プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

円環面(annulus,S^1×[0,1])を三角形分割して、そのホモロジー群H0,H1,H2を求めよ。

解答と導出過程を宜しくお願い致します。

A 回答 (3件)

続き・・・・


[命題3.2]
c_1∈C_1(K)がZ_1(K)の要素である為の条件は、
c_1=κ1p1+κ2p2+κ3p3+λ1m1+λ2m2+λ3m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3
  +ν1y1+ν2y2+ν3y3 ・・・(3.1),κ1,κ2,κ3,λ1,λ2,λ3,μ1,μ2,μ3,ν1,ν2,ν3∈Z としたき、
μ1+μ2+μ3=ν1+ν2+ν3 ・・・(3.2) かつ
c_1=κ1(p1+p2+p3)+λ1(m1+m2+m3)-(ν2-μ3)p2+(ν1-μ2)p3
  -(μ3-ν1)m2+(μ2-ν3)m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3 ・・・(3.3)となること。

「証明」
(2.2)の($)から、
∂c_1
=κ1(c-b)+κ2(a-c)+κ3(b-a)+λ1(f-e)+λ2(d-f)+λ3(e-d)
+μ1(a-d)+μ2(b-e)+μ3(c-f)+ν1(f-b)+ν2(d-c)+ν3(e-a) ・・・(3.4)
={(κ2-κ3)+(μ1-ν3)}a+{(κ3-κ1)+(μ2-ν1)}b+{(κ1-κ2)+(μ3-ν2)}c
+{(λ2-λ3)-(μ1-ν2)}d+{(λ3-λ1)-(μ2-ν3)}e+{(λ1-λ2)-(μ3-ν1)}f ・・・(3.5)
だから ∂c_1=0として次の連立方程式を得る。

κ2-κ3=ν3-μ1 ・・・(15),κ3-κ1=ν1-μ2 ・・・(16),κ1-κ2=ν2-μ3 ・・・(17)
λ2-λ3=μ1-ν2 ・・・(18),λ3-λ1=μ2-ν3 ・・・(19),λ1-λ2=μ3-ν1 ・・・(20)
(15)+(16)+(17)として( (18)+(19)+(20)としても) μ1+μ2+μ3=ν1+ν2+ν3 ・・・(3.2)を得る。
また、
(17)より κ2=κ1-(ν2-μ3) ・・・(21) (16)よりκ3=κ1+(ν1-μ2) ・・・(22) 
(20)より λ2=λ1-(μ3-ν1) ・・・(23) (19)よりλ3=λ1+(μ2-ν3) ・・・(24)
(21)~(24)を(3.1)に代入して
c_1=κ1p1+{κ1-(ν2-μ3)}p2+{κ1+(ν1-μ2)}p3+λ1m1
+{λ1-(μ3-ν1)}m2+{λ1+(μ2-ν3)}m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3 
=κ1(p1+p2+p3)+λ1(m1+m2+m3)-(ν2-μ3)p2+(ν1-μ2)p3
-(μ3-ν1)m2+(μ2-ν3)m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3 (証明終わり)
「補題3.3」
mod B_1(K)として [つまりB_1(K)を法として] 次の合同式が成り立つ。
p1≡x3+y1 ・・・(25) p2≡x1+y2 ・・・(26) p3≡x2+y3 ・・・(27)
m1≡x2+y1 ・・・(28) m2≡x3+y2 ・・・(29) m3≡x1+y3 ・・・(30)
「証明」
B_1(K)=∂C_2(K)であって、2.の(あ)の(1)~(6) より∂A≡0,∂B≡0,∂C≡0,∂D≡0,∂E≡0,∂F≡0
として出てくる。(証明終わり)
「補題3.4」
mod B_1(K)として [つまりB_1(K)を法として] 
p1+p2+p3≡m1+m2+m3≡x1+x2+x3+y1+y2+y3 ・・・(31) 外円周と
中円周 (x1+y3+x2+y1+x3+y2) と内円周は mod B_1(K)で同値
「証明」
(25)~(27),(28)~(30)を辺々加えればよい。(証明終わり)
[命題3.5]
mod B_1(K)として[命題3.2]で述べたc_1∈Z_1(K) つまり、(3.3)の
c_1=κ1(p1+p2+p3)+λ1(m1+m2+m3)-(ν2-μ3)p2+(ν1-μ2)p3
  -(μ3-ν1)m2+(μ2-ν3)m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3 は、

