化学というほど高尚なものではないのですが、よろしくお願い致します。
身近にある潮解について調べておりましたところ、粗塩に含まれる塩化マグネシウム、塩化カルシウムが潮解性を示すということを知りました。
粗塩が潮解してできた液体が「にがり」ということですが、そのことで、ふと疑問に思ったことがありましたので教えてください。
・塩の潮解時間というのは、具体的にどのくらいかかるのでしょうか?
条件にもよるのでしょうが、数分とか数時間の単位で潮解するものでしょうか。それとも、数日かかるものですか。
・化学式で書くとどうなるのでしょうか?
にがりという名前ではなく、もっと正式な名前があるのでしょうか。
・この液体のにがりを固体にすることはできますか?
潮解の反対の反応は「風解」ということですが、にがりを風解させるためには、どのようにすればいいのでしょうか。
・また、その固まったにがり(というのでしょうか?)を除湿剤のように使うことは可能ですか?
私の勝手な想像なのですが、潮解でできた「にがり」を固体にすると、(塩のときより)より潮解しやすい物質になっているのかな~と思ったのですが、どうなのでしょう。
素人考えでおかしなことを聞いていたらすみません。よろしくお願い致します。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
なるべく簡単に書きたいけど、たぶん理解できないかも知れないから
お許しを。
まず、最初に粗塩ですが、基本的に潮解しないと考えます。
その為天然塩から、塩マグを抽出は不可能に近い。
(塩が湿気るのは判るけど、液体に分離できない)
昔の方法で、海水を煮詰めて食塩を生成する際に、塩化ナトリウムが
先に結晶化します。(たぶん、これが粗塩と呼ぶと思う??)
結晶化した塩をかき集めて、物理的に取り除いた残りが、ニガリです。
塩化マグネシウムが主成分で、他にも色々なミネラルが含まれる。
この場合のニガリの正式名称「粗製海水塩化マグネシウム」と呼ばれる。 高級豆腐に使うのがこのニガリです。(味は苦いから)
この場合のニガリを完全に脱水出来た場合、たぶん固体になると
考えますが、実験例が無いので憶測です。
他の物質の変化することは有りません。潮解性も変わらないはず。
混合物なので、化学便覧のデーターとおりにはならないと思う。
無水の試薬の塩カル・塩マグが、顆粒ですのでね。
ただ、油断するとすぐに吸湿して潮解を始めます。
最後に、塩化マグネシウムは、乾燥剤としては使わない。
普通に、使われるのは、生石灰、シリカゲル、塩カルです。
塩マグは、乾燥剤の種類に入っておらず、吸湿力があまり無いと
考えます。 参考までに、乾燥シリカゲルは、塩カルの30倍ぐらいの
吸湿力が有るのですよ。
前にも書いたけど、潮解した塩カルは高温脱水したら固体になるけど、
冷ましている間に、また吸水して潮解を始めます。
塩マグも。同様な現象が起きると思います。
自宅にニガリが有ったら、煮詰めてごらん、どれだけ手間が掛かるか
判ると思います。 実験するのは悪くはないよ。
古式方法で作った天然塩が自宅に有るなら、茶漉しの10g入れて
潮解するか、試してごらん。 普通の天然塩では無理。
新巻シャケの粗塩に溜まっているのは、鮭の水分だと思うけど??。
文献ですが、現在手元に無いです。化学便覧などの公式見解が
ある文章を会社の図書館で見ます。
潮解性と 吸水性は別と考えてください。
こんなコメントで理解出来ますか。(ニガリの意味は判ったよね?)
実験するのが仕事ですので、乾燥剤も用途に合わせて変えます。
だから、色々と聞いたり、調べてから実験します。
ついでに、凍結道路に塩カルを撒くのは、凍結の発熱溶解です。
解けて液体になるのは掃除の手間が省けるのは利点かもね。
度々のご回答を本当にありがとうございます。
基礎知識のない私にも、とてもよく理解することができました。
にがりも…海水を煮詰めてできた粗塩をザルに干して、そこから潮解により流れ出た液体がにがりだと思っていました。
なんだかいろいろなことを誤解していたみたいです。
特に潮解性と吸水性を同じに考えていたのは恥ずかしい限りです。
おかげさまで、私の知りたかったこと、疑問がすべて解消致しました。
TEOSさまに教えていただいたこと、実験してみるのも楽しそうですので、今度試してみたいな、と思いました。
実験するお仕事…大変だと思いますが素敵ですね。
これからもがんばってください。本当にありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
普通、にがりと呼ばれるものは、塩化マグネシウムですけど、
あまり潮解性が高い気がしないので 割愛します。
抜群に潮解性が有るのは塩化カルシウムです。普通は押入れの乾燥剤に
使われます(AW:0.2だから)
もうひとつの使われ方は、路面凍結の溶解剤。路面に撒くと、潮解が
始まり、その際に50℃程度の発熱を起こします。その為、路面の氷が
解けます。
押入れの乾燥剤、塩化カルなら、耐熱ガラスに入れて煮詰めれば
元の固体になりますが、冷やしている間に、また潮解をすぐに
始めます。 塩カルが皮膚に触れると 皮膚炎・蕁麻疹出る人も
多いのでご注意を。
その為に、実際には除湿剤には、再度使えないと思います。
にがりという言葉が何回も、本文中に出てくるけど、海水中の塩(天然塩)からの、にがりの抽出を考えてますか?
潮解した液体を煮詰めても、固体になるだけです。
風解の意味を辞書で調べてごらん。 現象が違うよ。
疑問があれば またください。
ありがとうございました。
なるほど、路面凍結の溶解…潮解にはそういう使い方もあるのですね。その際に発熱が伴うことにもびっくりです。
冷やしている間にまたすぐに潮解を始めるということにまで考えが及びませんでしたので、とても勉強になりました。
風解についても、現象を誤解していたみたいです。ご指摘くださって本当にありがとうございます。
天然塩からにがりの抽出を考えている…というわけではなくて、天然塩から抽出したにがりを固体にすれば、乾燥剤みたいに使うことが可能かな? と考えたところから、このような疑問が生まれました。(ややこしい書き方ですみません)
潮解して余計なもの(天然塩の場合、塩?)が取り除かれた液体(天然塩から抽出したにがり)を固体の状態に戻したら…、と。
乾燥剤などは薬品なので下手にいじるのは怖いですが、にがりなら安心かな、と単純に考えてしまいました。
お言葉にあまえて質問させて頂けますか。
>潮解した液体を煮詰めても、固体になるだけです。
煮詰めることによって水分を失った固体も潮解の性質を持っているのでしょうか? それとも、その固体は既に塩化マグネシウムとは別のものに変わっているのでしょうか。
ものすごく初歩的な内容で申し訳ありません。
もう少し潮解とか風解について勉強してみたいのですが、初心者にもわかりやすい本などご存じでしたら教えていただけると嬉しいです。
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