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日本刀(「太刀・打刀」「脇差」「短刀」といった形状のもの)は片面のみが刃になっており、外国のものでは諸刃のものをよく見かけますが、
今日ふと、この両者の違いについて疑問に思う点がいくつか浮かんできました。

単純に想像した限りでは、諸刃の方が便利といいますか、利点が多いように感じられます(「一方が刃こぼれしても、まだもう一方が残っている」とか、「両サイドが切れるので、その分殺傷の効率が良さそう」「諸刃なのでただ無茶苦茶に振り回すだけでも、当たる確率が高そう」等々というように)。
全くの想像ですから本当のところは分からないのですが、もしも上述の点が実際に諸刃の剣の利点なのだとすれば、なぜ日本刀に諸刃のものが無いのか、不思議に感じられました。

日本刀の素晴らしさに関しては、もう20年以上も前になりますが、いくつかの本を通して知ることができました。(その詳細に関しては、ほとんど思い出せない、という悲しい状態ではありますが)
数多の種類の剣の中でも日本刀(「太刀・打刀」「脇差」「短刀」)は最高峰ではないのか、といった印象すら抱いております。

(1) もしも実際に諸刃の方が利点が多いのだとすると、何故日本の刀工は諸刃の剣を作らなかったのか・・・ 日本刀のような斯様に素晴らしい剣を作り得た刀匠が、それを諸刃には作らなかったのには相応の理由がある筈、と想像致します。
諸刃にすると強度が弱まる、とか古来からなる剣道や剣術の伝統的な様式から悉く外れてしまうから、などといった技術的・精神的な問題が絡んでいたりするのでしょうか?
如何なる理由から太刀や短刀・脇差などが諸刃の形状へと向かわなかったものか、知りたいです。

(2) それとも、諸刃のものが実はあったりするのでしょうか?

(3) 外国の諸刃の剣でも、日本刀の太刀に近い幅や長さのものも見かけます。重さ的にも同じくらいだとしますと、やはりその場合は諸刃のつくりの方が脆いのでしょうか? 
材質や作る工程・作り手の良しあしにもよるのでしょうが・・・

日本刀や刀全般に関してお詳しい方、お答え願います。

A 回答 (8件)

両刃の日本刀ありますよ。


反刀ではありませんが…。

両刃の代表といえば洋刀の直刀ですが、
洋刀の直刀は基本的に斬る道具ではありません。
突き刺すと叩くが直刀の本質です。
斬るを主目的にした場合やはりカットラスのような
片刃曲刀になります。
これがよく分かる例がナイフや包丁です。
斬る為のナイフは曲がっていますし
アーミーナイフのような曲がっているけど両刃のナイフも
両刃になっているのは先っぽだけです。
包丁は大抵片刃ですがマンガなどで描けば直線の刃面も
実物は麺包丁のような物を除けば大抵美しいカーブを描いています。

話しは日本刀に戻りますがそもそも日本では
刀ってメインウェポンではありません。
刀が武士の魂なのは身を守るサイドアームである事や
戦功を示す首標を切り取る為です。

この回答への補足

反った形状の日本刀の反った側に刃をつけなかったのはどういう理由なのかが、まだやはり分かりません・・・
回答いただいたお二方がその理由として「実用的ではないから」「諸刃にすると強度の点で劣るのではないか」との見解を述べられましたが、この点に関してもう少し、何か具体的なご意見を聞けましたら、嬉しいです。

補足日時:2015/01/01 13:54
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この回答へのお礼

早速のお応えありがとうございます。
勉強になりました。
(特にこの点が)

>話しは日本刀に戻りますがそもそも日本では
>刀ってメインウェポンではありません。
> 刀が武士の魂なのは身を守るサイドアームである事や
>戦功を示す首標を切り取る為です。

お礼日時:2014/12/31 08:19

反った形状の日本刀の反った側に刃をつけなかったのはどういう理由なのかが、まだやはり分かりません・・・



単純です。
使う方としては包丁の背に刃が有ったら手を切ってしまいます。
突いたり叩いたり振り回すなら諸刃で良いですが、切るなら片刃が良いです。
シャムシールも同じです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3% …

