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東京電力は計画停電を今後一年近くも続けなければならないとの見通しを発表したようです。
http://www.asahi.com/business/update/0321/TKY201 …

必要な電力供給を賄うためには、被災した発電所を復旧するか、新しい発電所を建設する必要があると思うのですが、その前に緊急避難的に、中部電力や北海道電力からの送電に頼るという方法が考えられます。

しかし、この記事でも伝えているように、関西→関東は100万キロワットまで、北海道→本州も60万キロワットしか受けられないとのこと。

発電所の復旧もしくは新設と、このボトルネックの解消とではどちらが容易(時間的・コスト的に)なのでしょうか。
もしボトルネック解消が実効性が高い、ということであれば、日本全国で、より大規模かつ有意義な節電ができるように思うのですが。

それと、電気については蓄電ができない、とのことですが、たとえば、電力に余剰があるときにダムの上まで電動ポンプで水をくみ上げ、需要の多い時期に水力発電量を上げる、といったようなエネルギーの(この例だと電気エネルギーを位置エネルギーに) 変換して備える、ということは考えられないのでしょうか。
できたとしても、ロスが多くて、実効性に欠けるので実現していないのでしょうか。

詳しい方のご説明をお待ちしております。

A 回答 (3件)

> たとえば、電力に余剰があるときにダムの上まで電動ポンプで水をくみ上げ、需要の多い時期に水力発電量を上げる



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8F%9A%E6%B0%B4% …
揚水発電の事ですね。
これは原子力発電など、出力調整が困難な発電所とセットで使用し、夜間に水をあげ、ピーク時に水を落として発電します。
現在原子力発電が稼働していないため、揚水発電はかなり機能が低下しているようです。
夜間にも火力などをフル稼働させればおそらく回復するかと思います。
しかし、これをさらに大規模に行おうとしても、広大なダムが必要なため、用地確保がこれ以上は難しいのが現状のようです。
原発と事実上セットになっているので、原子力発電所自体をさらに増やす場合も問題になるようです。

他の方法としてはバッテリーに電気を貯める、フライホイールに電気を貯めるといった方法があり、前者はすでに実現していますが、大規模にするには技術的な困難があり難しそうです。しかし、規模の小さい個人や法人が使う無停電装置などでは主流です。
後者は将来的に風力や太陽光など、条件によって発電出力が大きく変化する発電システムとの組み合わせや、昼間に蓄電し、夜間発電するといった使い方が検討され、一部実験も行われているようです。個人的に期待しています。しかし今すぐに利用できる段階で気ありません。また、地震に対してリスクもあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9% …

大量の発電所を建設するか、60Hz<->50Hzの変換を行う設備を大幅増設するか、というのが現実的で最も速い方法のようですが、前者よりは後者の方が時間的には早くできると聞いています。また、結果的に原子力発電所の比率が下がらないため、短期的にCO2が増える事も前者よりはマシです。
費用はかかりますが、例えば将来逆のことが起こったとき、つまり西日本が被災し東日本に助けてもらうと言ったことも考えられますし安全を考えるなら是非必要な設備だと思います。
60Hzまたは50Hzに日本を統一するのは難しいので、変換設備を大幅に増強するのが一番良いのでは無いかと思います。

その後電気をどうやって作るか、落ち着いたら国民を巻き込んでの議論になるのでは無いでしょうか。特に原発をどうするか。
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この回答へのお礼

大変分かりやすいご回答ありがとうございます。
委細納得のいくご説明でした。

特に、

> 例えば将来逆のことが起こったとき、つまり西日本が被災し東日本に助けて
> もらうと言ったことも考えられますし安全を考えるなら是非必要な設備だと思います。

のご指摘にはシャープだと思いました。

ありがとうございました。

お礼日時:2011/03/22 14:57

> 発電所の復旧もしくは新設と、このボトルネックの解消とではどちらが容易(時間的・コスト的に)なのでしょうか。


・復旧の方が遙かに短期間。
新設は、環境アセスメントなどの手続きが膨大。

> もしボトルネック解消が実効性が高い、ということであれば、日本全国で、より大規模かつ有意義な節電ができるように思うのですが。
・一般的には、リパワリングでしょうね。
旧タイプのボイラ型火力発電所をMACC(ガスタービン発電+ボイラ発電)化など。
例えば被災したユニット60万キロの火力(ボイラと発電機)ならば、修理と同時にMACC105万キロ(35万3軸)への改修など。
http://www.tepco.co.jp/kawasaki-tp/index-j.html

> それと、電気については蓄電ができない、とのことですが、たとえば、電力に余剰があるときにダムの上まで電動ポンプで水をくみ上げ、需要の多い時期に水力発電量を上げる、といったようなエネルギーの(この例だと電気エネルギーを位置エネルギーに) 変換して備える、ということは考えられないのでしょうか。
・水力発電所の建設は10年スパン。
しかも、日本には、もう、大電力の水力を設置する場所がない。
も一つオマケに、ダム(水力発電)の環境負荷(環境破壊)は、実は甚大です。

> できたとしても、ロスが多くて、実効性に欠けるので実現していないのでしょうか。
・揚水式発電の実行率は63%程度と低効率。
今後は、火力発電所などの空いている土地に、実行率80%以上のNAS電池を本格的に設置する時期に来たのかも知れません。
http://www.tepco-switch.com/biz/system/battery/i …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

専門的で参考になる点もいくつかあったのですが、素人の私には少し難解でした。
あと、質問の趣旨とずれたご回答もあるように思いました。

『電所の復旧もしくは新設』と『ボトルネックの解消』の比較を知りたかったのですが、ご回答は

・復旧の方が遙かに短期間。
新設は、環境アセスメントなどの手続きが膨大。

あと、ボトルネック解消についてのご説明での
・リパワリング
・MACC化
などは、理解できませんでした。


しかし、環境破壊の視点や揚水式発電の実行率については大変参考になりました。

お礼日時:2011/03/22 14:54

最後の問いについてだけの解答ですが、余剰電力で水をくみ上げダムにためて発電する方法は、すでに行っています。

揚水発電といい、夜間電力に余裕があるときに発電所のタービンと発電機をそれぞれポンプとモーターとして利用してダムに水をくみ上げておき、電力が必要なときにそれで発電します。

しかし、そのためには発電に使った水を保存しておく設備が必要で、立地条件に左右されることの多い水力発電所ですので、すべての発電所でというわけには行きません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

揚水発電。なるほど、すでに実現されているシステムなんですね。
参考になりました。

お礼日時:2011/03/22 14:48

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