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テキスト「応用情報技術者」の中の「第二章:ハードウェア」において、メモリアーキテクチャに関する質問です。
半導体メモリは、DRAMとSRAMに分けられます。
これらの二つの特徴は、
DRAM…リフレッシュ:必要、使用回路:コンデンサ、速度:低速
     価格:安価、用途:主記憶装置、集積度:高い
SRAM…リフレッシュ:不要、使用回路:フリップフロップ、
     速度:高速、価格:高価、用途:キャッシュメモリ、
     集積度:低い

そのうち、SRAMは動作原理によってバイポーラ型とMOS型があります。
バイポーラ型…速度:高速、集積度:低い、ビット単価:高価、
       用途:キャッシュメモリ
MOS型…速度:低速、集積度:高い、ビット単価:安価、
     用途:主記憶装置

以上のように記述されてましたが、これは矛盾が発生していると思います。
なぜなら、SRAMの特徴では用途はキャッシュメモリに使われると書かれているのに対し、SRAMの動作原理よって分けられたバイポーラ型とMOS型のそれぞれの用途は、キャッシュメモリ・主記憶装置になっています。
私の考え方が間違っているのだと思うのですが、どのように解釈したらよいのか困っています。
適当なコメントをお願いします。

A 回答 (2件)

実際の設計者として意見を述べさせていただくと、原文のSRAMの説明で用途がキャッシュメモリと断定されてしまっているのが誤りで、SRAMはキャッシュメモリにも主記憶にも使われるのが実際です。

しかしDRAMがキャッシュメモリに使われることは、絶対にありません。遅すぎるからです。

バイポーラ型やMOS形のSRAMは、DRAMに比べて十分高速です。
また、DRAMはバイポーラ型やMOS形のSRAMに比べて十分大容量です。

DRAM形は極めて大容量(数GB)を実現できますが、SRAMのMOS形では集積度が高いと言ってもせいぜい1チップ数十MBが限界です。MOS形は、バイポーラ型に対して比較的大容量でありますが、DRAMほどの大容量化は、現実的ではありません。

速度に関してもバイポーラ型は、MOS形に比べて比較的高速であると言う意味です。MOSもバイポーラも、DRAMに比べれば十分高速です。

さて、特に高速動作可能なバイポーラSRAMがキャッシュメモリに利用されるのはよいとして、MOS形SRAMがDRAMと同じ主記憶として利用されるという記述に疑問が沸くのは、実際に設計したことがない方からみると奇妙に見えるかもしれません。

その答えは、コンピュータシステムの目的にあります。
パソコンなどのシステムでは、とにかく大容量の主記憶が必要なのでDRAMを主記憶に採用します。
一方で、面積的に厳しい制約のあるコンピュータシステム(携帯電話やテレビ)には構造がシンプルで高速なSRAMが主記憶として採用される傾向にあります。
このように、コンピュータの目的に応じて、主記憶としてMOS型SRAMかDRAMのどちらかが選択されるのです。

ちなみに、小型DRAMもありますので、携帯電話やテレビでもDRAMを選択する場合もあるようです。この選択は設計者の自由であり、あらゆる選択にメリット・デメリットが内在します。要するに、設計者の腕の見せ所ですね。
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この回答へのお礼

非常にわかりやすい解説ありがとうございます。
テキストに書いてある言葉だけでDRAMやSRAMの用途を決めつけていることがそもそもの間違いでした。実際にシステム設計する立場からするとgraycat000さんのおっしゃる通りだと思います。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/12/28 07:14

キャッシュに求められる要件 : 速度


主記憶に求められれる要件 : 容量
あとは設計者の方がどれを採用するかだけかと。
SRAMがキャッシュにしか使えないわけではなくて、キャッシュとしての利用に
向いているという解釈でいいかと思います。
当然キャッシュとして採用されることが多い結果になると思いますが。
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