NASAの軍事偵察衛星は、300Kmの上空から地上1mの物体を識別できる能力があると聞いたのですが、それはスーパーコンピューターで画像補正してるのでしょうか?
それとも相当高性能なカメラで被写体を捕らえてるのでしょうか?
画像補正しているとしたら一体どんな方法で行っているのでしょうか?
自分にはそんな事不可能だと思ってやまないのですが。
そのアルゴリズムを使えば屑データから細部まで再現された画像の入手が可能なのでしょうか?
現実的ではない話で申し訳ありませんが、疑問に思ったので。
沢山のご回答お待ちしております。
No.2
- 回答日時:
軍事偵察衛星は、高速道路を走る車のナンバープレート、人物の識別すら可能と言われていますが、軍事機密ですから、その詳細は不明です。
勿論、カメラの分解能のみで、そこまでの解読は無理。当然にスーパーコンピュタを駆使してだと思いますが、そのアルゴリズムも不明。恐らく、パターン識別と膨大な計算による推論と思われます。
じゃ、そのアルゴリズムが、即、民生用に転用できるかと言えば、答えはノーでしょうね。
パターン識別とは一体どんな物なのでしょうか?
民生用では普及出来ないような特殊なやり方なのでしょうか。
存在しないデータを補うというのは不可能だと思うのですが・・・。
No.3
- 回答日時:
軍事用は分かりませんが・・・地図作成用のフイルムカメラはすごいですよ。
フイルム自体が幅25cm位?着物の帯の長いものみたいな感じです。当然レンズの直径も大きくガラスの塊です。カメラ自体すごい大きさですね。この解像度はものすごいです。拡大しても拡大しても写っている、見たいな感じになります。撮影高度は3000mとか4000mとかです。現在の軍事衛星はもちろんフイルムではないですが、軍事用ですから、カメラ自体の解像度も高いでしょうね。使い方が限定されていますから、それに特化すればなんとかなるかも・・・と思います。
あと、距離は長いですが、大気が薄いのも有利になるでしょうね。
No.4
- 回答日時:
元のカメラの画素数が高いのが一番ですが、同じ(ただし微妙にずれた)場所を何度も映すと、カメラの画素以上の画像を取り出せる可能性があると思います。
下の図で、アルファベット2x2が1画素だとした場合に、2回撮影して、ちょうどドット半分ずれた位置を撮影できたと仮定します。
この2つの画像を合成すると、違う色を捕らえられる (Aa) (Ba) (Bb) … というそれぞれの画素があることと同様になるわけで、いわば画素数が4倍になったカメラで撮影しているのと同じ効果が得られます。(周辺部は犠牲になります)
ただしそのままでは、一旦、1画素内で平均化された色を重ね合わせただけですので、合成した画像もボケボケです。
しかし、ボケというのは、ある地点の色が、同心円状に薄くなりながら広がり、周りに影響を与えているということなので、逆演算すれば、けっこうな程度まで復元可能なのです。
(色の情報が無い周辺部から数ドット~数十ドットは復元できません……やはり犠牲になります。)
実際には、ぴったり半画素ずれるなんて期待できませんから、何度も撮影し(このとき撮影条件が変わってはいけません…ボケ画像の修復ができなくなります)、ボケている画像同士を1ドット未満の精度で重ね合わせて、ボケを復元すれば、カメラ本来の画素数の、数倍の解像度の画像が得られるのではないかと思います。
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さて、これを自分の撮影で応用しようとなると……?
