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公衆送信権について伺いたく存じます。
著作権者にコピー(複製権)については許諾を得たうえで,それに加えて業務利用のために社内イントラネットに掲載(アップロード)することは,公衆送信権の問題になることは認識しています。
ところが,例えば,その社内イントラネットが同一構内のみに設置されている場合には,同著作物がプログラムの著作物以外である限り,公衆送信権(送信可能化権)の侵害にならない旨が著作権法に規定されています。
その理由として,「コンサート会場などにおいて演奏をマイクを通して客席の流す行為が「公衆送信」という概念に該当する行為が「公衆送信」という概念に該当することとするのは奇異であり・・・」(「著作権の法律相談」(TMI総合法律事務所編。青林書林)とありますが,そもそも「イントラ」に場所的な要素を入れることが今一つすっきりしません。
数万人規模の大工場も同一構内に該当しますよね。
もう少し明確に同一構内に公衆送信権が認められる理由をお教えいただれば幸いです。
長文の質問にて失礼いたしました。

A 回答 (2件)

著作権侵害については事例毎に事情が種々異なり、ある事例でイントラネットへの掲載が公衆送信権侵害とされたとしても、別の事例で同様の判断が下るわけではありません。


各条文の適用範囲の境界を見定めようとするより、一歩引いた視点から、著作権者に不当な不利益をもたらすかを見ないと、判断を誤ることになります。
具体的な状況にもよりますが、コピーについて許諾を得られているなら、複写機によるコピーと同じ目的を達成するためにイントラネットへ掲載することは、著作権者に何ら不利益を与えるものでもなく、問題にならないと思いますが、あくまで状況によります。例えば、その著作権物が書籍であって、著作権者は印刷された書籍を販売するとともにオンラインでの有償閲覧サービスも行っていて、許諾されていたのは印刷物の複製のみだった場合、それをスキャンしたものをイントラネットで閲覧可能にすると、オンライン閲覧サービスの利益の侵害になりますから、そのような事例では公衆送信権侵害とされたり、もしくは、ライセンス外の複製行為であると判断されることもあるでしょう。
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この回答へのお礼

ご多忙のところご回答頂きありがとうございました。
確かに著作権侵害の判断は今回の件に限らずケース・バイ・ケースであり、実務上迷うことが多くなっています。
今回は、同一区域の場合なら公衆送信権の侵害に当たらない明確な理由が知りたかったのですが、なかなか難しいですね。

お礼日時:2010/11/18 21:40

同一構内において「有線電気通信設備」を使用して送信を行うことを構内と書いていたはずですが、改正で「有線」が削除され無線も対象になりました。


この用語からもわかりますが、限られた「構内」に限定することにより、公衆送信から除外したのでしょう。数万人の工場が現実的か不明ですが、イントラネットでは考えられることです。このあたりは技術の進歩との兼ね合いがあろうかとは思います。
公衆送信とされなくとも、他の権利は存在しますので、自由使用ということには必ずしもなりません。
たとえば、公衆伝達権も及ぶ可能性があります。
考え方だけですから、実際の争いがどうのように帰結するかは別です。
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この回答へのお礼

ご回答,有難うございました。
もちろん複製権等は他の権利につき,許諾を得たうえでの扱いなのですが,ご回答のように今回の質問は「何万人もの工場も同一構内」とすることへの違和感があることからのものでした。
ご多忙のところ失礼いたしました。

お礼日時:2010/11/22 11:51

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