アガサ クリスティーの「動く指」という題名の本についてお尋ねします。
初めて読んだときの文章が載っている版のものを読みたいのですが、
それが何年版のものか分からないので、お分かりの方、是非教えてください。
「動く指」を初めて読んだときのことです。
主人公の兄と妹が初めて匿名の手紙を受け取ったときに、、
兄は「こういう場合の正しい行動は、ぞっとした叫び声を上げて、手紙を暖炉に投げ込むことだな」というようなことを言い、兄がその言葉を行動に移すと、妹は、「兄さん、うまいわ。俳優になればよかったのに」と言った・・・(もしかして「俳優になれば」ではなくて、「舞台に立てば」だったのかも知れませんが)というような内容の日本語訳の版を読みました。
その本はちょっと古かったのかも知れません。
この数年に重版された「動く指」と読むと、この部分がもっと短く書かれています。
上記のような、兄と妹の言葉のやりとりが載ってるのが何年版の「動く指」なのか
ご存じの方、是非教えてください。
ご回答お待ちしています。よろしくお願いします。
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
#1の方の回答とダブるかも知れませんがご容赦下さい。
実は5/3に質問が投稿された段階ですぐに目に留まっていて、回答文の原稿をを作成していたのですが、今まで急ぎの所要があって投稿できていませんでした。
『動く指(THE MOVING FINGER)』を出版しているのは、版権を所有している早川書房だけです。
邦訳としての出版はハヤカワ・ポケット・ミステリ(新書判)・世界探偵小説全集の1冊として、高橋豊訳で出されたのが最初です。この本の奥付で確認すると、初版は昭和33年10月15日となっています。
その後、1976年4月になって、ハヤカワ・ミステリ文庫の出版が始まり、従来の新書判ポケットミステリの主だったものが順次文庫化されて、出されるようになりました。
『動く指』についても、1977年11月に文庫化されました。(ハヤカワ・ミステリ文庫 1-27)
またその後、クリスティー文庫の創設により、クリスティーの作品は全てこちらに移されています。(クリスティー文庫〈37〉)
初版は2004年4月となります。
しかし、いずれも翻訳者は高橋豊氏となっていますので、細かい表現などで一部改編されたところがあるのかも知れません。
私は上記のポケットミステリのの初版本を読んだだけですので、その後の文庫化の際にどの程度文章に手が入れられているのかは分かりません。
手許にあるポケット・ミステリで、ご質問の箇所を引用すると、
“ジョナーは、全く滑稽な話だといった。
さらに、手紙の端をつまんでぶらぶらふりながら、
どうしようかと聞く。
「いまいましい、暖炉にくべちまうか」
私が身ぶりを添えてそういうと、ジョナーが手を叩いてほめた。
「うまいわよ、お兄さん、俳優になればよかったわね。
まだ、暖炉に火が残っているし---おあつらえ向きだわ」
「くず籠じゃ、調子が出ないからね」と私が同意した。
「もっとも、マッチて火をつけて、燃えるのをじっくり眺める--
いや、ゆっくり燃えるのをじっと眺めるって手もあるだろうがね」
「いざとなると、なかなかうまく燃えてくれないもんよ。じき消えちゃってね。
マッチで何度もつけ直さなければならなかったら、感じが出ないわ」”
のようになっています。
この文章と比較すると、兄の発言部分はかなりの差があるようです。
ご質問への回答としては、私の全くの推測ですが、ハヤカワ・ミステリ文庫 1-27(1977年11月)あたりではないでしょうか。
ご回答、ありがとうございました。
>実は5/3に質問が投稿された段階ですぐに目に留まっていて、回答文の原稿をを作成していたのですが
>今まで急ぎの所要があって投稿できていませんでした。
いえいえ、早いご回答をありがとうございました。こちらも、パソコンの入力状態が悪く、お礼が
遅くなってすみませんでした。
ご回答者様は、アガサ クリスティ氏の作品に詳しいのですね!なんだか嬉しいです。
1977年11月のものは、図書館から借りましたが、私の記憶にあるような会話は載っていませんでした。
今度、原書を読んで、そもそも私の記憶にある兄と妹の会話(私の記憶の中では日本語ですが)に
あたるような会話が原書にあるかどうかを確認してみます。原書になければ、全く私の記憶違いですので。
今度もまた教えていただくことがあるかと思いますので、その際もよろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
『動く指』は早川書房が翻訳権を持っているため、早川書房以外からは出ていません。
早川からは以下の3つの版で出ています。
1958年 ハヤカワ・ポケット・ミステリ436
1977年 ハヤカワ・ミステリ文庫HM1-27
2004年 早川書房 クリスティー文庫37
ただし全て同じ高橋豊による翻訳であり、改訳はされていません。多少の手が入っている可能性はゼロではありませんが、文章まで変えるような変更があるとは考えにくいです。
訳者の高橋豊は1995年に亡くなっているため、クリスティー文庫版に手が入っている可能性はないと思いますので、もしも可能性があるとすればポケミス版だとは思いますが……。
ご回答ありがとうございました。
「動く指」は早川書房以外からは出ていないこと自体、知りませんでした。
お答の中の、1958年版はまだ読んだことがないので、今度読んでみます。
それに、原書もちょっとチェックしてみます。私の記憶にある、兄と妹の会話が、そもそも
原書に載ってなかったら、私の完全な勘違いですので…。
これからも教えていただくことがあるかと思います。どうぞよろしくお願いします。
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