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手作り石鹸にクエン酸を配合したいと考えています。
最初に無水クエン酸2グラムを30グラムの水に溶かし、それに苛性ソーダを適正量(およそ14から18グラム)程度いれます。クエン酸を中和して、クエン酸ナトリウムにします。
そのあと、オイル100グラム(オリーブオイル、ココナツオイル等をブレンド)に上記のアルカリ水を加えます。
これを通常のコールドプロセスで石鹸を作りたいのですが、

以上の手順で苛性ソーダの適正量の計算法が分かりません。
また、できる石鹸については、硬水での泡立ちが良くなることを期待しています。

どなたか理論的かつ分かりやすくご解説願います。

A 回答 (3件)

なんのために・・・石鹸は化学的に言うと脂肪酸ナトリウムです。


 油脂--すなわち脂肪酸の(トリ)グリセリドにアルカリを加えて加水分解してナトリウム塩を取り出したものが石鹸です。
 ごく弱い弱酸である脂肪酸とナトリウムやカリウムとの塩が石鹸ですよ。
 石鹸は水中でわずかに電離して脂肪酸の陰イオンとナトリウムイオンに別れます。

 それに、より強い酸を入れると強アルカリであるナトリウムとクエン酸が塩を作りますから遊離した脂肪酸が分離して沈殿を作ってしまいます。

 硬水は、二族などの金属イオンが含まれているため脂肪酸と不溶性の金属塩を作ってしまうために石鹸として使えない。これは液が液が塩基性であるか酸性であるかは関係ありません。
 言い換えると酸を加えても硬水対策にはならないという事です。

 悲劇的なことになります。
 ⇒石鹸水に酸を入れると [石けんまわりの化学(13)]:くまぐま☆なちゅ:So-netブログ( http://kumaguma-soap.blog.so-net.ne.jp/2009-11-15 )

 炭酸水素塩である硬水ならば、それをしっかり煮沸すると、
Ca(HCO₃)₂ ―→ CaCO₃↓ + CO₂ + H₂O
 と反応して固形物として沈殿させることができますので、硬水を軟化できますが洗濯としては実用的ではありませんし、そもそも日本の硬水は炭酸水素塩ではなく硫酸塩とかですのでこの方法はほとんど効果がありません。

 通常の石鹸を硬水で使用する場合は、過剰な炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウムを加えるほうが楽でしょう。セスキ炭酸ナトリウム( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B9% … )を石鹸の代わりに使用することもあります。皮脂を主成分とする汚れに対して、自身が直接、鹸化剤として作用する。温湯に数時間漬け込んで洗濯する。

 ⇒硬度の高い水での洗濯( http://sekken-life.com/life/soap_koudo.htm )
 ここに詳しい説明がありますが、最後まできっちり読まないとアルカリ助剤では効果がないように読取ってしまうかも。

 そのために日本の硬水(硬水地域は少ないが・・)で石鹸を使うためには、EDTAやゼオライト( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B8%E7%9F%B3 )を加えることになります。EDTAは人体には無害ですが、生分解性はほとんどないため多量に使用する事は避けたいです。日本はヨーロッパと異なりEDTAを大量に使用しなくても洗濯できますから規制はされていません。石鹸自体も環境負荷が大きいのでその両方のバランスを考えて使用すべきです。
 硬水で洗濯する場合は、合成洗剤のほうが環境負荷ははるかに小さくなります。

>オリーブオイル、ココナツオイル
 ココナツオイルは石鹸には肌荒れの原因になったりするために使われないと思いますが???
 ココナツオイル:ラウリン酸が50%弱、ミリスチン酸が15%~20%、パルミチン酸が10%
  ラウリン酸ナトリウム:耐硬水性はある。皮膚刺激性がある。
  ミリスチン酸ナトリウム:水溶性が引い
  パルミチン酸ナトリウム:冷水には溶けにくい。
  ココナツオイルは、刺激が強く石鹸にはあまり使用されない。
 オリーブオイル:オレイン酸70%、パルミチン酸10%、リノール酸10%、ステアリン酸など
  オレイン酸ナトリウム: 冷水に良く溶ける。洗浄力も高い。耐硬水性が良
  リノール酸:洗浄力はよくない。石鹸には含まれないほうが良い