作る方としたら二倍の大きさ重さになる。(中国刀のような頭でっかちになったり)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD% …
大振りになるから盾を持つようになる。
片刃と同じ大きさ重さで作れば薄くなり強度が落ちます。
めったに使わない背中の刃のために、作るのも研いだりメンテも2倍かかってしまいます。

鎌倉時代は弓、戦国時代は槍が主役。
太刀も刀も脇役ですから、なるべく軽くてじゃまにならない方が良いですから片刃で十分です。
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No.6です。


補足を頂戴しました
「反った形状の日本刀の反った側に刃をつけなかったのはどういう理由なのかが、まだやはり分かりません・・・」とありますので、追加の説明をさせていただきます。
反った内側に刃がついた刃物はあります。
草刈などに使われる鎌です。
日本の鎌は小型ですがヨーロッパのものは巨大です。
しかし武具のデザインには取り入れられませんでした。
日本の鎌をそのまま使った武具はありました。
鎖鎌と呼ばれる武具です。

鎌を使ったことはありませんか。
振り回して草が切れますか。
木に刃を打ち付けたらどうなりますか。
抜くに抜けなくなるのではありませんか。
人間の胴に切りつけてもおなじことが起きます。
分銅を振り回すので脅威ではありましたが鎖鎌はこの欠点で普及しませんでした。
相手を上手く切り殺せません。
集団戦ではまず無理です。
一人一人引き寄せて首を切っていたのではどうにもなりません

調理に使う包丁をご覧になられたことはありますか
使われたことはありますか
板前さんがお刺身を作るのを見たことはありませんか。
包丁を押し付けていますか
スライドさせていませんか。
回答者No.2さんが御指摘のように刃物は押し付けたのでは上手く切れません。
対象物の上を刃ずらすように動かすことで切れます。
包丁の刃も湾曲していませんか。
手の動きにそうように刃は曲線状に付けられています。
カッターのように直線ではありませんね。

古代の直刀が刃の湾曲したデザインになったのはこのためです。
ただ振り回して相手に当たるだけでよければ湾曲させる必要はありません。
古代の直刀のままで両刃をつければいいだけです。
力任せにぶん殴る戦法であったヨーロッパではツーハンデッドソードとして残りました。
突き刺すために先端を尖らせました。

日本刀は切るために湾曲させました。
湾曲させた後で内側に刃をつけても意味がありません。
日本では、両刃であることを有利に使うために槍というデザインで発達しました。
ついでに横にも刃先をつけた十文字槍(じゅうもんじやり)というのもありました
振り回して相手に当たればいいだけならこの方が余程効率はいいのではありませんか。
短い日本刀に小細工をするより気が利いていませんか。
武器はその場その場の戦闘方法に応じて使っていました。

日本刀は切り殺すことを目的として作られました。
他に使うのであればそれ専用のものを使うほうが有利ではありませんか。
日本刀の反りの内側に刃をつけて何か有利になることがあるとお考えですか
無茶苦茶に振り回して同じように振り回してくる十文字槍の相手に勝てるとお考えですか。
日本刀よりもはるかに重い鉄の棒で殴られれば、日本刀は簡単に弾き飛ばされるか折られてしまいます。
日本刀を重くしますか。重い方がぶん殴ったときの殺傷力ははるかに高いですよ。
頭蓋骨だろうが肋骨だろうが当たれば粉々に砕かれてしまいますよ。

日本刀一本でなにもかも賄おうという横着な考え方では命がけの闘争には生き残れません。
これは道具というものに対して共通した考え方ではありませんか。
目的外の用途に使うのに不便だから変えるなどと無駄なことをやる人間はいません。

頭の中でだけで考えずにまずは包丁を使ってみることをお勧めします。
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結果的に日本刀スタイルになってしまったということです。



