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 トランジスタの回路記号は、なぜ"Q"なのでしょうか。
 実は以前の質問にもあったのですが、あまりすっきりしません。
 ご存知の方、お願い致します。

A 回答 (2件)

記号Qの四方山話;



 エレクトロニクスの初期;無線通信の受信にはコヒーラ管と共に「鉱石(Ore)の結晶(quartz) に針を立てた整流素子」が用いられ、回路記号として結晶のかしら文字 Q が使われた。結晶はクリスタル(crystal)とも言うが(これはギリシャ語の氷(krystallos)からで rock crystal で水晶のこと。)コヒーレントもキャパシタもコンデンサも頭文字がCゆえQの方が使われた。これが事の起こり。
 次世代の真空管は;主にバルブ(電球のbulb(球根)ではなくvalve(仕切扉、弁))、チューブ(tube管)と呼ばれ、記号は一般的にVが主流だったが、整流や検波の名残でQも継続使用されて生き続けた。
 トランジスタが誕生;発明当初のトランジスタは単結晶に針を立てた構造(点接触型)であったが、それは正に鉱石検波器の後継ぎそのものの姿であり祖先の記号 Q が当然のごとく使われていた。のちに公表され商品化されると共に記号Qも広まったが、工業界に於いては記号から部品名を連想しやすいようTrやTが主流になった。(トランス(transformer)もTやTrと書けるがトランジスタに一目置いてTsやTrfとも表すようだ。)しかし、無線の開祖マルコーニ直系のラジオ受信機メーカ(及びその後継の家電メーカ)では好んでQが使われ続けた。

 余談としてのFF出力記号Q;
改めて言うまでもなくフリップフロップ出力の記号Qもこの流れの下にある。フリップフロップの先祖は双安定マルチバイブレータ回路であり、その回路出力は「記号Qで書かれるトランジスタや真空管の出力」そのままである。こうして、クォーツに端を発した記号Qはフリップフロップ出力としても今に伝わっている。しかし整流機能の方は D:diodeと名を変えている。ところがダイオードはもともと二極真空管の名前であった。
 余談2;初期の論理回路は電磁リレーであって信号名は接点名が反映されている。そこでのフリップフロップはラッチングリレー、自己保持リレーであった。それが電子回路化に進んだ当初は、真空管はかさばるしトランジスタは高価であった。そこで抵抗やダイオード(半導体)などの受動素子で出来るだけ論理を組み続けて(当然信号が減衰するので)最後に真空管やトランジスタで振幅を回復させた。 初期のデジタル回路モジュールのRTLやDTL、次世代のTTLとその亜流がこの流儀だがフリップフロップ回路の発明はこれらよりもずっと昔である。論理ゲートが出来てから双安定回路が発明されたのではない。例えばトグルFF(二進カウンタ)もマルチバイブレータ回路の一バリエーションとしてあった機能である。
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この回答へのお礼

詳しいご返答、ありがとうございます。quartzに由来してたんですか。すっきりしました。

お礼日時:2003/10/31 21:40

回路記号の"Q"は私の記憶では決まったものでは無く各メーカー毎に違います 同一メーカーでも部門によって違う事もあり統一されて無いように思います 


しかし"Q"が多く使われている様にも思います
他の回路記号は例えばコンデンサは"C"で抵抗は"R"と言う具合で大方は何処のメーカーでも共通に使われております トランジスタは後から出て来たもので残りの記号を当てただけの事と思います 
"TR"を使う所も在りますが二文字使うので図面やプリント板に入れるのが不便です
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この回答へのお礼

ありがとうございます。まさかそんな曖昧な意味しかなかったは意外です。てっきり英単語の頭文字だろうと思っていたんですが、そうではない、ということですね。

お礼日時:2003/10/31 19:53

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