まず、撮影条件が完全に固定できるマニュアルモードを持った機種を使わなければなりません。
気象条件すら同一になってもらわないと困ります。
撮影時の手ぶれは厳禁。
そして、重ね合わせるときに、回転方向のずれも考慮しなければならないでしょう。
衛星写真ならば、撮影条件は同一、手ぶれも無し、ずれるとしても完全な平行移動のみ。
手動撮影の物よりは、高解像度化が楽に出来そうです。
なるほど。このようにして画質を上げているのなら納得出来ます。
かなり特殊な方法なのですね。民生用で普及することはなさそうですね・・・。
No.5
- 回答日時:
軍事衛星と言えば、とてつもない超高性能な解像力を持つカメラを使用して
いる…と思われがちなのですが、実はそうではありません。
もちろん、民生用よりも高性能なものや選別品が使われたりするのですが、
他にもさまざまな技術を使って解像力を上げています。
軍事用…といっても、光学上の理論解像力(レーリー限界)を突破することは
できません。理論解像力は光の波長に依存し、観測波長をX線などの極端に
短いものにすると飛躍的に解像力を上げることが可能です。
軍事衛星がとてつもなく高い解像力を持っているのは、観測波長を短くして
いるからなんです。もちろん、波長の短い光は透過性が低いため、天候に
大きく依存し、常に使える訳ではありません。
またこれに加え、望遠レンズを利用したスティッチング術も使われています。
画像の補正能力よりもこうした工夫による要素が大きいと思われます。
画像補正に関しては、超解像という技術が話題となっています。
実際に行って頂ければ分かるのですが、従来のシャープネス処理よりマシと
いう程度に過ぎません。超解像によって今まで見えなかったものが見えてくる
ということはありません。
また、最先端の画像処理にフラクタル理論を応用したものがあります。
フラクタルと言えば、CGの世界では既にメジャーな存在で、山や海、川や木々
などの自然を描くときに使われている技術ですが、一般画像への応用が行われ
ようとしています。
一般画像からフラクタル次元を求め、存在しない情報を創り出して補完する
技術であり、一見自然で細部が再現されたように見えるのですが、創作された
画像ですので、現実のものではありません。
もし、屑データから見かけ上、きれいに見えるデータを作りたいのでしたら、
このフラクタル理論を応用した技術が役に立つかもしれませんね。
No.6
- 回答日時:
もちろん現在は画像の補正をしているでしょうね。
いくら光学解像度が高くセンサの性能が優れていても、熱による空気のゆらぎ、待機中のチリなど、高解像度を得るためには様々な障害をクリアしなければなりません。
例えば、福島第1原発の事故では、NHKは30km以上離れた上空からカメラで撮影していますが、あのカメラも空気のゆらぎやヘリの振動を補正した上で撮影する特殊なカメラで、3台しかないそうです。
ただの超望遠カメラで撮影しても、空気のゆらぎで像が乱れたり、ぼんやりしか映りません。
http://www.sanspo.com/shakai/news/110319/sha1103 …
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst …
ゆらぎをどのように補正しているかは秘密のようですが、恐らく前後の画像から補間、カメラを少しずつ動かしながら補間を行っているのでしょうね。
No.7
- 回答日時:
アメリカの軍事の事なので正確な事は何とも言えませんが、カメラの場合解像度とともに分解能も重要です。
これは観測対象を識別出来るかどうかですが、かのハッブル宇宙望遠鏡並の分解能を有する軍事衛星でも理論上では10cmが1つの点となります。
勿論晴れていて空気の揺らぎが殆どないと言うのが条件です。
単純計算で普通の自動車だと40x17の点ですから、これが道路にあれば誰でも車と解るでしょうが、球場の真ん中にぽつんとあれば識別出来るかどうかはちょっと疑問です。
これが1m四方のものとなると僅か10x10のドットでしかない。
人間だとすると昔のゲームのドットで表現されたキャラクターって感じで、人の形をしている程度は解っても、人形なのか人間なのか、はたまた人のような形をしたものなのかは判別出来ません。
ハリウッドの映画ではナンバープレートが読めるとか(一体どんな角度だ?)表情まで見えるとか、はたまた暗証番号を解読する電卓程度の大きさの装置が登場したりしますが、映画での演出程度に捉えておいた方がよいでしょう。
