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ニトロベンゼンからのアニリンの合成に鉄を使うのですが、詳しい反応機構が分かりません。
また、蒸留した後水層に100mlにつき25gの割合で食塩を加え、ベンゼンで抽出とあるのですが、これは具体的に何をどうしようとしているのでしょうか?

A 回答 (2件)

鉄が還元剤となり、何らかの酸の添加が必要です。


以下の段階的反応で還元が進行します。
窒素固定で有名なハーバーが個々の反応の還元電位を測定しています。

PhNO2 + e- + H+ + e- → PhNO + OH-
PhNO + e- + H+ + e- + H+ → PhNHOH
PhNHOH + e- + H+ + e- → PhNH2 + OH-

中間体は総て単離されており、還元が十分でないと
反応は終了しません。また反応終了後水-ベンゼンで
抽出するのなら、アミンの塩の中和のために塩基の添加が必須です。

各段階のより詳しい反応機構はマーチとか、
大概の大学の有機化学の教科書に載っています。

ベンゼンは毒性があるので、確かに沸点の低いエーテルを使った方が
健康上は良いのですが、エーテル自体アニリンよりも水に溶けたりしまし、
あと学生実験の場合、エーテルは安全上の理由(引火性)から
使用できなかったりします。
ベンゼンも50歩100歩ですけど...
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この回答へのお礼

そんな風になっていたとは・・・
ありがとうございました。

お礼日時:2004/05/18 17:12

FeがFe3+ となり還元剤として働くのでしょう



Snの場合は高校の化学の教科書にのっていると思いますが、
Sn → Sn4+ +4e- となり、ニトロベンゼンを還元します。

2ニトロベンゼン + 3Sn + 12HCl
→2アニリン + 3SnCl4 + 4H2O

食塩を加えるのは塩析です。
この操作で水層にアニリンが溶けにくくなり、有機層にアニリンを抽出しているのです。

ただ、ベンゼンよりエーテルを用いたほうが良いかと思うのですが...。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
有効利用させていただきます。

お礼日時:2004/05/18 17:10

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