c_1≡κ1(p1+p2+p3)+λ1(m1+m2+m3)+ν1(x1+x2+x3+y1+y2+y3) mod B_1(K) となる。
「証明」
mod B_1(K)において、
-(ν2-μ3)p2+(ν1-μ2)p3-(μ3-ν1)m2+(μ2-ν3)m3
  +μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3
≡ν1(x1+x2+x3+y1+y2+y3) (mod B_1(K))を示せばよい。

p1,p2,p3,m1,m2,m3に「補題3.3」の(25)~(30)を代入して(3.2)のμ1+μ2+μ3=ν1+ν2+ν3 
を使えば、

-(ν2-μ3)p2+(ν1-μ2)p3-(μ3-ν1)m2+(μ2-ν3)m3
  +μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3
≡-(ν2-μ3)(x1+y2)+(ν1-μ2)(x2+y3)-(μ3-ν1)(x3+y2)+(μ2-ν3)(x1+y3)
+μ1x1+μ2x2+μ3x3+ν1y1+ν2y2+ν3y3
=(μ1+μ2+μ3-ν2-ν3)x1+{(ν1-μ2)+μ2}x2+{-(μ3-ν1)+μ3}x3

+ν1y1+{-(ν2-μ3)-(μ3-ν1)+ν2}y2+{(ν1-μ2)+(μ2-ν3)+ν3}y3

=ν1x1+ν1x2+ν1x3++ν1y1+ν1y2+ν1y3
=ν(x1+x2+x3+y1+y2+y3) mod B_1(K) (証明終わり)
  
[命題3.6]
c_1∈C_1(K),c_1=κ1p1+κ2p2+κ3p3+λ1m1+λ2m2+λ3m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3
  +ν1y1+ν2y2+ν3y3 ・・・(3.1)がZ_1(K)の要素であるとき、
c_1 mod B_1(K) ≡(κ1+λ1+ν1)(p1+p2+p3)       mod B_1(K)
         ≡(κ1+λ1+ν1)(m1+m2+m3)       mod B_1(K)
         ≡(κ1+λ1+ν1)(x1+x2+x3+y1+y2+y3) mod B_1(K)

「証明」
[命題3.5]より
c_1=κ1p1+κ2p2+κ3p3+λ1m1+λ2m2+λ3m3+μ1x1+μ2x2+μ3x3
  +ν1y1+ν2y2+ν3y3 ・・・(3.1)がZ_1(K)の要素であるとき、

c_1 mod B_1(K) ≡κ1(p1+p2+p3)+λ1(m1+m2+m3)+ν1(x1+x2+x3+y1+y2+y3) mod B_1(K)

ここで「補題3.4」よりp1+p2+p3≡m1+m2+m3≡x1+x2+x3+y1+y2+y3 mod B_1(K)
よって成り立つ。(証明終わり)

ゆえに
Z_1(K) mod B_1(K) ≡{(κ1+λ1+ν1)(p1+p2+p3)|κ1∈Z,λ1∈Z,ν1∈Z} mod B_1(K)
すなわち H_1(K)=Z_1(K)/B_1(K)[同型]Z(p1+p2+p3)=Z 

つまり 「H_1(K)=Z 」   その生成元は

輪体 p1+p2+p3の同値類であり、輪体 m1+m2+m3の同値類でもあり、輪体x1+y3+x2+y1+x3+y2の
同値類でもある。

以上 長くなりましたが回答を終わります。この問題には相当時間がかかりました。
私にとっても良い勉強になりました。これからも数学の学習を頑張ってやって行ってください。
「幾何学の問題です。至急宜しくお願い致しま」の回答画像3
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お時間の掛かる問題の解答を詳しく説明して頂き、誠にありがとうございました。

お礼日時:2013/11/22 09:00

こんにちは。


1.先に三角形分割を用いないで,ホモトピー(homotopy)の知識を用いて説明します。
[ホモトピー同値]という概念を使います。知っていますか? [0,1]は1点{0}に可縮(contractible)なので、[0,1]は{0}と
[ホモトピー同値]となり、よって S^1×[0,1]はS^1×{0}としたがって、S^1と[ホモトピー同値]となります。すなわち

