TLC555を用いた発振回路について TLC555を用いて発振回路を製作しています。発振周波数は最大500kHzまで設定できる可変タイプのものを考えています。回路は添付資料に示したもので検証を行っています。周波数はRa,Rbの乗数とCtの乗数で決まり、それぞれの乗数を小さく設定すると周波数は大きくなるのですが、Raの乗数を小さくしすぎると大電流が流れるためCtの乗数を小さくしたいと考えます。しかし実際にCtを小さくしていくと信号が添付資料に示したようにGNDから浮いてしまい小さくしすぎると信号が消えてしまいます。Ctは0.1μFより小さい値に設定するとGNDから浮いてしまいます。また、Ra, Rbを小さくして周波数を大きくしていくと50kHz程度で三角波となります。周波数を大きくしても三角波とならない(矩形波に近い状態になる)ように、またGNDから浮かないようにするにはどのようにすれば良いでしょうか?製作期限などがありますのでできれば555を用いて周波数500kHzまで可変できるものにしたいと考えます。ご面倒おかけしますがご教示頂けます様お願いいたします。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
TC4024BPのデータシート(
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ …)の4ページの「最小クロックパルス幅」のところを見ると、Vcc = 10V のとき、これが最大 60ns なので、555 の出力パルス幅(High状態)の最小値は 60ns になります(これは今回問題ありません)。また、「最大クロック周波数」のところを見ると、Vcc = 10V のとき、これが最小 8MHz なので、555 の出力パルスが Low状態になっている時間の最小値は 125ns(8MHzの周期) - 60ns(最小パルス幅) = 65ns になります。したがって、 TLC555 の出力が周期 2μs で、High状態の時間が 1.98μs なら、 Low状態の時間は 20ns しかないので、TC4024BPは誤動作します。Low状態の時間が短すぎるのは RB(15Ω)と Ct(0.1μF)の積が小さすぎるからでしょう。TLC555 のデータシート(http://focus.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/tlc555. …)の10ページにパルス幅の計算式が出ていますが、Low状態の時間 tc(L) は Ct*RB*ln(2) = 0.693*Ct*RB なので、 tc(L) > 65ns とするには、RB > 65e-9/( 0.693*Ct ) とする必要があります。Ct = 0.1μF = 1e-7 F なら、RB > 0.36Ωになりますが、実際の RB にはTLC555 内部のMOS-FETのON抵抗(標準 14Ω)が加わるので、外付けの RB を 0 にしても Low状態の時間は 1μs 程度にしかなりません。この時間なら TC4024BP は誤動作しないはずですが、実際の Ct の値がもっと小さいのならLow状態の時間はこれより小さくなります。
いずれにしても、TC4024BP は誤動作はクロック信号のLow時間が小さいことが原因のようなので、これをもっと大きくして(Ct*RB を大きくする)、RA のほうを可変することで High時間を変えて周波数調整したほうがいいでしょう。例えば RB = 150Ω、Ct = 1000pF とすれば、 tc(L) = 0.693*Ct*RB = 0.693*150*1000e-12 = 1e-7s = 100ns なので TC4024BP は誤動作しません。そして RA を 470Ω の固定抵抗と 1MΩ の可変抵抗の直列接続とすれば、周波数範囲は 1.4kHz~1.9MHz になります。TLC555の最大動作周波数は標準で 2.1MHz(最低は 1.2MHz)なので、 470Ωの固定抵抗をこれより小さくしても、この最大周波数止まりです。
以上をまとめると、TC4024BP の誤動作原因は RB と Ct の積が小さすぎることだと思われます。RB(Ω)*Ct(μF) > 0.144 となるようにしてください。TLC555 の発振周波数は f(Hz) = 1.44/[ Ct(F)*{ RA(Ω) + 2*RB(Ω) } ] で表わされるので、必要な周波数範囲に応じて RA の可変範囲を決めてください。Ct = 1000pF、RB = 150Ω、RA = 470Ω+ 1MΩ(VR)とすれば、周波数可変範囲は 1.4kHz~1.9MHz で、TC4024BP も誤動作しなくなります。
No.9
- 回答日時:
>定数で確認したところTC4024BPは誤動作しなくなりました
良かったですね。その定数のとき TLC555 の波形も正常になりましたか? だとしたら RB が小さすぎたのが原因なのでしょう。
No.7
- 回答日時:
TC4024BPの件は考えてみますのでちょっとお待ちください。
4024 は持ってませんが 4040(12bitカウンタ) があるので実験してみます。回答すると補足とお礼欄が増えるので活用してください。結局 TLC555 の問題は何が原因だったのでしょうか。こちらで実験した LMC555 では全く問題なかったのですが。RL(4.7MΩ) と CL(10pF) は本来は必要でないものですが、これを入れている理由は何でしょうか。
この回答への補足
質問欄で示した回路で最初に実験した際にRaの値を小さくしすぎて過電流が流れたためTLC555が故障してしまいました。TLC555を新しいものに交換して、その後は過電流が流れないようにテスタで測定しながら実験していましたが、この時点でコンデンサが故障していた可能性があります(Ct,Clは随時交換していたが電源やグランドに接続していたコンデンサは交換していなかった)。また、Rl,Clの乗数についてはたまたま見たホームページに書かれていたのを真似ました。
