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退職給付会計における前払年金費用について教えて下さい。
退職給付のうち企業年金部分で次のような場合があるとします。

期首退職給付引当金 9000
期中退職給付費用  600
年金支給額     700
掛金拠出額     1000

この場合、期末の退職給付引当金は9000+600-700-1000=7900となります。

一方で予測値と実績が次のようになったとします。

(予測値)
退職給付債務10000
年金資産  12000

(実績)
退職給付債務12000
年金資産  12500

このような場合、B/Sの前払年金費用と退職給付引当金はいくらになるのでしょうか?
(未認識差異は翌期からの処理とします)

前払年金費用を計上する際の仕訳についても教えてください。

宜しくお願いします。

A 回答 (2件)

こんにちは。



ご質問分の中の「一方で」の前と後の脈絡がよく分からいのですが、前の部分は質問とは関係なくただの例示と考えて回答します。
その上で、前の部分;

>この場合、期末の退職給付引当金は9000+600-700-1000=7900となります。//

違います。8,600です。年金支給額は退職給付債務と年金資産の双方が減額されるので、退職給付引当金計算では差引0となって考慮の必要がなくなります。


さて、ご質問内容である「一方で」の後の部分;

>このような場合、B/Sの前払年金費用と退職給付引当金はいくらになるのでしょうか?//

前払年金費用が2,000です。
仮に、このご質問の「一方で」の前と後が繋がったご質問であって、企業年金部分に8,600の退職給付引当金が計算されるとしたら、企業年金部分以外の部分で10,600の前払年金費用が計算され、差引2,000の前払年金費用の計上とするのが妥当と思います。前払年金費用と退職給付引当金の併記計上は下記規定にそぐわないと思います。

「退職給付債務から年金資産の額を控除した額を負債として計上する。
ただし、年金資産の額が退職給付債務を超える場合には、資産として計上する。」
(平成24年5月17日改正 企業会計基準第26号 退職給付に関する会計基準 第13項)

前払年金費用2,000の計算方法は単純に
年金資産 12,000-退職給付債務 10,000
です。未認識数理計算上の差異はご指示通り翌期からの処理とすれば考慮不要です。

但し、連結会計で計上するのなら、「前払年金費用」ではなく、「退職給付に係る資産」500を計上です。計算は実績値を用い、
年金資産 12,500-退職給付債務 12,000
です。

>前払年金費用を計上する際の仕訳についても教えてください。
個別会計であれば、普通に「退職給付引当金」科目を用いて通常のプロセスで計算し、集計後「退職給付引当金」の借方残2,000を

前払年金費用 2,000  / 退職給付引当金  2,000

で前払年金費用に振替えればいいと思います。


連結会計の場合には、未認識数理計算上の差異が純額で1,500の損失発生となっているので、その部分を

退職給付に係る調整額 1,500  / 退職給付引当金    1,500
繰延税金資産      600  / 退職給付に係る調整額  600
         (税率を40%として計算)

とし、個別会計時に集計していた「退職給付引当金」の借方残2,000との相殺額として借方残500を計算し、

退職給付に係る資産 500  / 退職給付引当金  500

と振替えればいいと思います。個別にせよ連結にせよ「退職給付引当金」科目で仕訳しておいて、借方残/貸方残を確認の上、必要に応じて表示科目に振替(今回は「前払年金費用」または「退職給付に係る資産)すればいいと思います。
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この回答へのお礼

連結まで教えていただき、ありがとうございます。
質問がわかりづらくてすみません。
「一方で」の前後で話は繋がっています。

単体でみるとまず引当金は8,600となり、その後

前払年金費用 2,000  / 退職給付引当金  2,000

が計上されてB/Sは

前払年金費用 2,000   退職給付引当金10,600   となるのでしょうか?   

何度もすみません。よろしくお願いします。

お礼日時:2014/01/30 21:01

#1です。



企業年金部分とそれ以外を分けて考えるのなら、それぞれの退職給付引当金のT字勘定を作ってみてください。少なくとも企業年金部分についてはできているはずです。ご質問の冒頭で記載されているのですから。
すると、退職給付引当金のT字勘定について、企業年金部分では、貸方の8,600が期末に残っているはずです。つまり、
   退職給付引当金(企業年金)
--------------------------------------
         |前期繰越   9,000
         |退職給付費用  600
掛金拠出額 1,000 |

と。

一方、企業年金以外の部分では、所与の条件では借方に10,600が残る計算になります。期首・期中の状況が分かりませんので、期末だけ書くと、

    退職給付引当金(企業年金以外)
--------------------------------------
期末残高  10,600|
         |

と。これらを合算すると借方残2,000が計上されるのです。
企業年金部分とそれ以外を普段どのように分けて仕訳されているのか分かりませんが、上記状況を踏まえると、それぞれの期末残から表示科目への振替仕訳として、

退職給付引当金(企業年金)8,600 /退職給付引当金(企業年金以外)10,600
前払年金費用       2,000

と言うことになると思います。前払年金費用勘定への振替はあくまでB/S表示用ですので、期中では残高が借方にあろうと「退職給付引当金」勘定で考えていくと良いと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
今年度の4Q決算より連結は大幅に変わり、それに向けて理解が深まり大変助かりました。

お礼日時:2014/02/03 21:41

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