プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

大学受験範囲です

問題を解いているときに「酸化作用」という用語が出てたのですが知りませんでした。
検索してみたのですが、定義等みつけられませんでした。



(1)「酸化作用」の定義を教えてください

(2)「酸化作用が強い」や「酸化作用が弱い」などという記述もあったのですがその意味を教えてください

(3)↑その強弱がなにに由来するか教えてください

(3)「酸化作用の強さ」と
「酸化剤としての強さ」「還元剤としての強さ」はどういう関係になっているのでしょう?

A 回答 (1件)

酸化作用とは、文字通り


 相手の物質を「酸化させる」作用
のことです。つまり、"酸化させる"とはどのようなことを意味するのだったかを再確認すれば良いのです。

(1)「相手に酸素Oを無理矢理でも与えること」を"酸化させる"の意味とするなら
 相手に酸素を与える作用を、酸化作用という、ということになります。
 たとえば、酸化銅CuOを炭素と共に熱してやると、CuOがOを炭素Cに与えて、自身は銅の単体になり、相手(炭素)はCO2となりますから、「CuOはCに対して酸化作用を及ぼした」、と言えます。
(2)「相手から水素Hを奪い取ること」を"酸化させる"の意味とするなら
 相手から水素を奪う作用を、酸化作用という、ということになります。
 たとえば、エタノールC2H5OH の適当な温度の蒸気にして酸化銅CuOに触れさせると、エタノールは一部の水素原子を失ってアセトアルデヒドになりCuOは、CuとH2Oとに変化します。このときは、「CuOはエタノールに対して酸化作用を及ぼした」、と言えます。
(3)「相手物質から電子を奪い取ること」を"酸化させる"の意味とするなら
 相手物質から電子を奪う作用を、酸化作用という、ということになります。
 たとえば、CuOは、CuはCu++,OはO--のイオンとして結合し合っているとみることができます。CuOに高温の水素H2を触れさせると、Cu++はH2から電子を奪って、自身はCu単体になり、HはH+となり、O--と結合してH2Oなります。
このとき、「CuOの銅Cuは、H2に対して酸化作用を及ぼした」と言えます。

"酸化"には、上記のように、多様な見方(説明)があります。(1),(2)は、酸素や水素が関与している反応の場合に限定的ですが、(3)は、そのような限定から解放されている、より"本質的"な定義と言えます。もちろん、(3)の見方をするなら、酸素を与えること,水素を奪うことも含めて、統一的に説明できます。

ですから、何も限定していない状況下なら、「相手物質から電子を奪い取る作用」を"酸化作用"と呼ぶのが良いでしょう。



酸化作用の強弱。これも文字通り、酸化作用が強いか弱いかのことです。
たとえば、過マンガン酸カリウム KMnO4 は、多くの物質に対して酸化作用を及ぼすことができる、かなり酸化作用の強い酸化剤です。
一方、過酸化水素 H2O2 は、相手によっては酸化作用を及ぼすことができるのですが、過マンガン酸カリウムと反応するときには、むしろ酸化される側になります。
つまり、KMnO4はH2O2より酸化作用が強い、と言えるわけです。
酸化作用の強さは、相手物質が何かによって、変わるということは知っておきましょう。

酸化作用の強弱が生じる理由。 或る物質が、他の物質と電子の遣り取りをする反応をする際に、電子を奪う側になるか失う側になるかは、物質の性質によります。電子を奪う側になりやすい物質は、酸化作用の強い物質といえますし、相手によっては電子を奪うこともあるが、別の物質相手だとその作用を発揮できないなら、酸化作用はそれなりの強さということになるでしょう。

酸化作用を示す物質を、酸化剤と言います。或る物質Aが、他の或る物質Bに対して酸化作用を示すなら、AはBに対して酸化剤として働いた、と言います。もちろん、酸化作用が強い物質は、強い酸化剤です。
酸化作用をしている物質に対して、還元剤という呼称は使いません。還元作用(酸化作用の逆です)をする物質を還元剤と言い、その作用が強ければ強い還元剤ということになります。 ただし、先に書きましたように、H2O2のように、相手物質が何であるかによって、酸化作用を示す場合と還元作用を示す場合があるように、酸化剤・還元剤という呼称も、相手物質を指定して初めて意味が有る言葉となります。
    • good
    • 68
この回答へのお礼

よくわかりました!
ありがとうございます。

お礼日時:2012/06/15 18:06

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています


このQ&Aを見た人がよく見るQ&A