No.11ベストアンサー
- 回答日時:
結論からいうと、「頑張ったけど、そんなもんだった」だと思います。
まず、当時は人種差別が「常識」であったことを前提にする必要があります。白人種がもっとも優秀で、黒人種、黄色人種は体力も知力も劣っている、と考えるのが当時の欧米人の常識でした。優しい白人種であれば、知的レベルが劣っている黒人やアジア人を白人が保護してやるべきだと考える人も少なくなかったほどです。
現在でも、「アフリカで作られた自動車」と聞いたら「そんなのちゃんと走るの?」と聞く人は少なくないと思います。それと同じように、当時、「日本で作られた飛行機」なんていうと「ちゃんと飛ぶのかよ・笑」というリアクションをとる欧米人は多かったと思います。
そこからすると、当時の日本はよくやっていた部類です。まず、アジアの国でありながら植民地ではなく独立国として存在していること、工業国であることです。
しかしながら、工業国といっても紡績などの軽工業が中心で、重工業国ではなかった。重工業の需要がまだ国内でさえ思うようにありませんでした。だから、当時の日本は軍需産業が重工業の牽引役だったのです。自動車全体で年間2万台程度しか生産がなく、自動車運転技術が「特殊能力」だった日本と、自家用車だけで年間200万台を生産し、自動車免許を持っているのが常識だったアメリカとの違いは比べるだけバカバカしくなるほどです。
ですので、どうしても重工業力が問われる軍需兵器の類いとなると、欧米との差は明らかです。
日本軍の主力戦車であった九七式チハタンと、ドイツの3号戦車は初期型ではカタログスペックはほぼ同じですが、後期型となると雲泥の差がついて、その原因はなにかというと、エンジンの馬力の違い(170馬力と300馬力)です。
エンジンの非力さは日本軍の宿命で、欧米の主力戦闘機が1200馬力くらいのエンジンを積み始めたのに日本では1000馬力の栄エンジンしか作れないので、ゼロ戦は軽量化を追求しました。ピックアップトラックのボディに軽自動車のエンジンはつけられませんやね。ドイツで1940年に作ったBf109のメルセデスエンジンのコピーが飛燕ではとうとうまともに作れませんでした。
重工業力の差は、大砲の性能の差になります。大型で質のいい鋼鉄を大量生産できないから、大和の46センチ砲みたいな一品モノならまだしも、師団や連隊に支給されるような大量生産の大砲となると、同じ口径でもアメリカ、ドイツ、ソ連のものに比べると射程距離も威力も落ちました。
通信技術となるともっと悲惨で、とうとう最後までまともなレーダーも性能のいい無線通信機も作れませんでした。太平洋戦争が始まる前にバトル・オブ・ブリテンでイギリスとドイツがやっていた「レーダーで敵機と味方機を追跡しながら無線で誘導して迎撃する」なんてのは夢のまた夢。1945年でも実現できませんでした。
戦前はそういった部分に対しては過小評価されていて、どうせ日本軍の戦車なんてまともに動きもしないだろとたかをくくっていたら、思いのほかあっさりやられて大苦戦、それが逆に「日本人は生まれながらにしてのジャングルファイターだ」という評価になりますが、しかし根柢にあったのは差別意識です。
日本軍と戦っていた米兵が日本兵のことを「ニップ」と呼んでいたのがその証拠です。いうまでもないですが一応説明すると、「ニッポン」と「エイプ(猿)」を合体させた造語ですし、あるイギリス兵は自分たちより劣っていると思っていた日本人に捕虜にされるという屈辱の経験を戦後にSF小説にして、それは映画化され「猿の惑星」と呼ばれたのは有名な話です。
欧米に比べれば技術面で大いに劣っていたのは否めない事実ですが、しかし当時の周辺アジア諸国はほとんどが植民地にされていたわけで、軍隊もほとんど山賊に毛が生えたようなものしかありませんでした。中国軍(国民党軍)なんてほとんど山賊ですし、紅軍(毛沢東軍)に至っては山賊そのものです。紅軍の二線級部隊は鎌や青竜刀で武装していたのですよ(本当)。
それに比べれば、ドイツやフランスより優れた戦艦は持っているわ、空軍は持っているわ、戦車は持っているわ、ですから優れた軍隊であるのは確かでしょうが、しかし弱い奴らとばかり戦って「無敵」といってもそれを評価すべきかどうか。信長の言葉を借りれば、「あれは鳥なき島の蝙蝠」というところではないでしょうか。
丁寧な回答ありがとうございます。
あなたの回答及び、他の回答者の意見をまとめると、
個々の能力、戦術、技術などは高い水準にあったが国力の面で欧米諸国に劣るものがあったということですね。
No.12
- 回答日時:
心外ですね。
ふざけたつもりは全くありませんよ。
まず、質問文のどこに論拠に基づくとありますか?
これだけの漠然的な短文に対し誰が論拠に基づく回答をと考えられるでしょうか。
文章力以前の問題ではっきり言って無理です。
論点は戦時中の日本軍の評価なわけですよね?
