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V字尾翼を主翼と密着し、上反角を小さくするとトンボの形になりますが、V字尾翼の長所と短所についてご教示ください。

A 回答 (5件)

No.1です。

補足に関してですが、

>トンボでは後ろの羽は尾翼としても働いていないでしょうか。
言葉から整理すると、日本語の「尾翼」という言い方は「尾部につく」と
いう妙な限定の意味を持たせた故に、「先尾翼」等という考えてみれば
「先の方につく」+「後ろにある翼」という矛盾した呼称になって
しまっていますし、定義としても多少曖昧なところもあります。
安定だけに寄与するものがそうかといっても「揚力尾翼」もあります。
元の英語では「(vertical/horizontal)stabilizer」の名称が普通です。
「安定板」、「安定させるもの」になります。

飛行機で「前後2枚とも両方主翼」である場合はどちらも主翼であり、
どちらも「安定板」の機能も持っています。相互の取り付け角や翼型特性を
工夫して縦安定を得ている訳で、この場合はどちらかが尾翼である、または
安定板であるとは限定して言えませんが、前後両方とも同時に安定板の
もつ機能は果たしています。「無尾翼機」は後退角や反転キャンバー翼型
等で主翼だけで縦の釣り合いをとっていますので、主翼の一部が「尾翼」、
「安定板」の役をしている、と言い方も出来ると思います。

ただ、トンボや鳥類のような生物の飛行は飛行機の安定理論をそのまま適用
して考えることは出来ません。高度な動的制御を自然に行ってしまっていま
すので、剛性の高い、固定されている構造を前提にした理屈では滑空状態だけ
を考えた場合でさえ「飛ばない」という話になってしまうかもしれません。
これは最近の軍用機等に使われる動的制御まで含めた理屈が必要と思います。


軍用無人機の話で以前回答したことがあります。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6273367.html
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この回答へのお礼

再びご丁寧なご教示をいただき大変勉強になりました。飛行機のことを勉強するとともに生物の観察も続けていきたいと思っております。いろいろありがとうございました。

お礼日時:2011/10/10 13:07

V尾翼の上半角を0にすればそれはV尾翼機ではなくなってしまいます。


そのような機体は「串型機」あるいは「タンデム翼機」と呼びます。

主翼を二つに分ける事で翼面積を稼げ、翼単体で見れば小さな翼で足りるなど多少のメリットはあるみたいですが、あえてこの形状を取るほどのメリットは少ないと思われます。

極初期の航空機の黎明期などに見られたり、試作機などに見られますがあまり一般的出ないのもそういった理由でしょう。

唯一の成功例といえばバートルータン氏の手になるクイッキーやプロテウス辺りでしょうか?
ただ、バートルータン氏は天才ですから凡人の考えの及ばない世界です。

この回答への補足

とんぼはどうなのでしょうか。

補足日時:2011/10/11 16:44
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この回答へのお礼

ご教示に感謝いたします。

お礼日時:2011/10/11 16:44

 ANo.2です。



>トンボでは後ろの羽は尾翼としても働いていないでしょうか。

 トンボでは、前後の翼がかなり接近していますから、前後どちらの翼も、かなり重心に近い位置にあるという事になりますし、翼が後方に向かって斜めに付いている訳でもありませんから、尾翼としての働きは殆ど無いと思われます。
 又、トンボは前進だけではなく、空中で静止(ホバリング)したり、前後左右上下、どの方向にも進む事が出来ますから、少なくとも尾翼等の副翼の様なもので姿勢を保っている訳ではない事は確かです。
 仮にもし、尾翼で姿勢を保っていたならば、ホバリング中は尾翼に気流が当たりませんから、尾翼には揚力が発生しなくなり、姿勢を保つ事が出来なくなります。
 私は、トンボがどの様にして空中で姿勢を安定させているのか知りりませんが、トンボは4枚の翼を独立して動かす事が出来ますし、羽ばたく際には、上下だけではなく、多少前後方向にも動かす事が出来ますから、翼を羽ばたかせた際に空気から受ける抗力や、翼が生み出す推進力の強さを、4枚の翼ごとに独立して調整すれば、姿勢制御に必要なモーメントを作り出す事は、理屈上は可能だと思います。

【参考URL】
 芸術科学会 > 芸術科学会 The Society for Art and Science | Facebook > 芸術科学会オフィシャル Web Site は, こちら > 第2巻 第4号 (Volume 2, Number 4) > 空気力学に基づくトンボのビジュアルシミュレーション PDF論文(Paper)
  http://art-science.org/journal/v2n4/v2n4pp146/ar …
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この回答へのお礼

ご懇切なご教示を伺っていると、生物学と物理学の両方から考えていくべきであるということが納得できました。ご教示ありがとうございました。

お礼日時:2011/10/10 13:10

>V字尾翼を主翼と密着し、上反角を小さくするとトンボの形になりますが、



 上反角を小さくしてしまうと、単に水平尾翼だけの尾翼になるだけで、V尾翼ではなくなってしまいます。
 その場合、垂直尾翼が無いのですから、、ヨー方向の安定性を得る事が出来なくなります。
 又、尾翼と主翼の空力中心間の距離が短くなると、水平尾翼としての働きが弱くなりますから、主翼と密着させる訳にもいきません。


【V尾翼の長所】
●尾翼の枚数が減る分だけ機体重量を削減出来る。
●水平・垂直尾翼を別個に設けるより総面積が小さくなるため、空気抵抗が小さくなる。
●主翼の真後ろに尾翼が無いため、主翼にプロペラやジェットエンジン等の推進器を設けた場合でも、尾翼が推進器の後流に曝され難い


【V尾翼の短所】
●V尾翼に横風が当たると、風を下方向に逸らせるため、横からの突風を受けると、機体ピッチ方向の安定性が崩れやすくなる。
●旋回時には、旋回方向とは逆方向に機体を傾けさせる働きをしますから、補助翼の働きを阻害してしまうため、運動性に劣る。
●通常の垂直尾翼であれば、ヨー方向の安定性を保つだけなので、後部胴体に発生する捻りモーメントはそれほど大きなものとはならないのに対し、V尾翼では、ヨー方向の場合よりも大きなモーメントを必要とする、ピッチ方向の安定性を得る場合にも、後部胴体に対する捻りモーメントが発生するため、機体の強度を強くする必要がある
●非常に大きな上反角を持つため、機体の横滑りを回復させる効果が過大となり、ダッチロールを起こしやすくなる
●通常であれば別々に存在しているラダー(方向舵)とエレベーター(昇降舵)が一体となっているため、舵面を操作するための機構が複雑となる
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この回答へのお礼

ご教示ありがとうございました。V字尾翼の働きをトンボの後羽は行っているのではないかと思いました。

お礼日時:2011/10/09 14:59

V尾翼の概略的な特徴は、こちらのwikiの内容でいいと思います。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%BE%E7%BF%BC# …
実機でもラジコンでも、グライダーに採用される例が多いと思います。

>V字尾翼を主翼と密着し、上反角を小さくするとトンボの形
実際トンボ型の飛行機は存在しています。
(以前の回答でご紹介したことがあります↓)
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5955325.html

「尾翼」であれば普通は下向きに力を発生して、揚力と重心の釣り合いを
とっていますが、トンボ型、あるいはトンボそのものは両方「主翼」として
機能しています。

この回答への補足

トンボでは後ろの羽は尾翼としても働いていないでしょうか。

補足日時:2011/10/09 14:56
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この回答へのお礼

早速ご紹介のご回答を参照させていただきました。大変勉強になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2011/10/09 14:56

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