S^1×[0,1] [ホモトピー同値] S^1・・・(1.1)となります。

[ホモトピー同値]な空間同士のホモロジ-群は、互いに同型という[定理1]があります。

よって H_i(S^1×[0,1])[同型]H_i(S^1)となる。(i=0,1,2,・・・) 同型の記号が使えないので記号の代わりに[同型]
または[=]と書くことにする。 

そして、H_0(S^1)=Z,H_1(S^1)=Z,H_2(S^1)=0・・・が単体分割(S^1と同相な三角形でやってみればよい)すれば分かるから、

まず質問の答えは,  H_0(S^1×[0,1])=Z,H_1(S^1×[0,1])=Z,H_2(S^1×[0,1])=0・・・(1.2)と分かります。

一般に、空間X(または多面体)が連結(connected)ならば、H_0(X)=Zとなることが知られている。もっと一般には、Yがn個の連結成分から
できていれば、H_0(Y)=Z+Z+Z+・・・(n個の直和)となることが知られている。(S^1×[0,1]は連結)。
[ホモトピー同値],可縮についてはその内に習うでしょう。位相幾何学の本で調べてください。

2.
さて、1.のように[ホモトピー同値]の概念を使えば、答えはすぐ分かるのだが、三角形分割(単体分割)を用いて題意の円環面の
ホモロジー群を計算する。S^1×[0,1]=Kとおき、まず、簡単なH_0(K)とH_2(K)を求める。(H_1(K)が時間がかかった)

r次元鎖群(Chain Complex)をC_r(K),r次元輪体群をZ_r(K),r次元輪体境界群をB_r(K)で,境界作用素を∂で表す。図を見てください。

これが多分一番分かりやすい単体分割と思う。最初考えたのは正三角形の内部から小正三角形を除いた円環面を単体分割しました。
図には向きがついていないので注意。

(2.1)
この図で0次元単体すなわち点は、図のように円環面の外円周の頂点をa,b,c、内円周の頂点をd,e,f
として合せて6個。また1次元単体は、全部で12個あり、外円周の方がp1=<b,c> (bからcへの向きに),p2=<c,a>,p3=<a,b>,
内円周の方がm1=<e,f>,m2=<f,d>,m=<d,e>、またx1,x2,x3は外向きに、x1=<d,a>,x2=<e,b>,x3=<f,c>とする。
y1=<b,f>,y2=<c,d>,y3=<a,e>とする。
2次元単体は(曲面)三角形でA=<e,b,f>,B=<b,c,f>,C=<f,c,d>,D=<c,a,d>,E=<d,a,e>,F=<a,b,e>・・・(#)

さて、
(あ)H_2(K)を求めよう。
∂A=x2+y1-m1・・・(1),∂B=p1-x3-y1・・・(2),∂C=x3+y2-m2・・・(3),∂D=p2-x1-y2・・・(4)
∂E=x1+y3-m3・・・(5),∂F=p3-x2-y3・・・(6) そこで∀c_2∈C_2(K)を
c_2=κA+λB+μC+νD+ρE+σF・・・(7)ととる。ここに、κ,λ,μ,ν,ρ,σ∈Z(整数全体)とする。(1)~(6)より
∂c_2=κ(x2+y1-m1)+λ(p1-x3-y1)+μ(x3+y2-m2)+ν(p2-x1-y2)+ρ(x1+y3-m3)+σ(p3-x2-y3)
=(ρ-ν)x1+(κ-σ)x2+(μ-λ)x3+(κ-λ)y1+(μ-ν)y2+(ρ-σ)y3
   +λp1+νp2+σp3-κm1-μm2-ρm3 ・・・(8) 
である。これよりZ_2(K)を求めることができる。
∂c_2=0とすれば、(8)の右辺の係数=0として、λ=ν=σ=κ=μ=ρ=0 (9)かつρ=ν,κ=σ,μ=λ,κ=λ,μ=ν,ρ=σ・・・(10) 

