こんにちは。
最近、池波正太郎や藤沢周平、宮部みゆきを中心に時代小説を読んでいるのですが、次に読む本を選ぶ際、いつも迷ってしまいます。どれも面白いので後悔することはないのですが、できるだけ様々な作品に触れたいと思っています。
そこで、みなさんのおすすめの時代小説(作家)を、特徴とか簡単な内容、雰囲気・作風とともに教えて下さい!
私は歴史全般(特に江戸・戦国)が好き、武士も剣客も忍びも商人も好きな高校生です。
長編ばかりでなく、勉強の合間に読めるような短編も紹介していただけたらうれしいです。
拙い文章で意味が伝わりにくいかと思いますが、回答よろしくお願いします。
A 回答 (7件)
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No.7
- 回答日時:
私も高1の時、山本周五郎を新潮文庫であれこれ読んでいた時期がありました。
長編は「樅の木は残った」や、田沼意次を独自の視点からとらえた作品などがおすすめです。
中・短編も、女性の生き方・心情をみずみずしく描いたもの、武士や商人、大工さんなど男の人たちを凛々しく、また、もの悲しく描いたものなど素晴らしい作品がたくさんあります。
浅田次郎の「壬生義士伝」「五郎次殿御始末」など。浅田氏の作品は読みやすく、時代小説を読むのに慣れていない人たちも感動したというエピソードをこの投稿サイトでも見かけました。
司馬遼太郎の「沖田総司の恋」〔「新撰組血風録」(角川文庫)より〕など中・短編でしたら、史実の解説という感じがせず読めるのではないかと思います。「胡蝶の夢」も長編ですが、私は良かったと思います。
吉村昭「暁の旅人」「雪の花」など。淡々と描写されるので、好みにあうかは人それぞれかもしれませんが、様々な題材の作品を書かれています。
No.6
- 回答日時:
「山本周五郎」と「吉川英治」です。
言わずと知れた、時代・歴史小説の二大巨頭です。
池波・藤沢を読んでいて、山本・吉川を読んでいないんじゃ話しになりません。
作風としては、
山本周五郎がどちらかと言うと時代物短編集、
吉川英治は、「三国志」「宮本武蔵」「徳川家康」に代表される、超長編歴史物、
を得意としています。
まず、吉川英治について。
最近、映画「レッドクリフ」で話題になった中国の歴史絵巻「三国志」、
これを、日本の大衆向けに初めて紹介したのが、
最初にして最高と言われている、吉川版「三国志」です。
剣豪「宮本武蔵」のイメージを定着させたのも、吉川版「宮本武蔵」だと言われています。
両作品とも、私が高校生のころ夢中になった作品です、
まさに英雄譚の天才。血沸き肉踊ります。
漫画「バガボンド」や「蒼天航路」等と読み比べますと、ハマリますよ。
対して、山本周五郎。
こちらは、近代時代小説の雛形を作った作家です。
かつて一世を風靡した「半七捕物帖」や「銭形平次捕物控」等、
岡っ引や奉行所が活躍する時代推理小説の後に、
江戸期に生きる武家や町人の日常に取材した、
現代のイメージで言う「時代小説」を確立した作家です。
後の世代の作家としては、藤沢周平が良く似ています。
しかし、山本と藤沢には、決定的な違いがあります。
一つは、山本作品には、剣の達人のアクションシーンが殆どありません。
舞台は日常、テーマは一貫して「人の心」、
その強さや弱さを、泣ける程生き生きと描きだします。
二つ目は、明るい事です。
藤沢作品には、作家が最初の奥さんを亡くしたショックから来るのかもしれませんが、
虚無的と言ってもいい様な、救いの無い暗さがあります。
それに対し、山本作品は、基本的に「人間の善性」を常に描こうとしています。
単純なハッピーエンドという訳では無いのに、読後感が非常に爽やかです。
山本周五郎については、どうも上手くレビューできませんでしたが、
黒澤明を始めとした、名立たる映像作家達が、彼の作品を映画やドラマ化してきた