古代の遺物の銅矛に見られますように両刃の武具は確かにありました。
古墳時代の鉄剣も両刃です。
この両刃の武具の発展というか延長線上にあるのが槍です。

>諸刃なのでただ無茶苦茶に振り回すだけでも、当たる確率が高そう
確かに確率は高いのですが、いかんせん無茶苦茶に振り回すのには相当に体力腕力が必要です。
ヨーロッパではツーハンデドソード(Two-handed sword)として発達して長く使われてはいました。
おそらく小柄な日本人には不向きだったのでしょう
参考
ツーハンデッドソード - Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/ツーハンデッドソード
抜粋
常時使い続けるのには相当な体力が必要とされる。さらに、これを使い切るには高い技術が必要になり、訓練すれば誰でも扱えるという訳ではない(振り回すだけなら誰でも出来るがそれを持って戦うのは難しい)また、甲冑の篭手によっては効果的な握力が得られず、さらに場合によっては甲冑の重量も体力に影響してくることになる。

中国やヨーロッパの戦闘は騎馬戦が主体で、まずは相手を馬から突き落とす戦法が採られました。
すれ違いざまにぶん殴っても相手は落ちます。
立ち上がる前に馬の上から突き殺しました。
集団戦ですから、後からきた奴が突けば勝負はつきます。
長くてデカイ両刃の武具の方が有利です。

日本では騎馬戦は源平時代まででした。
日本の騎馬戦は集団ではなく一騎打ちでした。
名乗りだのなんだのと悠長にお互いを確認してから突撃しました。
馬から落としただけでは勝負がつかず、切り殺す必要がありました。
馬をヤッコラセと回れ右させて戻ってくる必要があります。
戻って来て馬の上から切り殺すために太刀というそりの大きな刀が発達しました。
源平合戦のころの武者絵の武士が腰に下げているそりの大きな刀がこれです。
同時に、突いて息の根を止める槍や薙刀も発達しました。
柄が木製ですから、ツーハンデッドソードよりは軽くできます。

鎌倉時代の元寇で蒙古軍の相手かまわずの集団戦法に大いに悩まされました。
これを教訓に、足軽による歩兵戦が採用されるようになりました。
歩兵ですから、何も長い太刀を使う必要はありません
体格に応じた短い刀となりました。
離れてやるのであれば槍や薙刀で充分でした。
室町時代以降の歩兵戦での槍は突くよりも相手をぶん殴るのに使われました。
信長以降にはやたらに長い槍で殴りっこをしていました。

何分にも日本の地形は山岳地帯と河川湖沼などの湿地帯が多く馬は足をとられてうまく動き回れません。
山林の中では木が邪魔で迅速に動けません。
硬い平坦な大地が続く大陸とは基本的に条件が違います。
戦国時代も馬は司令塔代わりか移動手段としてだけ使われ、戦闘は馬から降りてやっていました。
相馬馬追のような戦闘はやっていませんでした。
武田騎馬軍団も突きかかるだけで、いざ戦闘となると飛び降りていました。
集団で足軽を蹴散らすだけでした。
つまり中国やヨーロッパのように馬が活躍する場面が殆どありませんでした。

うかうか馬に乗ったまま足軽の中へ踏み込むと熊手や袖がらみ、刺又などと呼ばれる先端に凹凸が付いた武具で鎧にひっかけられて引きずりおろされてしまいました。
平安時代にもあることはありました。

後は鉄砲の時代になりますからやたらに長い両刃のツーハンデッドソードは無用の長物です。
ヨーロッパでも火縄銃の登場と同時に姿を消しています。

とまぁ~戦のやり方や戦場の地形の違いで結果として軽くてよく切れる刀が発達しました。
個々の刃物としての性能の特質だけではなかったことをご理解願います。

この回答への補足

反った形状の日本刀の反った側に刃をつけなかったのはどういう理由なのかが、まだやはり分かりません・・・
回答いただいたお二方がその理由として「実用的ではないから」「諸刃にすると強度の点で劣るのではないか」との見解を述べられましたが、この点に関してもう少し、何か具体的なご意見を聞けましたら、嬉しいです。

補足日時:2015/01/01 13:53
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 まず日本刀は、工学的に製品として一級品であるのは間違いないです。

頑丈さと鋭利さという相矛盾する目的を追求した結果です。それが皆さんの仰る反りであり(だから片刀)、軟鉄と硬鉄を重ねる独自の製法でもあります。

 問題は、何故そのような刀が好まれたか?です。需要がなかったら、そのような製法は生まれなかったはずです。

 古代はもとより中世,近世になっても足軽や騎馬兵,槍隊による集団戦法は、日本でも主兵器でした。それは間違いありません。戦況を決するのは一般的に数です。

 しかし名のある武将同士の闘いにおいては(あえて戦いとは言いません)、伝統的に一騎撃ちの気配があったと思います。なにせ正式作法に則ると、名乗りをあげてから闘い出すのですから(^^;)。

