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ある化学平衡が成立しているとき一定温度で圧力を増大したとき、もしくは一定圧力で温度を増したとき、平衡がどちらの向きに移動するかを考えるポイントを教えてください。

今、圧平衡定数と濃度平衡定数の勉強をしているのですが、それは何か関係があるのでしょうか??

A 回答 (1件)

全てはル・シャトリエの法則に集約されます。

「平衡状態にある系に外乱(温度、圧力変化等)を与えた場合、その外乱の影響を最小にするように平衡がシフトする。」つまり、圧力を増大させたなら、圧力が減少する方向に反応は進み、温度を上昇させたなら、温度を低下させる方向に反応は進みます。
したがって、まず反応に伴う熱変化と体積変化(圧力変化)を知っておく必要があります。
次に示すような簡単な例で考えてみます。
2H2+O2→2H20(ΔH<0 発熱反応)
2モルの水素と1モルの酸素が反応して、2モルの水分子が生成します。このとき、反応系の総モル数は3モル、生成系の総モル数は2モルですから、水分子が生成することで圧力は減少することになります。
さて、いまある温度Tで平衡状態にある上記の反応系において温度一定のまま、圧力を増加させたとします。ルシャトリエの法則に従えば、圧力が減少する方向に反応は進み、新たな平衡状態に達します。つまり、上記の例では、水分子を増加させる方向に反応は進みます。
次に、圧力一定のまま温度を上昇させてみます。同様に、ルシャトリエの法則により、温度を低下させる方向に反応は進み、新たな平衡状態に達します。上記の例では発熱反応ですから、逆反応(水素と酸素に分解)が起こることになります。

上記の例は水素、酸素、水分子とも気体状態を考えていますが、反応に固体、液体が関与しても考え方は変わりません。ただしこの場合、固体及び液体の体積変化は気体に比べ非常に小さいので無視できます。

定量的な議論は、平衡定数の圧力変化や温度変化の式(ファントホッフの式)などが物理化学の教科書に載っていると思います。
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