低評価か高評価は別として、そのいずれかの回答をすればいい質問だとしか思えないんですが、論拠を含めた意見を知りたいのなら最初から質問文にそう盛り込むべきじゃないですかね。
そう書いてあるなら当然書いてあるなりの回答をしてますよ。
説明不足です。
それに逆にお聞きしますが、戦時中の評価とはいつの事でどの事ですか?
日清戦争から第二次世界大戦まで様々な戦争がありましたが、そのいずれかによっても評価は当然ですが全く変わりますよ。
旧日本軍の評価を知りたいならそれくらいは絞らないと回答者側に多大な負担をかけるとは思わなかったんですか?
どんな質問であれ、質問者側が納得したいなりの回答が欲しいのであれば、その内容の詳細を説明するなり絞るなりする過程で自然と長文になります。
モラルの観点から考えても、短文の質問に対して長文を求める事自体も間違ってると思いますが。
ぶさけたお礼や補足はもう結構ですので。
>これだけの漠然的な短文に対し誰が論拠に基づく回答をと考えられるでしょうか。
文章力以前の問題ではっきり言って無理です。
他の回答者の方を見ていただきたい。
No.8
- 回答日時:
勝てる戦争をするのが有能なのです。
質問者のように、自己評価ばかり高い者が多くて現実逃避し、
勝てない戦争を断行したのです。これは無能と言うしかない。
神国、靖国? 安っぽい精神論ではなく、戦局を見るべきでした。
それとも有能と言って欲しいのかな? では質問ではないですね。
同調を求めたいだけならば、どこかのチャットでやりましょう。
質問ではないので通報しておきました。
No.7
- 回答日時:
> 戦時中の日本軍の世界的評価はどうだったのでしょうか?
「敗北を抱きしめて」ジョン ダワー著
が参考になります。
大きく三つの局面があったようです。
まず、第二次大戦初期まで。
この時期まで、日本は過小評価されていました。
例えば次のような言葉が残されています。
「イギリス兵一人は日本兵9人に相当する。だが奴らは10人いる」
初期の快進撃後、中期ころまではこれが一転します。逆に非常に過大評価されます。
例えばアメリカの新聞等の挿絵は、日本軍がキングコングのように描かれていました。
後期になると、檻に入れられた不機嫌な猿として描かれています。
要するに、手を焼くが結局はこちらの意のまま、という扱いです。
No.5
- 回答日時:
ノモンハン事件後、ジューコフが、スターリンに日本軍の評価を聞かれたとき、「日本兵はよく訓練されている。
とくに接近戦ではそうです。」「彼らは戦闘に規律をもち、真剣で頑強、とくに防御戦に強いと思います。若い指揮官たちは極めてよく訓練され、狂信的な頑強さで戦います。若い指揮官は決まったように捕虜として降らず、『腹切り』を躊躇しません。士官たちは、とくに古参、高級将校は訓練が弱く、積極性がなくて紋切型の行動しかできないようです。日本軍の技術については、私は遅れていると思います総じてわれわれが日本軍のいわゆる皇軍部隊と呼ばれる精鋭と戦わねばならなかったことは強調せねばなりませんと答えた(ゲオルギー・コンスタンチノヴィチ・ジューコフ『ジューコフ元帥回想録』前川勇吉、相場正三久、大沢正訳、朝日新聞社、1973年、132~133頁)。
ゲオルギー・ジューコフ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%AA% …
ジューコフは後にミシガン大学のハケット教授に「生涯で最も苦しかった戦いは何だったか」と問われた際も、即座に「ハルハ河(ノモンハン事件)」と答え独ソ戦を予想していた周囲を驚かせている。が日本兵と下士官の優秀さと強さを評価しているが将校の指揮能力及び技術・装備を評価しなかった。特に高級将校の積極性の欠如、紋切り型の行動を指摘した。このことは日本軍の評価が低いことを意味します。
またこれはアメリカ軍の評価にも「日本の将官は上に上がるほど悪くなる」という評価とも一致します。
日本軍が優れたドクトリンを開発できなかったのは統帥権をたてに「政戦略の一致」が出来ず、また陸海軍の政治的対立によって統合運用ができず。戦術的なことに終始し戦争を戦略的に見れなかったことによると考えられる。
また日本は国家予算の30%を超える軍事費をつぎ込んで軍事大国化したし、技術力は高かったがそれを支える基礎工業力がなく、それを生産するには熟練工の職人技を必要とした。一例:当時の日本製小銃はその生産の主に最終工程において、職人の手作業による場面があったために部品の互換性がほとんど無く、三八式歩兵銃の場合は破損や紛失した部品を他の銃の部品と入れ替えると作動不良の原因となる例があった。
No.3
- 回答日時:
世界的評価というのは結局は連合国側の評価ということになりますね。
交戦国、特に米国はミッドウェーで形勢を逆転した後、海軍を全滅させ、制空権もほぼ手中にしながらサイパン、硫黄島、沖縄で予想外の抵抗に遭い、多数の戦死者を出しました。だからこそ、原爆を使ってねじふせようとしたのです。日本が降伏した後、武装解除したとき、沢山の優れた技術を米国は持ち去りました。零戦などの飛行機の技術、戦艦の技術、とくに日本の魚雷は航跡を全く残さないので回避が非常に難しく、英国東洋艦隊は巡洋艦と飛行機で簡単に全滅しています。
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