 ココナツオイルは石鹸には?ですけど・・・。合成石鹸の原料と同じだし・・

 硬水で選択する必要があるのでしたら、合成洗剤を使用しましょう。環境にも皮膚にも、そのほうがずっと優しいですよ。

 なお、効率的に手作り石鹸を作るのでしたらアルコールに溶解して作ると極めて短時間で作ることができます。その後、洗濯助剤や香料を混練りします。
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1.


無水クエン酸ma[g]を中和するのに必要な水酸化ナトリウム(NaOH)の量mb[g]
mb=ma/192×3×40[g]
質問の場合は、ma=2[g]だから、
mb=2/192×3×40=1.25[g]
2.
油脂Mo[g]をけん化して石鹸にするために必要なNaOHの量Mb[g]
Mb=k×Mo[g]
kは、油脂のけん化価
質問の場合、
オリーブオイルのけん化価は、ko=0.134[g/g]
ココナツオイルのけん化価は、kc=0.19[g/g]

http://miunomori.net/kenka.htm

Mo=100[g]だが、kは、混ぜる割合によって変わる。質量比、a:bで混ぜるとすれば、
k=(ko×a+kc×b)/(a+b)
質問の場合、どれほどの割合で混ぜるるのかわからないが、50[g]:50[g]で混ぜるとすれば、
k=(0.134×50+0.19×50)/(50+50)=0.162[g/g]
3.
けん化に必要なNaOHの量
Mb=0.162×100=16.2[g]
4.
結局、上の条件だと、NaOHが、
mb+Mb=1.25+16.2=17.45[g]
ということになる。
質問では、
「苛性ソーダを適正量(およそ14から18グラム)程度いれ」るといっているが、14[g]ては足りない。
5.
このような化学反応では、完全に反応させるためには、NaOHをいくらか過剰に加える。この場合なら、5~10%ほど過剰にするのが妥当でしょう。ただし、できた石鹸は、アルカリ性がいくらか強くなる。空気中に1~2週間ほど放置して、NaOHをNa2CO3にしてアルカリ性を緩和するとか。いずれにしてもアルカリ性はアルカリ性、普通のせっけんです。
6.
上記で間違いはないと思うが、実際の作業では、油脂の混合割合やそれぞれの材料の計量など、適当な値にして実施する。失敗や事故などがあっても自己責任ね。
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この回答へのお礼

たいへん詳しい解説を本当にありがとうございます。
無水クエン酸ma[g]を中和するのに必要な水酸化ナトリウム(NaOH)の量mb[g]
mb=ma/192×3×40[g]
が一番大切な部分ですね。

それ以外の解説も分かりやすくたいへん、勉強になりました。

ありがとうございます。

お礼日時:2014/12/06 22:42

普通のせっけんは、もともと苛性ソーダで油の脂肪酸側をグリセリンから切り離して Na+ イオン塩の形にしています。



ですから、無水クエン酸を中和せずとも、オイルで自製した石鹸と混練してしまえば、自然に対応量の Na+ が消費されてクエン酸ナトリウムとして存在してくれます。

下手に水を足して混練してもオイルとの混在や型での硬化などがしにくくなるだけなので、そのまま温度をかけて柔らかいうちに、そこに無水クエン酸を入れて、というほうが簡単で確実です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

オイルと苛性ソーダ水を混ぜて温度をかけている柔らかい状態の時に無水クエン酸をいれるんですね。
ありがとうございます。
加える順序について貴重なご意見をありがとうございます。

ただ、苛性ソーダの量はオイルに対して一定量(けん化価)から決まっています。
無水クエン酸を加えた場合には、それより過剰に苛性ソーダをいれるべきだと思うんですが、
いかがでしょうか。

分量の問題です。

お礼日時:2014/12/06 21:29

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