補足日時:2011/03/30 18:24No.6
- 回答日時:
TLC555は持ってないので、同じCMOSの LMC555 を使って ANo.1 の回路(RL、CL、C1 なし)で実験したところ、きれいな矩形波(405kHz)が得られました。
実験はブレッドボード上で行い、8pin-1pin間には0.1μFの積層セラミックコンデンサを入れています。Ct をはずすと発振周波数は 3.37MHz になりました(これが最大発振周波数)が、これもきれいな矩形波(立上り 23ns、立下り 20ns)でした。パスコンをはずしても波形は大きく変化しませんでした。パスコンとCt をはずすと発振周波数は 2.4MHzになり、duty cycle も若干変わりましたが、0V から 12V まで振れるきれいな矩形波でした。この回答への補足
お世話になっています。回答頂きありがとうございました。 もう1点ご質問させて頂きたいのですが、上記で作成したパルス波形を分周回路に入力して(TC4024BPのクロック端子に入力して分周させる)デューティー比を50[%]近くにしたいと考えています。しかし、ボリウム抵抗でパルス信号の周波数を可変するためクロック端子に入力する信号が極端にデューティ比が大きくなりすぎて分周できずにTC4024BPから出力信号が出てこない状態となっています(500[kHz]のパルス信号であれば周期は2[μs]であるが、うち1.98[μs]は"HIGH"の状態)。実際にファンクシュンジェネレータを用いてデューティ比を徐々に変化させながらTC4024BPに印加させたところ2[μs]の周期のうち1.95[μs]"HIGHの状態"で出力が出なくなりました。よってデューティ比が大きすぎるため分周できない状態となっていると考えます。ボリウムを用いているためデューティ比はどうしても大きくなると考えますが、問題なく分周するためにはどのようにすれば良いでしょうか?
補足日時:2011/03/24 18:50No.5
- 回答日時:
KEN_2 です。
少し様子がおかしいので、私もinara1さんと同じことを考えていたのと、
1)TLC555 の電源(8pin)とGND(1pin)間にバイパスコンデンサは入ってますか。
2)GND(1pin)の接続は確実に最短距離で繋がっていますか。
*500kHz で三角波になるのは、GNDが浮いているか、IC内部でパターン焼損しか予想できません。
TLC555のデーターシートの細部を照合をしてみました。調べて判明した事項を記します。
1)最高動作周波数の記載がありません。(周期2μSmaxの記載しかありません。)
2)他社のICとピンコンパチブルですが、等価回路の出力インバータと「DISCH」部分が簡素化されています。
3)LMC555(NS製)では経験したことの無い現象で、C-MOS_ICでは過電圧破壊の症状です。
NE555N(LM555)やLMC555(NS製)では記載事項が、TLC555のデーターシートに幾つか在りませんので、TLC555の固有の症状かも知れません。
以下の点を確認してください。
1)上記GNDとパスコンと配線接続の確認、TLC555をLMC555かNE555N(LM555)交換する。
2)Ra;470Ω ←*VRの前に必ず接続してください。ICを壊します。
3)Rb;200Ω
4)Ct;200pF
*上記値がmin値の奨励値となります。この値以上としてください。
>添付画像のような回路構成で問題ないでしょうか?
大丈夫です。合っていますので問題ないです。
LMC555(NS製) C-MOSタイプのピンコンパチで互換性があります。
http://akizukidenshi.com/download/lmc555.pdf (Note 5参照)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00958/
乗数の設定を回答頂いた内容に変更してみると正常な状態となりました。TLC555でも正常な状態となっていましたので、TLC555の問題ではないと考えます。回答頂きありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
ANo.2 です。
>(Ra:1MΩのボリウム,Rb:1kΩ,Rl:4.7kΩ,Cl:OPEN)添付資料は乗数をカッコ内の値に設定して・・・・
『Ra;20Ω』のままか、『Ra:1MΩのボリウム』のみでしょうか?
Ra+VRmin でTLC555を故障・劣化させます。
TLC555を良品と交換されましたか?
>>*C-MOSの故障モードそのものの症状です。良品と交換して見てください。
*上記良品と交換を実施しても500KHzに到達しなければ、NE555N(LM555)のバイポーラに交換してください。
但し、VCCは4.5Vから16Vの範囲ですから、VCCは16V以下で使用してください。
NE555N(LM555) 最大2μS(500KHz)を保障しています。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-01496/
>立ち上がり・立下りを急峻にして矩形波に近い状態で発振させるにはどのようにすればよいのかご教示お願いいたします。
*上記を実施しても、「矩形波に近い状態」も波形が欲しければインバータICなどで波形成形回路を追加してください。
(この場合RL;4.7KΩは不要となります。Cl:OPENはICの負荷容量となります。)
また、VCC=+17Vは高過ぎます。VCC;5Vから12Vで充分では??
