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サプレッサーについて勉強していたら、島津製作所のウエブでこんなことが書かれていました。

http://www.an.shimadzu.co.jp/hplc/support/lib/lc …

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溶離液組成を電気伝導度の小さい組成に変化させる方式をサプレッサ方式と呼んでいます。
 溶離液には炭酸ナトリウム水溶液などが用いられます。 陰イオンを分離するときには,ナトリウムイオンの存在により溶出イオンである炭酸イオンを生成し,検出器の手前でナトリウムイオンを除去することで,溶離液は弱酸の炭酸水に組成が変化し,電気伝導度が低くなります。 
 一方,試料中の無機陰イオンが溶出する領域では,電荷のバランスを保とうとして炭酸の解離平衡状態が,対イオンとなるH+を生成する方向にシフトします(図中溶離液中H+クロマトグラムを参照)。 水素イオンは他のイオンより当量電気伝導度が大きいため,ピークレスポンスが増大します。
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前半の「溶離液は弱酸の炭酸水に組成が変化し,電気伝導度が低くなる」ということは理解できるのですが、後半の「一方,試料中の無機陰イオンが溶出する領域では,電荷のバランスを保とうとして炭酸の解離平衡状態が,対イオンとなるH+を生成する方向にシフトします」という部分が理解できません。

すみませんが、説明を加えてください。お願いします。

A 回答 (1件)

バックグラウンドを下げるところの説明はそれでいいんですが,後半の説明はあんまりいただけないですね.


陰イオン X- が溶出してくるところは,溶離液の OH- に代わって X- が出てくるわけですよ.
サプレッサは溶離液中の Na+ を H+ に置き換えるわけですが,X- がないところは電離度の低い H2CO3 になって伝導度が激減する,一方,X- のあるところでは HX の溶液ということになるわけです.すると,NaX のときより,HX の方が同じ濃度でも伝導度が高い (H+ の移動度が大きいから) ので,X- に起因する伝導度はむしろ高まり,検出感度が上がると.
バックグラウンド低下と,X- の対イオンによる伝導性上昇の両方を巧妙に両立させているところが,サプレッサというアイディアの秀逸なところです.
参考までに,炭酸はそれでも電離するので,デガッサのようなものをさらに使って炭酸ガスとして抜いてしまうことでさらにバックグラウンドを下げる方法も開発されています.炭酸ガスを抜くだけので,脱酸素用のデガッサとちがって,真空ポンプを用いたりせずに,気体透過性チューブを濃アルカリ水溶液に通すという簡便な (その気になれば簡単に自作できる) 方法も報告されています.
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