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論理的言語の種類

排中律 が成り立たない、命題が真か儀かではない中間の値を取れる、 場合の論理体系について教えてください。
数学と相性が悪いためあまり使わないと先生がいていましたがあまりわかりませんでした。

A 回答 (3件)

(a) 排中律 が成り立たない



  (b) 命題が真か儀かではない中間の値を取れる
は、別の話です。

(a)の性質を持つ(が(b)は満たさない)体系は大抵「まるで使いようがない」ものになっちゃう。しかしその中にあって実際上の意義を持っているのが「直観主義論理学」の体系です。
 公理系としては
  A ∨ ¬A
という排中律は成り立つが、
  ¬A ∨ ¬¬A
  ¬¬A ⇒ A
はどちらも成り立たない体系です。「A ⇒ ¬¬A」は「Aであるとき、¬¬Aだと仮定すると矛盾である。だから¬Aではないので、¬¬Aだと言える。」けれど、その逆は「¬¬Aであるとき、¬Aだと仮定すると矛盾である。だから¬Aではないので、¬¬Aだと言える。結局、言えるのは¬¬Aだということだけ。」という論法だと思えば、奇妙ではないでしょう。
 この体系では、有限個の対象を扱っているうちは普通の古典論理と違いがない。飴玉が100個あるとき「飴玉のどれもが赤いなら青いのはない」という言明が真かどうかは実際に確かめることができるんで、排中律を無条件に認める。しかし無限個の対象を扱う場合(つまり数学)においてはそうは行かない。定義(あるいは証明)が「具体的に対象を構成してみせる方法」によって示されている(構成的である)のなら排中律を認める。けれど、構成的でない、いわゆる「存在証明」では排中律を認めない。(もちろん「選出公理」は全く認められない訳で、「非可測集合」という概念もナンセンスになってしまう。)例えば「数学のある未解決問題Xの正解が0である時にはf=0, さもなければf=1となるようなf」というのは、fの定義と認めない。(これは、「問題Xが解決される瞬間まではそんなfは存在せず、その瞬間からはまさしくそのようなfが存在するようになる」ということをも意味している。「時とともに体系が変化する」というのは形式的体系に似つかわしくない気がするでしょ?)

> 数学と相性が悪いためあまり使わない

とセンセがいてたんは、普通の数学でバシバシ使う存在証明や選出公理を禁じ手にされると、証明できることが少ない代わりに、バナッハタルスキーの定理みたいなヘンなやつは排除できる。そこで、禁じ手を使わんとどこまでいけるか研究しようやないか、というんが「構成主義数学」と呼ばれる(ちょっとマニアックな)分野でおます。

(b)は「多値論理」という体系があります。「真か偽か」以外の値がある体系ですから白黒はっきりしない。有名どころは、まず「白か黒かは言えないが、怪しさ95%!」のように程度を0から1の間の実数で数値化して扱う fuzzy論理(曖昧論理)です。もう一つ重要なのが、「量子論がなんだか腑に落ちないと思うのは、ニンゲンの論理の方が変なのであって、量子の論理体系が必要なんだ」という発想から出てきた量子論理という体系。
 多値論理は、論理体系をモデル化して数学の中に埋め込める。そうすれば、普通の数学の対象として取り扱えるんで、数学との相性はとても良い。実際、 fuzzy論理は直接にfuzzy制御に応用されている。非常に簡単な仕掛けなのに、結構うまく制御ができちゃう、というだけのものですが、制御装置の開発が簡単で、家電製品だとか鉄道の自動操縦だとか、古くからいろいろ使われています。また、量子論理は雌伏の歴史が長いけれども「量子計算」が著しく発展し始めた昨今、一躍注目されるようになりました。
 古典論理の式は「2個の要素を持つ集合{真, 偽}を値域とする関数」と思うことができます(Bool代数)けれど、多値論理では値域となる集合の要素がもっと多いだけじゃなく、値域の集合が束(lattice)の構造を持っている。古典論理では、真>偽 という順序を導入すると(自明の)束になるだけでつまらんですが、しかし4値以上の多値論理では、どんな演算(3値論理の2項演算は約2万通りもあります)を基本演算として選ぶかによって部分順序が決まり、それによって構造が異なる束が決まる。(大抵の)fuzzy論理は値が実数で、順序を実数の全順序(普通の大小関係)にしていますから束を考える必要はない。しかし(量子fuzzy論理のように)値として例えば複素数の連続集合を取るようなfuzzy論理体系では、必然的に部分順序が入ることになり、束の構造が本質的に重要になります。

 てな感じで、質問者氏の背景がわからんから話がとっちらかりました。
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この回答へのお礼

ありがとう

ありがとうございます。とても詳しくてわかりやすかったです。

お礼日時:2022/04/30 14:44

先の回答を勝手に補足。



回答に出て来た「バナッハタルスキーの定理」と言うのは大ざっぱに言うと「テニスボールくらいの大きさの球面をバラバラに切り刻んでからもう一度貼り合わせて球面を作り直すと地球ぐらいの大きさになる場合もある」と言った内容の定理で、結論が常識とかけ離れている事から「バナッハ・タルスキーのパラドックス」と呼ばれる事もあるようです。

私も詳しい事は分かりませんが、この定理は選択公理を認める事によって成り立つそうです。選択公理とは簡単に言えば「AKB48のメンバーの中から何人か選び、続いて乃木坂46のメンバーの中から何人か選んで、その選んだ両者で新しいユニットを結成する事が可能である」と言った内容の公理です。見ての通り「当たり前じゃん」としか思えない常識的な内容ですが、これによってバナッハ・タルスキーの定理のようなアホみたいな命題が証明できてしまうので「選択公理を公理として採用するのは適切ではないのでは?」と言った議論になっているようです。
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この回答へのお礼

ありがとう

一層わかりました。ありがとうございます。

お礼日時:2022/05/01 11:06

No.1ミスプリ修正。



× 「A ⇒ ¬¬A」は「Aであるとき、¬¬Aだと仮定すると矛盾である。だから¬Aではないので、¬¬Aだと言える。

○「A ⇒ ¬¬A」は「Aであるとき、¬Aだと仮定すると矛盾である。だから¬Aではないので、¬¬Aだと言える。

ついでに、
 (3値論理の2項演算は約2万通りもあります)
は正しいが、書くべきだったのは

○(4値論理の2項演算は約400億通りもあります)
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この回答へのお礼

あなたに会えてよかった

ありがとうございます。

お礼日時:2022/04/30 14:45

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