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間接遷移について

間接遷移において価電子帯の頂上の電子は励起されて同じ波数kの伝導帯のところまで、真上に上がることはできないのでしょうか?
必ず二段階で伝導帯の底に上がるのでしょうか?

どなたか教えてください。質問の意味がわかりにくかったら言ってください。お願いします。

A 回答 (3件)

必要なエネルギーを供給してやれば、伝導体の同じKのところに、


フォノンの吸収なしで垂直遷移しますが、それは間接遷移とは呼びません。
直接遷移です。定義を確認しましょう。

直接遷移:フォトンを吸収して伝導帯まで励起。
間接遷移:フォトンを吸収、さらにフォノンを吸収または生成して伝導帯に励起。

ついでに、こっちも確認した方が良いかもしれません。

直接ギャップ型半導体:
伝導帯の底の真下に、価電子帯のテッペンがある。
遷移に必要なギリギリのエネルギーを与えると、直接遷移が起こる。

間接ギャップ型半導体:伝導帯の底と価電子帯のテッペンがΔKだけずれてる。
遷移に必要なギリギリのエネルギーを与えると、間接遷移が起こる。

おそらく質問者さまもそうだと邪推するのですが、間接ギャップ型半導体の
説明図を見て「この種類の半導体では、必ず間接遷移が起きるのかな」
という誤解をしてしまう人は多いらしく、手持ちのキッテル日本語版6版には
下に示すような注意書きが、間接遷移の説明図に追記してあります。
気をつけましょう。

注意:図には「しきい値に対する遷移」だけを示してある.
遷移は一般には、2つのバンド間で、波動ベクトルとエネルギーの保存則を満たすような
全ての点の間で起こる.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>「この種類の半導体では、必ず間接遷移が起きるのかな」
まさにここを疑問に思ってました。キッテルを持っているのでしっかり読み直します!!

お礼日時:2010/06/07 11:29

根本的な勘違いをされているようです。


価電子帯の頂上(極大点)と伝導帯の極小点の波数kが一致していて、この2点間を直接遷移するのが直接遷移、kが不一致で間接的に遷移するのが間接遷移です。

このような物理現象にはあらゆる物理法則を満たす必要があります。
今の場合、エネルギー保存の法則、運動量保存の法則、熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)が関与します。
先ず電子は熱力学第二法則より、エントロピーの大きい位置、つまり価電子帯の下の準位から埋めていき、頂上付近に分布する電子は不安定な状態となっています。
ここに光子が照射されると、不安定な頂上付近の電子が相互作用しやすくなります。
光子は質量0なので運動量も0です。
従って、エネルギーE1、運動量p1(=hk1)の電子が、エネルギーE2、運動量k2=0の光子を吸収したとき、E3=E1+E2の準位が空いていれば、電子はそこへ遷移します。
k2=0なので、kは一致、つまり真上に上がります。
ここで熱力学第二法則より、そこが伝導帯の極小点であれば電子はそこに留まりますが(直接遷移)、そうでなければ、よりエントロピーの大きく安定な点、つまり伝導帯の極小点へ向かって遷移します(間接遷移)。
余ったエネルギーは熱として放出し、エネルギー保存則を満たします。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

とても参考になりました。エントロピーの大きい位置=価電子帯の下の準位について自分の知識がないので調べてみます(^O^)

エネルギー保存則の重要さを改めて感じました。

お礼日時:2010/06/07 11:26

これは、なにによって励起されるのかということと、選択則と、頻度の問題でしょう。



頻度の問題ということは、測定できるシグナルの強度の問題ということで、
ふつうには、第0近似的に、一番エネルギーの小さい状態間の遷移を考えるので、そこの波数がそろっていないと、間接に遷移することが大多数で、それが実験結果と符合するという描像が一番合うのでしょう。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

また質問になってしまうのですが、

>これは、なにによって励起されるのかということと、選択則と、頻度の問題でしょう。

というのは、間接遷移半導体でも場合によっては価電子帯の頂上の電子が同じ波数kの伝導体まで遷移することができるということなのでしょうか?

お礼日時:2010/06/07 11:16

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