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高校化学で、「塩素」の製法について

「二酸化マンガンに濃塩酸を加えて加熱し、発生した気体を水のはいったビンを通して塩化水素を除き、濃硫酸のはいったビンを通して水を除き、下方置換であつめる」についてですが、

発生した気体の中に塩素と塩化水素と水蒸気が含まれるんですよね。

それを水に通すと、塩化水素だけでなく、塩素まで水にとけてしまうのではないんですか?

A 回答 (3件)

塩素は、気体としては比較的多く水に溶けますが、水と同体積程度までは解けません。


塩化水素やアンモニアは、水の数千倍もの量が溶けます。

塩素も結構な量を損しますが、塩化水素は完全に除去されるので、この方法を採ります。

塩素も炭酸くらいには水に溶けるんじゃ、という疑問を抱かれているのであれば、それは当たりです。ただ、そのくらいの損は、気にしないというのが回答になります。

気になるようでしたら、塩化水素かアンモニアを大きなゴミ袋につめて、そこに1滴の水を入れて何が起こるかをみてみてください。
塩素でも同様なことをやってみると、カンタンに納得できると思いますよ。
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この回答へのお礼

そうだったんですか!「そのくらいの損は気にしない」という考えがありませんでした;
これをみてからのイメージもバッチリです!ありがとうございました

お礼日時:2009/05/30 10:32

「よく溶ける」とか「あまり溶けない」とかいってもどの程度かがわからないとピンときませんね。


理科年表で溶解度(20℃、モル比)を調べて見ました。
塩素は空気の120倍、二酸化炭素の2.6倍溶けます。
塩化水素は塩素の190倍溶けます。
アンモニアは塩素の300倍です。
(数千倍なんてことはありません。)

もう1つ考えられることがあります。
塩素が水に溶けると
Cl2+H2O⇔HCl+HCO
の反応が起こります。
水の中ではCl2,HCl,HClOの3つが平衡で存在しています。
この式からHClの溶けている水にはCl2は溶けにくくなるということが分かります。(平衡移動の原理をもう習われましたか。)

※上に書いた溶解度の値は別々に溶かしたときのものです。2つの気体を一緒に溶かすときは溶解度が変化する場合があるのです。

※塩素が水によく溶けるというのは水に溶けたCl2が上の反応式で示されているように別の形に変化しているからです。水の中に溶けた塩素がCl2の形だけでしか存在出来ないとすると多分酸素程度にまで溶解度が小さくなるだろうと考えられます。酸素と塩化水素は1万倍以上の違いがありますから塩素はもう水に溶けなくなっていると言ってもいいでしょう。
※酸素、窒素、水素、一酸化炭素、アルゴンは皆同程度です。違いは約2倍です。

※市販の濃塩酸の濃度は約12M(約36%)です。この濃度は溶解度から考えられる値よりもかなり小さいです。溶解度いっぱいまで溶かしたものをビンに入れて売っているわけではありません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
塩素と比べての溶解度をみておどろきました。
わかりやすかったです。

お礼日時:2009/05/30 10:28

塩化水素は水に非常によく溶けますが、塩素はあまり溶けません。


なので、水がひどく多いとかアルカリ性であるとかいうのでなければ問題ありません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
さらし粉での発生実験では水にいれて処理していたので「とても溶けやすい」とおもいこんでました。それは水がおおかったからなんですね

お礼日時:2009/05/30 10:34

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