 そして日本の一騎撃ち剣法(一騎撃ちは外国にもありますが)の特徴は、盾を持たない事です。これは非常に珍しい事だそうです。じつは刀の鍔が盾のかわりです。従って鍔迫り合いは、日本以外ではなかった事になります。どうしてそうなったかは、わかりませんけれど・・・。

 そうすると、これも伝説の部類に入っちまいますが、「一撃必殺」を目指したんじゃないでしょうか?。だから頑丈で(太刀は打ち合う)、鎧を断ち切って切れれば即死(頑丈かつ鋭利)を目指したのでは?、と思っちゃう訳です。

 真剣では、切っ先を回せるか(片刃の刃を常に相手に向けられるか)が、技術の一つの目安になるという話を聞いた事があります。


 以上、夢と現実とロマンが、ごっちゃになった話でした・・・(^^;)。
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この回答へのお礼

大変興味深いお話をありがとうございます。
質問してみた甲斐がありました・・・

お礼日時:2014/12/31 08:54

(1)


 反りのある日本刀の反り側に
刃を付けても実用的じゃないから

 使い方も違いますしね
日本刀 切る、突く
西洋刀 叩き切る、突く

(2)
 日本刀が、直刀から反りのある湾刀へ変化する
過渡期の平安時代中期頃の「小烏丸」という
日本刀が、あります(刀身の先端から半分以上が両刃)

※刀身全体の長さの半分以上が両刃になっていることから、
断ち切ることに適さず、刺突に適した形状

(3)
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この回答へのお礼

ありがとうございます!

お礼日時:2014/12/31 08:52

以下、リンク先より抜粋回答



(1) 槍は諸刃
太刀や短刀・脇差などは切るものだから力を逃がす反りが欲しい。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
鉛筆削ったりやリンゴ切るとき諸刃じゃ指切っちゃう。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6845648.html

(2) 奈良時代以前は諸刃の直刀
http://seii-tai-shohgun666.seesaa.net/upload/det …
アテルイの蕨手刀に対して、田村麻呂が持っているのは直刀(環頭刀)
http://seii-tai-shohgun666.seesaa.net/upload/det …
直刀の剣は大和朝廷、将軍、天皇、日向族を象徴するアイテム
http://seii-tai-shohgun666.seesaa.net/article/36 …

(3) 効率よく物を斬る為には反りが深く、刃渡りが長いほうが向いているのに対して、突くためには反りが無く刃渡りが短いほうが向いている
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%80
薙刀(なぎなた)などは反りが極端に付いていますが、これは女性の使うものなので、引きの力を期待せずにより強い反りを付けることによって斬れるようにしているのです。また西洋の刀が真っ直ぐなのは、突くことを目的にしているからです。

焼き入れのさい自然と反りが付きます
http://www7b.biglobe.ne.jp/~osaru/kagaku.htm

この回答への補足

反った形状の日本刀の反った側に刃をつけなかったのはどういう理由なのかが、まだやはり分かりません・・・
回答いただいたお二方がその理由として「実用的ではないから」「諸刃にすると強度の点で劣るのではないか」との見解を述べられましたが、この点に関してもう少し、何か具体的なご意見を聞けましたら、嬉しいです。

補足日時:2015/01/01 13:55
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この回答へのお礼

添付していただいたもの、すべて読みました。
大変勉強になりました。ありがとうございまず!

お礼日時:2014/12/31 08:51

 日本刀の特徴は反っていることです。

反っていることで振り下ろした時に非常に鋭角になります。
 家庭の包丁でも上から押しても切れませんが、引くとどんな肉でも綺麗にきれます。 
その反りを出すためには刃の部分と背の部分は材質が違うのだと思います。
 当然諸刃にすると強度の点で劣るのではないかと思います。
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この回答へのお礼

お答えありがとうございます!

お礼日時:2014/12/31 08:19

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