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物性、量子力学ともに初心者です。
半導体中の量子ドットの電子挙動を考えたいと思います。
ハバードモデルにおける強相関電子系相互作用を考え
量子ドット中の電子数の移り変わりを考えたいのですが、
どのように数値計算してよいのかさっぱり分かりません。

ハバードモデルにおけるハミルトニアン
H = H_u + H_t + H_U + H_J
ドットのナンバー i=1or2,
スピンσ=↑or↓として、
H_u = -Σ_iσ(u_i*n_iσ)・・・ケミカルポテンシャル
H_t = -Σ_σ (t*c†_1σ*c_2σ + H.c.)・・・トンネルカップリング
uはドット内ポテンシャル
c†は生成演算子、cは消滅演算子,nは数演算子
H_U = ・・・以下省略
おおまかに現象と式の対応を理解しているつもりなのですが、
このようにここで、uが分かっている場合、
実際にここで数値計算によりシュレディンガー方程式
解く際に生成演算子や消滅演算子、数演算子にはどのような値または行列を
代入すればいいのか全くわかりません。
調べても演算子の性質などの説明ばかりで、いまいちわかりません。
さらにこのハミルトニアンが与えられている状態だけで、固有状態、固有ベクトルが
求まったとしても、ドット内の電子遷移がどのようにあらわれてくるのか想像が
全くつかない状態です。

余談ですが、当方情報科学を専攻しており、このような物性や量子力学を全くの
我流で勉強しており、指導者がいない状態です。
どなたか丁寧に教えて頂けないでしょうか・・・

A 回答 (2件)

>そうしたら、ハミルトニアンは16×16の正方行列であらわすことができますよね?


はい。


>電極の値を連続に変化させていくとき
>|0,↑> → |0,↑↓>とかの遷移確率が電極の値に依存して
>どこでその確率のピークがくるのかというようなことを知りたいのです。
ゲート電極にかける電圧が時間に依存するような場合を考えているのであれば、貴方のモデルでは全電子数は決して変化しません。「外部」から電子が供給されるというような相互作用が存在していない(ハミルトニアンに表れる全ての項が2QD内の電子数を保存する)のですから。
|0,↑> → |↑,0>
のような電子数の変化しない遷移の確率は有限になり得ますが、仰るような遷移確率はゼロです。


しかし、全体を読んだ感じでは要は2QDのコンダクタンス(に関係する量)を求めたいという事ではありませんか?
そうであれば...
1.
ソース電極とドレイン電極およびこれら電極と量子ドットとの相互作用をハミルトニアンの中に含めなければいけません。

2.(これは念のため)
ソース電極とドレイン電極は、#1への補足にある電極(ゲート)とは別物です。

3.
コンダクタンスに直接関係するのは、ソース電極にいる電子がドレイン電極に遷移する確率であり、
これは例えば電極と量子ドットの相互作用を摂動項とすればFermiの黄金律から求める事ができるはずです。
線形応答理論(久保公式)から求めるのでもうまくいくかもしれません。


4.
そもそも何を計算したらいいか分からないのなであれば
まずはできるだけ簡単な例(例えばスピンのない電子・単一量子ドット)から考えた方が良いのではないでしょうか。
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>生成演算子や消滅演算子、数演算子にはどのような値または行列を


>代入すればいいのか全くわかりません
線形変換の表現行列を求めるのと同様の手続きで、これらの演算子の表現行列を求めるだけですね。
※情報系なら物理の事は知らなくても、数学(特に線形代数)は分かるのですよね?

それでも各演算子の表現行列が求まらないのであれば、
まずは量子状態が1つしかない(量子ドットが1つでスピンの自由度も無視する)場合に各演算子の表現行列を考えた方がいいのでは。


>量子ドット中の電子数の移り変わりを考えたい
何をしたいのかよく理解できていませんが、
一般的に言えば「光を入射する」というような何らかの"刺激"を与えないと系の状態は変化しません。
また電子数の変化を考えるのなら、外部と電子をやり取りしないと(そういう相互作用が存在しないと)いけません。
どういう相互作用を考えるにせよ、遷移確率とかを求めたいのなら、(その相互作用が弱いと近似できる範囲では)フェルミの黄金律から計算する事になるのだろうと思います。

この回答への補足

回答してくださってありがとうございます。
えっと、説明があまりにも雑であったことを謝ります。
たとえば量子ドットに対し絶縁体を挟んで電極が右側の量子ドットの近くと、
量子ドット間と左側の量子ドットの近くに設置してあるような状態で、
それらの電極に負のバイアスを加えることで場の化学ポテンシャルを
操作できるような系を考えます。
ハバードモデルで考えるので、
量子ドット1と量子ドット2にはそれぞれポテンシャルのくぼみの底に電子が
0 or |↑> or |↓> or |↑↓>(|↓↑>とは区別しない)の状態があり得るので
4×4=16通りの状態があるとします。
そうしたら、ハミルトニアンは16×16の正方行列であらわすことができますよね?
そのハミルトニアンを対角化して系の固有値、固有ベクトルがもとまります。
というように解釈しております。(間違っていたら訂正お願いします。)

このとき、例えば
電極の値を連続に変化させていくとき
|0,↑> → |0,↑↓>とかの遷移確率が電極の値に依存して
どこでその確率のピークがくるのかというようなことを知りたいのです。
(実際にクーロンブロッケードの影響により、急にピョコッとドットに電子が入るますよね?)
そのときの遷移確率などの計算はどのようにして求めることができるのでしょうか??

補足日時:2011/10/28 18:47
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