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アンゾフの理論(企業発展の戦略)には4つ、((1)市場浸透戦略 (2)新製品開発戦略 (3)市場拡大戦略(4)多角化戦略)がありますが、それぞれで成功した企業(商品やサービス)の事例を一つ取り上げてくださいませんか。

A 回答 (1件)

IBMの創業当初は、コンピュータという機械はとてつもなく高額であり、これを販売しようとしても買える企業はどこにもなかったので、1時間当たりいくら、という使用料を取って、貸し出しをしていました。

当初の顧客は政府や大学の研究機関で、ミサイルの軌道の計算や、科学技術の計算をしていました。この市場を広げてゆくことで(市場浸透戦略)売上を伸ばしたのですが、顧客の絶対数が限られているので売上が頭打ちになりました。

そこで生命保険会社(新市場開拓戦略)の顧客管理のために使ってもらうことを考えました。

その後、航空機産業や自動車産業など、いろいろな分野で技術が進歩してくると、研究開発のために、時間貸しではなくコンピューターを自前で所有して、好きなときに必要な計算を行ないたい、という需要が出てきました。また、コンピューター技術も進歩して、販売できる程度の価格の機種が製造できるようになりました。そこでIBMは、新たに開発したコンピューターを、従来時間貸ししていた企業に販売(新製品開発戦略)するようになりました。

しかし、このコンピュータもかなり高価な装置でしたから、買える企業も大企業に限られており、販売数量もやがて頭打ちになりました。一方電子技術が進歩してICが実用化してくると、もっと小型で安価なミニコンピューターが開発されました。IBMはミニコンを従来は顧客でなかった中小企業に販売(多角化戦略)するようになりました。

その後、マイクロコンピューターが開発されると、IBMはパーソナルコンピューターを作り個人に販売(多角化戦略)するようになりました。

パソコン市場の競争が激化して値崩れが起こると、IBMはERPなどの企業の効率化のための統合ソフトを開発し、最初の顧客であった大企業に販売する(新製品開発戦略)ようになりました。

さらに現在は、大規模なサーバーシステムを保有し、中小企業に「安全なサーバーシステム」として販売(新製品開発戦略)しています。


IBMに限らず、ソニーや松下電器(パナソニック)東芝などの電気電子メーカー、角川書店、イトーヨーカドー、ダスキン、スカイラーク、ヤマト運輸など、多くの企業は、その時代の要請にあわせて、いろいろな成長戦略をとっています。
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