っていうことでも、「山周は面白い」ってことがわかると思います。
長編の傑作もありますが、
僕のオススメは短編集。
沢山ある中で挙げるとすれば、
(1)「日日平安」
黒澤明の代表作「椿三十郎(最近、織田祐二主演でリメイクされた)」の原作となった
表題作を始め、名作ぞろい。
(2)「おごそかな渇き」
下町ものの傑作「かあちゃん」を始め、映画化された「雨あがる」、
武家ものの名品「紅梅月毛」など、泣けます。
今でなくても良いです、
是非、読んでみて下さい。
No.5
- 回答日時:
高橋克彦『天を衝く』全3巻。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062749157.h …
風野真知雄『水の城』
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4396334249.h …
隆慶一郎『影武者徳川家康』上中下
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4101174156.h …
中里融司「同行屋シリーズ」
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4334738044.h …
No.3
- 回答日時:
司馬遼太郎さんがNGとなると…
なんていうか、歴史に関して歴史物というより
心情とか大衆文学的な部分が好きということでしょうか。
井上靖なんてどうですか?
中国の歴史物も多いのですが、日本の物も書いています。
戦国、江戸となると
「風林火山」「淀どの日記」は有名ですね
「戦国城砦群」「戦国無頼」「風と雲と砦」なども。
江戸時代…といっても、江戸が舞台でも侍も何も出てきませんが
「おろしや国酔夢譚」もおもしろいです。
もっと前の時代になると、天平の甍、後白河院、額田王
特に風林火山は映画やドラマに何度もなった名作ですので是非読んでみてはどうでしょうか。
特徴は、各人物にはそれぞれの思いやこだわりなんかも強くあるのですが
文として淡々と距離を置いて描いていく感じがあります。
ほどよく温かくも突き放したような視点で描かれるというか…。
その分、それぞれの人物の思いや人柄がそれぞれに事情や魅力を持って浮かび上がる部分もあります。
司馬氏とは割と逆のタイプじゃないかと思います。
熱く登場人物に移入したいタイプには合わないかもしれません…。
No.2
- 回答日時:
歴史小説や時代小説は、私も大好きです。
司馬遼太郎
http://rip.o-oku.jp/dvd_decrypter2.html
短編・長編いろいろあって大好きです。
長編ですが、「坂の上の雲」「功名が辻」「竜馬がゆく」など多数、短編なら「果心居士の幻術」「酔って候」「馬上少年過ぐ」など、はずれのない作家です。
「時代小説の楽しみ」シリーズ1~4(?)
複数の作家が書いてます。
1.剣豪小説、2.忍者もの、3.渡世人・博徒、4.捕り物帳 文庫本で出てますので、定価で1冊700円ぐらいだったかな。
上記は、市の図書館だと揃っていると思います。
高校の図書室などにも、結構あるんじゃないでしょうか。
質問に書き忘れてしまったのですが、幕末・明治だけは苦手、史実を意識しすぎた小説も好きではありません。私の思い込みかもしれませんが、司馬遼太郎は幕末・明治を中心として評論的な小説をかく作家だとイメージしています。
あまり面白くないだろうな~、というのが私の感想です。
「時代小説の楽しみ」はとても面白そうです!4つのジャンルはどれも興味深いです。
早速探してみたいと思います。
No.1
- 回答日時:
私自身あまり小説で時代モノを読んだコトはありませんが、いままで読んだのでイイと思ったのは、講談社文庫の高橋克彦著の炎立つ(ほむらだつ)です。