更に、人工衛星は高度が低くなればなるほど引力に負けないように物凄いスピードで地球を周回しなければならず、撮影出来る時間はほんの一瞬です。
しかも大気の抵抗で減速して落下してしまう。
つまり人工衛星の高度を下げれば地表を細かく観測出来るが、今度はあまりにも寿命が短くなり、かつて存在したもので百数十キロ程度の高度のスパイ衛星は僅か数日しか持たなかったそうです。
ほぼ使い捨てです。
しかし分解能の高い人工衛星となると安くは無いのでアメリカと言えどもそう簡単に使い捨てには出来ず、静止衛星の高度が大体3万数千mとかですから300kmと言うのがいかに低いかが解ると思います。
補正ですが、恐らく膨大な量のデータから推測して補完するとかでは無いでしょうか。
当然スパコン並の処理能力が必要でしょう。
とは言え少し前のスパコンでも今のパソコン並の能力ですから直ぐに民生用で出てくるかも知れません。
No.8
- 回答日時:
大気のゆらぎで画像がぼやける件については天体観測では昔から分かっていたことですよね。
確か10年くらい前だったと思うのですが、そのゆらぎをコンピューターで補正して地上から天体を観測しても大気の薄い高地で撮影したのとほぼ同等な鮮明さの天体写真を撮影できる技術が日本で開発されたと発表されていたと思います。
その技術で撮影された木星の写真では、縞模様や大赤斑がクッキリ写っていたのを記憶しています。
それと、衛星に搭載されているレンズは屈折式のレンズではなく反射式のレンズのはずです。
屈折レンズでは波長ごとに屈折率が異なるため鮮明さに悪影響を及ぼします。それを補正するための補正レンズを組み込む必要がありますが、重く大きくなってしまえためロケットで打ち上げるのには不利。
反射式ならそういうことがないで、同じ重さなら口径をでかくして分解能を高めたほうがメリットがある。
反射式の望遠鏡は安く大口径のものを作れるが、地上では重力の影響で主鏡が歪み解像度に影響が出るが無重力下ではその影響もほぼ無視できるから、更に高解像度の映像が期待できる。
従って「高性能なカメラ」というわけではなく「超x10高性能のレンズ」といったほうがいいでしょう。その上でなら民生用デジタルカメラのセンサーを使用しても、信じられないくらい高精細の画像を得ることができるはずです。
総合すると、我々が使っているようなレンズ(の延長線上に位置するもの)で得た画像に対してコンピューター処理で解像度を上げているのではなく、光学的特性を極限まで上げた望遠鏡(口径の巨大化含む)を使用した上でコンピューターによる画像処理が行われていると考えるべきです。
いくらコンピューター処理が優れていたとしても、ボケボケのダメ画像を顕微鏡で見ても鮮明な画像に出来るわけがありません。
No.9
- 回答日時:
アメリカ空軍のスパイ偵察衛星の搭載のデジタルカメラのCCD固体撮像素子は95000万画素という、超高性能の画像センサーです、これに巨大な望遠鏡と組み合わせて。
密かに軍事施設を盗撮するのです、高度100kmまで接近して、天候の良い日なら、60cm程度まで識別できます、しかし、迷彩色でカモフラージュされたり、識別が困難のときはパソコンで画像補正して鮮明化します
ご回答ありがとうございます。
その画像補正アルゴリズムは特殊なものなのでしょうか。
また、それを使えば屑データからのデータの作り出しが可能なのでしょうか?
No.10ベストアンサー
- 回答日時:
>パターン識別とは一体どんな物なのでしょうか?
後のスレッドのNo1氏が、分かり易く回答されているので、そちらを参考にしてください。
要するに、推測に基づく確率論ですね。
>民生用では普及出来ないような特殊なやり方なのでしょうか。
勿論、スーパーコンピュタを用いるものは無理ですが、簡単なものは既に実用化されてますよ。
例えば、郵便番号読み取り機ですね。これは、10万字以上の手書き文字を登録。確率的に一番一致に近い登録文字を選んで、それを郵便番号として認識する技術です。
他にも、OCR(光学式文字読取装置)ソフトも有りますし、身近なところでは、デジカメの顔識別技術があります。
>存在しないデータを補うというのは不可能だと思うのですが・・・。
そのとおり。解像度を上げる事と、推測する事は別モノです。
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