1つだけ過去を変えられるとしたら?

弱酸、弱塩基の化学を理解しようとしている者です。
以下、どうしても理解ができず困っております。
宜しければご教授いただきますと幸いです。

<ご質問>
弱酸が複数種(できれば4種の場合)ある系に弱塩基を1種類加えた場合の最終pHの
計算の仕方について、
(1)酸全量の中和未満時(当量以下の塩基を加えた場合)のpH
(2)酸全量の中和時(当量の塩基を加えた場合)のpH
(3)酸全量の中和以上(当量以上の塩基を加えた場合)のpH
の算出方法(考え方)がございましたら教えてください。
何卒、宜しくお願い致します。

A 回答 (2件)

弱酸、弱塩基であるということは、解離度を1とはできないということで、ではどうやってこれらの解離を記述するかというと、解離平衡定数を使うしかありません。

従ってご質問の問題を解くには
・それぞれの酸、塩基の解離平衡を、平衡濃度と平衡定数を使って表わした式
  →たとえば HA → H+ + A- という平衡であれば
   [H+]*[A-]/[HA]=Ka
・水のイオン積
  →[H+]*[OH-]=10^-14
・溶液全体として電荷が±ゼロになること
  →例えば上記の酸の解離平衡においては
   [H+]=[A-]+[OH-]
   となります。酸の種類が増え、塩基が加わるとイオンの種類は増えますが、それらの電荷の総和が±ゼロであることに変わりはありません。

上記を連立させれば水素イオン濃度が求められます。酸の種類が増えても式の数が増えるだけで考え方は同じです。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。御礼が大変遅くなり申し訳ございませんでした。

やはり電荷収支が大切なのですね。
もともと高校で習ったときには電荷収支の話はあまり聞いたことがありませんでしたので、非常に勉強になりました。

有難うございました。

お礼日時:2010/01/05 00:51

何種類あろうとも基本は同じです.すなわち,次の3つの基本原理を考えることです.


1. 電荷均衡.つまり,溶液全体の電気的中性の要求です.陽イオン,陰イオンの電荷バランスのしばりを与えます.
2. 解離平衡.弱酸でも弱塩基でも平衡定数を与える式があるわけで,それが束縛条件になります.このとき,水の電離平衡を考慮するのを忘れないように.
3. マスバランス.物質均衡.要するに,総濃度のしばりです.たとえば酢酸ナトリウムを溶かしたのであれば,ここにいくら塩酸を入れても酢酸と酢酸イオンの物質量の合計値は常に最初に入れた酢酸ナトリウムの物質量にならなくてはいけないわけです.実際にはこれを濃度ベースで示さないと,他と連立させるときに使いにくいので,ちょっと考える必要はあります.

あとは,これらの条件式をすべて連立させて,方程式とすればいいのです.ただし,水素イオンについて解こうとすると高次の方程式になって解析的に解けないことはよくおこります.その場合は数値解を求めるか,溶液調製するときの状況から妥当な近似を使って簡単な方程式になるようにします.

場合分けする前に,上記の基本を理解することが先決です.逆にいうと,これが理解できれば,すべての場合について計算可能ということになりますし,複雑な系ではこのような正攻法以外は扱いようがありません.
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。御礼が大変遅くなり申し訳ございませんでした。

基本3原理、理解いたしました。しかし、電荷収支は、水に酸と反応しそうなものが濃度不明で溶解していた場合は、難しくなって
解が不可能になるということですね、、(汗)

以前、ある問題を解いていたとき、水素イオン濃度が4次方程式になりあきらめてしまいました(汗)。

奥が深い世界です。

お礼日時:2010/01/05 00:53

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