を別の管理会社に支払わなければならない場合が生じます。
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この回答へのお礼

何度もお答え頂き有難うございました。
すごく助かりました!!

お礼日時:2009/06/08 17:08

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