負荷側の必要振幅電圧も考慮する必要があります。
(ダメ出しばかりで申し訳ないですが、簡単な回路ですので冷静に検討ください。)
この回答への補足
回答ありがとうございます。Raは1MΩのボリウムのみです。しかし、消費電流をテスタで監視しながら動作させているため過電流により故障に至っている可能性は低いと考えます。さらにボリウムRaを比較的高い抵抗値(500Ω)に設定した状態でコンデンサCtを100pFにしてTLC555に過電流が流れないような回路構成にした上でTLC555を新しいものに交換して動作確認しましたが同様に信号が三角波となりGNDから浮いてしまっていました。よってGNDから浮いているのはTLC555自体の故障によるものかどうか?回路構成は妥当でしょうか?。さらに、Vccは12Vとなっています(添付画像が小さいため17Vに見えてしまっている。見づらくてすみません。)。一応、部品はバイポーラタイプに交換して動作確認してみようと考えていますが、添付画像のような回路構成で問題ないでしょうか?
補足日時:2011/03/08 19:40No.2
- 回答日時:
症状からTLC555を破壊・劣化させている可能性大です。
TLC555はC-MOS構造のICですので、過電圧・静電気で壊れます。
>50kHz程度で三角波となります
>Ctは0.1μFより小さい値に設定するとGNDから浮いてしまいます。
*C-MOSの故障モードそのものの症状です。良品と交換して見てください。
また、採用されている定数が極端に過少・過大な値過ぎます。
(最大最大500kHzまでですが、最低何Hzか記載されていないので詳細計算は省略します。)
RL;4.7MΩ⇒4.7K程度では?(4.7MΩは無視される無駄な抵抗です。)
CL;15pF ⇒等価回路用の定数で実回路では不要です。
Ra;20Ω ⇒Raが低過ぎる 470Ω程度
Ra+VR;20Ω+1MΩ ⇒Raが低過ぎる
Rb;15Ω ⇒Rbが低過ぎる 1KΩ程度
Ct;0.1μF ⇒Ctが大き低過ぎる 1000pF程度
*Ra+VRmin+Rb で35Ωから『DISCH』端子から内部破壊・劣化させている可能性大です。
Ra//Rbの最適値を決定してからCtを選択し、最低発振周波数は検討ください。
この回答への補足
回答ありがとうございました。早速乗数を変更して確認しました。(Ra:1MΩのボリウム,Rb:1kΩ,Rl:4.7kΩ,Cl:OPEN)添付資料は乗数をカッコ内の値に設定してCtに0.01μFと1000pFのそれぞれを付けた場合の波形を比較しました。0.01μFを付けた場合の波形は正常(矩形波に近い状態)ではあるのですが周波数が最大でも20kHz程度にしかなりません。1000pFを付けた場合については波形が三角波となってしまい周波数は最大で200kHzです。高周波に設定したときの立上がり・立下りが緩やかであるために完全に立ち上がり切る前に立ち下がり, 完全に立下り切る前に立ち上がっているために結果として三角波となってしまっていると考えます。立ち上がり・立下りを急峻にして矩形波に近い状態で発振させるにはどのようにすればよいのかご教示お願いいたします。
補足日時:2011/03/07 17:38No.1
- 回答日時:
発振周波数を高くすると、矩形波が三角波に変わっていくというのは、出力端子(3pin)のことですね?これは、ローパスフィルタに矩形波を入力したときの出力波形の変化と同じです。
回路図の数値が小さすぎて完全に読めませんが、出力端子とGND間の 15pF(?) は、実際にはもっと大きな容量がついているということはないですか?添付図は、回路シミュレータ(LT-Spice)で、CL の値を変えたときの出力波形を見たものです。CL が大きいと出力波形が三角波になってしまいます。これはCL を変えた波形ですが、CL を固定して発振周波数を大きくすると、矩形波から三角波に変わっていき、最後にはDC信号(矩形波の平均電圧)だけになります。この回答への補足
回答ありがとうございました。念のため乗数を確認しましたがClには10pFが付いていました。その後Raを1MΩのボリウム,Rbを1kΩ,Rlを4.7kΩ,ClをOPENの条件でCtを0.01μF,1000pFのそれぞれを付けて確認しました。その結果、Ct:0.01μFの場合の波形は矩形波に近い状態ですが周波数が最大で20kHz程度にしかなりません。1000pFを付けた場合は三角波となり周波数は最大で200kHzとなります。波形を見ると立ち上がり・立下りが急峻でないため高周波になった場合に立ち上がりが完了する前に立ち下がりとなり、逆に立下りが完了する前に立ち上がりとなっている結果、三角波となっていると考えます。555を用いて最大500kHzまで矩形波に近い状態を維持するにはどのようにすればよいのかご教示お願いいたします。
補足日時:2011/03/07 17:59お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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