(9)より、κ=λ=μ=ν=ρ=σ=0これらは(10)を満たす。(7)に代入してc_2=0。すなわち
(*1)∂c_2=0とすれば、c_2=0となる。これより、「Z_2(K)=0」・・・(11),
またB_2(K)=∂C_3(K),C_3(K)=0なのでB_2(K)=0 よって H_2(K)=Z_2(K)/B_2(K)=0/0=0 ・・・(12)
これで H_2(K)=0が示された。次に

(い)H_0(K)を求める。
まず、C_0(K)=Z_0(K)である。何となれば、∂a=0,∂b=0,∂c=0,∂d=0,∂e=0,∂f=0。よって∀c_0∈C_0(K)をとって
c_0=αa+βb+γc+δd+εe+ηf ・・・(13),α,β,γ,δ,ε,η∈Zとすれば、∂c_0=0 つまり、
(*2)∀c_0∈C_0(K)をとるとc_0∈Z_0(K) ゆえに「C_0(K)=Z_0(K)」これは任意の複体に対していえる。
そこで、要素 c_0=αa+βb+γc+δd+εe+ηfを mod B_0(K)で考える。(B_0(K)を法としてc_0を考える。)
B_0(K)=∂C_1(K)である。C_1(K)は、(2.1)の12個の1次元単体よりなる自由加群である。
H_0(K)=Z_0(K)/B_0(K) であり、「Z_0(K) mod B_0(K)」 ⇔Z_0(K) mod [∂p1,∂p2,∂p3,・・・,∂y3]。
mod [∂p1,∂p2,∂p3,・・・,∂y3]で考えるということは、∂p1≡0,∂p2≡0,∂p3≡0,・・,∂y3≡0。ところが、
(2.2) ∂p1=c-b,∂p2=a-c,∂p3=b-a,∂m1=f-e,∂m2=d-f,∂m3=e-d,
∂x1=a-d,∂x2=b-e,∂x3=c-f,∂y1=f-b,∂y2=d-c,∂y3=e-a ・・・($)
だから、∂p1≡0,∂p2≡0,∂p3≡0,・・,∂y3≡0 ⇔ a≡b≡c≡d≡e≡f ・・・(14)
ゆえに c_0=αa+βb+γc+δd+εe+ηf≡αa+βa+γa+δa+εa+ηa
      =(α+β+γ+δ+ε+η)a mod B_0(K)
すなわち c_0≡(α+β+γ+δ+ε+η)a mod B_0(K)
Z_0(K) mod B_0(K)≡{(α+β+γ+δ+ε+η)a mod B_0(K)} となり
Z_0(K) mod B_0(K)[同型]Z(a)[同型]Z。つまり「H_0(K)=Z_0(K)/B_0(K)=Z」

これで「H_0(K)=Z(同型)」が示された。

3.
最後にH_1(K)を求める。1.で述べたようにH_1(K)=Zのはずだから1次元輪体、いわゆる1次元サイクルを探す。
(い)の($)から次のことが言える。

[命題3.1] C_1(K)の要素 p1+p2+p3,m1+m2+m3,x1+x2+x3+y1+y2+y3 は輪体である。
つまり、
∂(p1+p2+p3)=0,∂(m1+m2+m3)=0,∂(x1+x2+x3+y1+y2+y3)=0
「証明」
∂(p1+p2+p3)=0だけ示しておく。∂(p1+p2+p3)=∂p1+∂p2+∂p3=(c-b)+(a-c)+(b-a)=0
よって成り立つ。なお p1+p2+p3は円環面の外円周に対応する。他も同様。(証明終わり)

次の回答に続く・・・・
「幾何学の問題です。至急宜しくお願い致しま」の回答画像2
    • good
    • 0

1.ガラスのコップを用意する。


2.大きな三角形で側面を分割する。マジックで書く。
3.頂点、辺、面を調べる
4.方向に注意する

あとは、定義を見ながら計算する。
三角形分割は細かくても荒くても結果は同じ。
面倒なので、なるべく大きくする。

レポートを出すときは三角形分割したコップの写真も付けrつ。

頑張ってください。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答して頂きありがとうございます。
もしよろしければ計算内容と解答に関してもお教えして頂けませんでしょうか。
何卒宜しくお願い致します。

お礼日時:2013/11/19 09:28

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!