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「権利」の語源は西周の出した本がきっかけとネットで知りました。
では西周はrightをなぜ「権利」と訳したのでしょうか?

また[right]の語源、由来を知っている方は教えてください。

日本の社会で、世間で「権利」を主張すること、認識することはとても難しいと思います。

A 回答 (4件)

No.2です、再登場をお許し下さいm(_"_)m


改めて調べてみたところ…

◇国立国会図書館>江戸時代の日蘭交流>西周自筆1冊<西周関係文書12>
http://www.ndl.go.jp/nichiran/data/T/015/index.h …
『和蘭帰路紀行』の中には、
http://www.ndl.go.jp/nichiran/data/L/015/015-001 …
「慶應元乙丑ノ歳十月十四日(六五年十二月一日)…十五日晴早朝比耳義二出發…
支那止海ヲ経テ此年ノ十二月二十八日ヲ以テ横濱ヘ入港シタリ其ヨリ即日東京ニ歸リタリ…」
と西周の留学帰国記述がある一方で、

「早稲田大学>古典籍総合データベース」には
◇『(官版)万国公法 巻1-4/恵頓[著]/丁[イ]良[ほか]訳』
(慶応元[1865]/老皀館/竪川三之橋)が存在し、
http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko …
巻一の<2/46>には「慶應元年開成所繙刻」の記載があって、
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko15/bu …
巻二の<5/41>(18~19葉/右18葉10行目8.9文字目) 、<6/41>(19~20葉/右19葉9行目8.9文字目)
などに「權利」の用語が見出せます。
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko15/bu …

以上から『(官版)万国公法<慶應元年開成所繙刻>』に関しては、
慶應元(1865)年時点での西周の関与には日程的に無理があるようで、
…他の訓点版が存在するとしても、1865年内には無理があります…
No.2の回答の「開成所版『万国公法』(訓点者は西周、初版1865年)」の中の
「訓点者は西周」は誤りのようです、誠に申し訳ありませんm(_"_)m

ただ、何れにしても西周の関与の有無にかかわらず、
漢訳『万国公法』の訳語の借用の部分には変わりはありませんが…

あと、上記の漢訳系の流れとは別に
オランダ語口述和訳『万国公法』も存在するようですね。
◇葵文庫~静岡県立中央図書館~>名著・貴重書>
(4)[幕末のオランダ留学生による翻訳書]1
http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/aoi/4_great …
文久2(1862)年、幕府の派遣した15人の留学生の中に西周と津田真道がいた。
二人はオランダのライデン大学のフィッセリング(Simon Vissering)教授の門に入り、
政治や法律の大要を週2回私邸に通って口授してもらい、
それを石墨を使ってオランダ語で筆記した。
帰国後、二人はその口述記録を翻訳した。
(オランダ・フィッセリング氏)[口述]、西周助訳『万国公法』
(苞楼瑞巌堂/慶応戊辰夏発行(慶応4年)1868年)4巻4冊があるようです。

「早稲田大学>古典籍総合データベース」
◇『万国公法. 第1-4巻/畢洒林[著]/西周助訳』
(出版年不明、出版者不明、出版地不明)
http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko …

以上 お騒がせしてごめんなさいm(_"_)m
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岩波新書「翻訳語成立事情」(柳父 章 著)に一章が立てられています。

ご一読下さい。
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「権利」の熟語は『荀子』『史記』等に例が見られますが、当時は現在と違って、


「権勢(権力)と利益」「お金や力のある人」「利害をはかる」等の意味で使われていました。
では、現在的な意味の「権利」は、いつ頃、何処で使われるようになったのか?

『日本漢語と中国―漢字文化圏の近代化―/鈴木修次/中公新書(1981年)』では、
日本における近代的「権利」の初見として、
加藤弘之(弘蔵)の『立憲政体略(初版1868年=慶應4)』での使用例をあげていましたが…

<right> の訳語として「権利」や「権」を使う例は、
中国(清)において出版された『万国公法(1864年11月又は1865年1月)』に既に見られ、
この用法が幕末・維新期の日本に伝わったと考えられ、
この『万国公法』は米国の法律家・外交官ヘンリー・ホイートンによって書かれた
国際法入門書である<Elements of International Law(初版1836年)>を、
在清の米国人プロテスタント宣教師ウィリアム・マーティン[中国名:丁□良]が
中国人の助力を得ながら漢訳したもの。(※□=[是+韋]=ユニコード:97D9=韙)

この漢訳書は刊行後すぐに幕末の日本に伝わり、
開成所版『万国公法』(訓点者は西周、初版1865年)を皮切りに、
数年のうちに翻刻書や重訳が数多く上梓された。

以上から、近代的「権利」の熟語は、漢訳書『万国公法』が最初であって、
西周は漢訳書『万国公法』から「権利」の熟語を見出した訓点者の立場だったようです。

なお、『電子辞書版大辞林』「権利」項目でも、
「中国近代の洋学書である丁□良訳『万国公法(1864年)』で
<right>の訳語としたものを借用したものか。」と記述されています。
(※□=[是+韋]=ユニコード:97D9=韙)

詳細は、下記URLを御覧下さい。
◇関西大学>大学執行部リレーコラム>記事詳細
「権利の概念史シリーズ第1回『権利』の古典的意味と近代的意味」(市原靖久)
http://www.kansai-u.ac.jp/presiweb/news/column/d …

また、[right]の語源、由来に関しましては、下記が参考になるかも知れません。
◇『Culib News No.51 2007年1月10日 中京大学図書館発行』
「ことばの散歩-14-“右”と“左”の不思議-2-図書館長 安村仁志」
http://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/library/pdf …
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明治時代に外国語の翻訳語が次々とでき、「right」という言葉を福沢諭吉は翻訳不可能としたのに対し、西周が「権利」と翻訳したのです。

当時は、「力ずくで得る権利」という使い方をしたそうです。現代の使い方とは若干異なります。
rightの語源は、右、すなわち右手が正式な手ということで、まっすぐな、→正義、ということです。
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