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乱雑な宇宙と秩序の生物というのは矛盾しませんか?

 エッセンシャル細胞生物学を読んでいて次のような記述がありました。
 『生物のもつたった1つの性質――乱雑さを増すのがつねの宇宙の中で、秩序を生み出し維持していくという能力』
 宇宙という乱雑さを増す環境からその真逆の性質を持つ生物が自然発生するということはありうるのでしょうか? 生物の発生は宇宙という乱雑さの増大から考えると不自然と思ってしまいます。生物の存在自体が宇宙の乱雑さに反するのではないでしょうか。また、生物の発生自体が宇宙の乱雑さの賜物としてありうるのでしょうか?
 宇宙が最初は高エネルギーを持っていたというのは確かです。しかしその高エネルギーは『乱雑さ』を増やす方向で働くのが常であって、惑星形成などの『秩序』を増やす方向では働かないのではないでしょうか。地球上でも同様です。海は荒れ、雷鳴とどろく古代地球。しかしその高エネルギーはRNAの合成、生物の誕生という『秩序を増やす』方向には働かないのではないでしょうか。
 RNAはリン酸などの多くの化学結合が内包されます。それらが高エネルギーという条件だけで『自然に』発生することはありうるのでしょうか?
 よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

十分ありえます。


地球は閉鎖系ではありませんので、生物が発生することで、局所的にはエントロピーは減少しても総体としては増加しているのでなんら問題はありません。
冷房は限られた範囲のエントロピーを低下させますが、それを超える熱を排出し、結果的にエントロピーを増大させますよね。
生物もまた同じく。
エントロピーの上昇はただ一様に進むほど単純なものではないわけです。

あと、エントロピーは永久に増加するだけではない、ということも分かってきているようです。
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この回答へのお礼

仰るとおりです。生物はエントロピーが減少しますが、生物という秩序だった存在自体が宇宙のエントロピーを増大させていると解釈できます。冷房の話は分かりやすいです。
エントロピーが永久には増大しないという話は面白いです。
生物カテでなく物理カテにすべきだったと後で気付きましたが、皆様ありがとうございました。

お礼日時:2011/05/21 10:05

生物は、エントロピー増大に抵抗して、成長したり、増殖したりして、エントロピー減少しているように見えます。


しかしそれは、生物にしても、社会的な要素にしても、「開放系」だからです。
生物は、自分のエントロピー増大を新陳代謝するために、環境のエントロピーの低い物(食物、燃料)のエントロピーを増大させて放出(排便、廃棄)する事で、環境も含むトータルな閉鎖系におけるエントロピー増大を加速しています。

地球上の生態系の本質は、日光によって励起された化合物の合成(光合成=植物)と分解(消化=動物)の連鎖反応です。
植物が成長(合成)するためには、二酸化炭素と水、窒素などの、化合反応の材料が必要であり、動物抜きの分解(紫外線による分解や大気中の酸素による酸化)より、動物による能動的摂食と生化学反応的酸化による、高速の分解の方が、有効なのです。

それでも、生態系全体の進化は、エントロピー減少だと言えますが、それも太陽の核融合というエントロピー増大の一環である、「日射>光合成>摂食>消化>酸化>輻射」という一時的な地上の熱滞留としての、開放系ゆえのもので、結果的にはエントロピー増大を加速するものです。
先にあるのは太陽光=植物による光合成であり、動物はその有機物の分解を加速して植物の光合成の原料にする(物質循環の加速)ための寄生的な存在に過ぎないのです。

生命の進化とは、いかなる“強い種”の創出でもなく、地球に降り注ぐ日光が輻射によって再び宇宙に還って行くプロセスに於ける、生態系としての多様化=地球上の熱容量(物質循環量と速度)の増大だと言えるのです。
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この回答へのお礼

仰るとおりです。生物は生物だけで成り立っているのではなく、様々な外界との関係で成り立っています。生物だけに注目して宇宙全体の中の生物の役割を見ていませんでした。
確かに生物の存在はエントロピー増大に貢献しています。動物の摂食と中枢は考えてみれば多大なエントロピー増大への貢献です。
動物が植物の寄生。面白い考え方です。新しい考え方を教えてくださって有難うございます。
生命は強い種ではなく、多様性を求めて増えるというのも面白いです。
色々と教えてくださって有難うございました。

お礼日時:2011/05/21 10:10

乱雑さ=エントロピーということですね。


エントロピーは常に増大する方向にあるのは、本の記述のとおりです。
そんな中で、シュレーディンガーは、生物はネゲントロピー(負のエントロピー)を取り入れることによって、定常状態を維持する開放定常系と考えました。このネゲントロピー自体は後に否定されましたが、ネゲントロピーを低エントロピーに置き換えて考えることができます。
ほとんどの生物は、低エントロピーの太陽光エネルギーを利用した光合成によって合成された糖を取り入れることによって、定常状態を維持しています。
もちろん生物の中でも、エネルギーを利用する段階でエントロピーは常に増大しています。
だから、別に宇宙の法則に逆らっているわけではありません。
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この回答へのお礼

シュレディンガーのネゲントロピーは面白い理論です。有難うございます。
確かにエネルギーの利用でエントロピーが増大していることに気付きませんでした。もっと言えば年をとるだけ体は老いるのでエントロピーも増大しているのかもしれません。
生物の存在自体が宇宙のエントロピー増大に貢献している旨を覚えておきます。
このたびは色々と有難うございました。

お礼日時:2011/05/21 10:07

「エントロピー増大の法則」をじっくりと読むことをお勧めします.

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この回答へのお礼

有難うございます。色々な回答を拝見して自分の未熟さが分かった次第です。勉学に励みます。ただ良く考えてみるとエントロピー、乱雑さは私が質問したように『物質が一様に広まる』という条件では減少すると言えます。ただ単純に物質が拡散するとエントロピーは減少します。溶液のエントロピーが少ないように、宇宙全体に一様に物質が広がってもエントロピーは減少するといえます。現在のこの生物や自然のあり方自体もエントロピーの増大に貢献しています。

お礼日時:2011/05/21 10:03

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