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先日、スモールスケールにてベンゼンからニトロベンゼンの合成実験をしました。実験方法としては、
(1)乾いた大型試験管にベンゼン4mlをいれ、濃硝酸4mlを加える。
(2)濃硫酸を注意深く少しずつ加え、よく振る。
(3)下層の混酸をピペットで吸いだし、中和処理して捨てる。
(4)水10mlを加え、よく振り、静置する。下層のニトロベンゼンを含む有機層を別の試験管に移し、収量、収率を求める。

ここで、教えてほしいのですが、
a,(2)で濃硫酸を少しずつ加える理由はなぜでしょうか。
b,実験は一回しか行っていないのですが、収量が5.28gで、収率が、95%となりました。これは信用できる値なのでしょうか。
c,芳香族のニトロ化では副反応のジニトロ体の生成が考えられるが、通常の実験条件ではほとんどジニトロ体はできない理由を教えてください。

A 回答 (3件)

分かる範囲で。



a:
ニトロベンゼンの合成反応も、酸を混ぜる反応も発熱反応です。
反応が激化して危険なのもありますが、収率を上げる目的もあります。
よく50~60度と言われますが、
70度以上になるとm-ジニトロベンゼンが副生しやすくなります。
この辺適当にやると黄色っぽくなるあれが副生物ですね。
でもあんまり下げすぎると反応が進まないから面倒だったり。

c:
HONO2 + 2H2SO4 <-> NO2+ +2HSO4- + H3O+
混酸中にニトロニウムイオンができてこれが反応するわけですが、
ニトロ基が結合すると、ニトロ基中の窒素の酸化数が大きい(=電子が不足)ため、ベンゼン環の電子はそっちの方へ吸い出されてしまいます。
するとベンゼン環上の電子密度が低くなるので、これ以上置換反応は起こりにくくなります。
逆にアルキル基なんかだと炭素原子が電子を環上に押し出すのでさらに置換しやすくなるわけです。

この回答への補足

まず、回答ありがとうございます。
大型試験管に濃硫酸を加えたときに熱くなったら布を巻いて反応を進めるとのことだったので、そのようにしたら上層の有機層が、アーモンドっぽいにおいと、少し黄色くなりました。つまり、m-ジニトロベンゼンができてしまったのですね。
適温で行うと、上層の有機層の色は、無色のままなのでしょうか?

補足日時:2006/12/07 16:57
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もう解決済みだとは思いますが、質問者さんの実験よりも小スケール(それこそマイクロモルとかのレベル)でも、ガスクロやNMRで純度を確認することはできますので、機会があればやってみられては。


実際、有機合成のラボになると、試験管の中で反応を行い、純度・収率をガスクロで算出することは普通に行われています。
また、定量的ではないですけど、TLCである程度の純度は見積もることができますよ。それこそmg以下の実験でも可能です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
ニトロベンゼンの合成をする二週間前くらいにカフェインの抽出を行い、TLCで純度を検定しました。
今回もTLC分析ができればよかったのですが、なにせ、学生実験なもんでできませんでした。
どうもありがとうございました!!

お礼日時:2006/12/08 22:03

bについて


得られたニトロベンゼンの精製をしているわけではなく、純度も確認していませんので収率が信用できるとは思えません。
たとえば、未反応のベンゼンやジニトロベンゼンが、その「ニトロベンゼン」に含まれていない保証はありませんよね?

この回答への補足

そうですね。実験自体がスモールスケールとのことなので、ニトロベンゼンの合成に要した時間は三分ほどで、純度など全く調べることができませんでした。

補足日時:2006/12/07 16:48
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この回答へのお礼

大変ありがとうございました。

お礼日時:2006/12/08 02:34

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