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「遺言が実行できないような内容の遺言書は無効」と聞きました。

私を受遺者とする遺言書に『土地を遺贈する』と書かれているのですが、
その土地は遺言者の死亡前に売られてしまっています。
(遺言書を書いた時点では、遺言者名義の土地でした。)

このような遺言書は法的に無効でしょうか。
そうであるなら、無効とする条文をお教え願いたいのです。

また、その遺言書には、私以外の数名についても預貯金等を遺贈する旨が書かれています。
これらも、すべて無効になるのでしょうか。

A 回答 (2件)

遺言が無効になるのではなく,遺言の撤回に当たります。



民法
(前の遺言と後の遺言との抵触等)
第千二十三条 前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分に
 ついては、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。
2 前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合
 について準用する。

この2項ですね。
遺言が作成されたとしても,それだけでは遺言の効力は発生しませんので,
遺言作成者はその財産を自由に処分することができます。
本当はちゃんと「遺贈をやめた」と書いてくれればわかりやすいのですが,
処分してしまったなら遺贈はできなくなるところ,
それをあえて本人が行うのであれば遺贈はやめたのだろうということで,
遺言作成者が行った生前処分と遺言の内容が抵触する場合には,
その遺言の該当部分は撤回されたものとみなされます。

遺言の全部無効にはなりませんので,
他の預貯金については,それが残っていればその部分は有効です。

この回答への補足

ご回答、ありがとうございます。

【預貯金】についてですが、遺言書の前段に総額を6,000万円と書き、
後段で、私を含む5人の受遺者名と個別の金額とを書いています。
ところが、この総額も遺言者の死亡時には3,000万円弱になっています。

これを受遺するときは、前記の個別の金額に比例した案分になるのでしょうか。
それとも、前記の総額の減少は、仰せの「撤回」にあたるのでしょうか。

また、遺言を無効とする条文や判例があればお教え願いたいのです。

よろしくお願い申しあげます。

補足日時:2014/05/04 11:43
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民法


(遺言書又は遺贈の目的物の破棄)
第千二十四条  遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。

> このような遺言書は法的に無効でしょうか。

いいえ違います。遺言書全体が無効にはなりません。

> 『土地を遺贈する』と書かれているのですが、

ここの部分だけが無効になるだけです。
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この回答へのお礼

判然といたしました。
早々とご回答いただきまして、
ありがとうございました。

お礼日時:2014/05/04 11:05

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