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鏡像力とは、このページに書かれているように金属の近くに電荷をもってきたときに、金属-真空界面での電場の境界条件によって
、金属内に鏡像電荷が生じ、引力が発生する現象ですが、
イスラエルアチヴィリの本によれば、
電荷のある側の媒質の誘電率が鏡像電荷が生じる側の媒質よりも
誘電率が小さければ、鏡像力は斥力になる、と書かれてあるのですが、
これはどういう理屈によるものなのでしょうか?
どなたか教えて下さい。

A 回答 (2件)

「境界の両側が誘電体の場合には、上記のような条件がないために、


鏡像電荷は生じない、或いは電荷よりももっと遠方に生じる、といったことがことがあり得るわけだということでしょうか?
となると、この界面と電荷の間での斥力の計算のためには
鏡像電荷のテクニックは使えないということでしょうか?」

(1)鏡像電荷のテクニックは使えます。
(2)Eの接線成分の連続性、Dの法線成分の連続性を使って、Eはもはや境界面に垂直ではなく、屈折します。
(3)導体の時は導体内にはE成分は0でしたが、この場合には存在可能なので、少し取り扱いは変わりますが、基本的には同じ方法を利用できます。
(4)誘導表面電荷密度は両者の誘電率を使って表されていますので点電荷に働く力は計算できます。

詳しくは、Jacksonの「電磁気学」第4章を参考にしてください。吉岡書店より、第2版の日本語訳が出ています。日本には他にもいい本があろうと思いますが、当方、20年近くアメリカ在住のためあまり他の教科書については分かりません。
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「電荷のある側の媒質の誘電率が鏡像電荷が生じる側の媒質よりも


誘電率が[小さけれ]ば、鏡像力は斥力になる」の[小さければ]は[大きければ]の間違いかと思います。

「金属の近くに電荷をもってきたときに、金属-真空界面で、金属内に鏡像電荷が生じ、引力が発生する現象」は真電荷によって金属表面に表面電荷が誘導されるためで、その表面電荷の分布がつくる電場・静電ポテンシャルを再現するものとして、表面電荷の分布の代わりに1つの「鏡像点電荷」を導入することによって、同じ境界条件を実現させているわけです。

境界の両側が誘電体の場合、1つの真電荷が誘導する境界面での表面電荷はその境界面の各側で異なってきます。真電荷を簡単のために正とします。正の真電荷がある側の境界面では、分極のために正の表面電荷が現れます。一方、正の真電荷がない側の境界面では、分極のために負の表面電荷が現れます。ここで、真電荷がある側の誘電率が他方よりおおきければ、正の誘導表面電荷密度が他方の負の誘導表面電荷密度より大きくなるので、両側の誘導表面電荷密度は合わして正が勝つので、真の正の点電荷と反発するように斥力となります。

逆の場合、他方の誘電率が大きい場合は負の誘導表面電荷密度が勝つので引き付けあうように引力が働きます。真空中の金属表面の場合はこの場合にあたります。金属は電場があれば、電荷の移動が簡単に起こりますので、誘電率が極端に大きい場合と考えられるからです。

参考文献としては、Jacksonの「電磁気学」第4章を参考にしてください。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

斥力が生じる理由は分かったのですが、一つ分からないことがあります。
真空、金属界面では金属内の自由電子のために、電気力線は垂直でしか存在出来ず、そのために、鏡像電荷というものが生じるわけですが、
境界の両側が誘電体の場合には、上記のような条件がないために、
鏡像電荷は生じない、或いは電荷よりももっと遠方に生じる、といったことがことがあり得るわけだということでしょうか?
となると、この界面と電荷の間での斥力の計算のためには
鏡像電荷のテクニックは使えないということでしょうか?

お礼日時:2009/05/04 11:53

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