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海馬、大脳新皮質以外の脳の神経細胞は出生した時から細胞分裂しなくなるのか、成長がとまった時から細胞分裂しなくなるのか、そもそも細胞分裂しないのか。どうなんでしょうか?

A 回答 (1件)

こんにちは。


神経細胞といいますのは基本的には分裂しません。海馬や大脳皮質で発見されたのは細胞分裂ではなく、厳密には「細胞新生」です。
細胞新生といいますのは「幹細胞」から新しい細胞が作られるということです。体細胞は作られたあとも分裂を繰り返しますが、神経細胞といいますのはDNAのタンパク質によって分裂機能が抑制されてしまい、その後は二度と分裂しません。このため、従来では成長後に神経細胞が増殖することはないと考えられていましたが、近年になり、「海馬」と「大脳皮質の一部」で「神経幹細胞による神経細胞の新生」が確認されました。新しい細胞が作られるというのは、海馬にはそれを生み出す「神経幹細胞」があるということです。

我々の脳の形成は生後三歳ごろまでとされています。胎児期には神経幹細胞そのものが活発に分裂を繰り返し、脳の材料が余るほど大量に作られます。出生前をピークにこれが概ね三歳ごろまで続くわけですが、その間、分裂新生した細胞は大脳や小脳などの組織、役割に応じて順に機能が分化してゆきます。これにより、役割の決まった神経細胞には特殊なタンパク質が作られ、その後は二度と分裂できなくなります。そして、役割の決まらなかった余分な細胞は容赦なく捨てられます。今現在の我々の脳は、このようにして作られました。
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この回答へのお礼

ありがとうございました すごくためになりました!

お礼日時:2011/02/14 15:39

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