作風は全然語れないので、時代背景や内容についてPRしますね。
時代は鎌倉、当時奥州にて全盛を誇っていた蝦夷に朝廷が国家統一的な名目で意にそぐわない蝦夷の領土に侵略してきます。
主人公は藤原三代の栄華を誇る藤原清衡の父・藤原経清から始まり、彼が蝦夷の棟梁の次女と結婚したコトから、朝廷は彼を使って蝦夷を取り入ろうとするのですが、彼は朝廷に正当性を見いだせず、蝦夷側について戦います。
朝廷は当時一名門武家であった源氏を使い、奥州に攻め入ります。
奥州の自然を利用した策で、蝦夷は朝廷軍を相手に勝利していきますが、最後には物量戦で次々と柵を突破され、最後の難攻不落の厨川の柵にて彼の戦友の源義家の奇案により、逃げ場を失った蝦夷は倒されます。
ここまでが1~3巻になります。
そして朝廷の支配下になった奥州は出羽の清原の占拠されますが、経清の子供の清衡は蝦夷の棟梁の次女である母が出羽の頭首に敵国からの勝利品として自ら身を捧げ、嫁ぐコトで二人は殺されずにすみます。
ここから出羽の頭首は病で死に、長男・真衡、二男・清衡、三男・家衡の家督争いとなります。
真衡も途中病で死に、清衡は蝦夷の国の再興を密かに願うのですが、清原の血筋でない清衡には手勢がほとんどありません。
そんな中、清衡は父の夢を見ます。
夢の中で父は屋敷の池の桟橋の下に泥をかぶって隠れなさいと言います。
目が覚めると、屋敷に家衡が清衡を謂れのない罪で捕えにくるとの報が入ります。
既に逃げ道はなく、清衡は父が教えてくれた所に隠れます。
清衡の屋敷に着いた家衡は清衡を探します。
屋敷の者を捕えて居場所を聞きますが、屋敷の者も知りません。
そこで家衡は清衡の妻、子供、そして実の母を捕えて人質にし、清衡に出てこさせる策をとりました。
しかし、それに一早く気付いた母は清衡の妨げにならないために妻、子供とともに自害します。
やがて家衡は引き返しますが、この日を境に清衡は鬼のようになり、蝦夷の名の下に旗揚げします。
清衡は蝦夷の頭首の娘の子にあたり、そこに滅ぼされた蝦夷の生き残りや子の世代が続々と集まり、更には源氏の父を殺した戦友の源義家も父の借りを返すために加わり、一大勢力となり家衡率いる清原を滅ぼします。
そして清衡は藤原の性を名乗り、奥州にて栄華を築きあげます。
これが4巻になります。
そして最後の5巻では、牛若丸という源氏の九男坊がでて、後に義経と名乗ります。
ここからは有名な話ばかりですが、義経が平氏の軍を次々と倒し、最後に平氏も倒しますが、兄頼朝から謀反の罪で追われ、鞍馬山から移り住み成人まで過ごした陸奥に逃げるのですが、討たれ死にます。
とまあ、こんな感じです。
途中から、作品の中身を言ってしまい過ぎてると感じ、さらに本書の紹介に半ば暴走気味で、自己を抑制できなくなりました。
だいたいのストーリーはこんな感じです。
ここに更に、戦の中での策や複雑かつ深い人間関係が加わるので面白いです。
そういえば何年か前に、炎立つは大河ドラマにもなったそうです。
自分的には4巻の清衡の怒涛の進撃っぷりがとても好きです。
全巻読んで、5巻の最後では感動しすぎて鳥肌が立ちました。
ぜひ参考にしてください。
奥州藤原氏の繁栄~滅亡を描いた大河小説でしょうか。4巻の説明の長さに思い入れを感じます。Wikipediaの記事を読みましたが、大河ドラマと並行して高橋克彦さんが小説を書かれたようですね。
平安~鎌倉の小説は数作品しか読んだことがありませんが、蝦夷という当時では辺境の舞台に惹かれます。歴史ではサイドストーリーとして語られがちな奥州藤原氏も魅力的です。
正直、時間軸的にも、空間的にも話の広がり・スケールの大きな小説(三国志のような)は苦手ですが機会をみて挑戦したいと思います^^。
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