No.3ベストアンサー
- 回答日時:
第1の原因はに我々の想像以上に楯が必要となるような白兵戦が行われていない、という点が原因でしょう。
近年の戦史研究からは、日本の合戦(文書に残っている範囲での推定ですが)の死傷原因の大部分が弓矢や石礫、時代が下っては鉄砲によるものだということが分かってきています(刀を使ったチャンバラはありえず、むしろ日本刀は大勢が決した後の首を取るための道具であったという)。
このため、個人用の楯を持つよりは矢立などの大形で地面に置いておく楯が発達したのだと思われます。
ドラマやゲームは我々のステレオタイプを絵にしてみせているわけで、そこに物影からおそるおそる石を投げてみたり、矢を射掛けてみたりるだけ、といった地味な「絵」の入りこむ余地はありません。
第2に、武士が本来は弓騎兵であったという点が上げられると思います。これは両手を使わなくてはならないので、楯を持つことはできません(その代わり、古いヨロイカブトでは肩に着ける「袖」の部分が大きく、楯代わりになるようです)。ついで使うであろう得物はヤリや薙刀のたぐい。これも片手では扱えない。その上最後の最後に出て来る日本刀も片手では扱いづらいシロモノです。結局兵器のほとんどが両手を使う物になるので、楯を持つ余裕が無かったのではないでしょうか。
また、相手の攻撃を確実に止める楯は結構重くなるはずでして、戦場で一人そんなものを持っていたら、命が助かったにせよ、戦功も立てられず(一人だけ楯の分装備品の重量が増え、足が遅くなるわけですから首も取れない)「卑怯者」といわれるのではないでしょうか。
参考URL:http://mltr.e-city.tv/faq11.html#01971
No.6
- 回答日時:
戦争の形態と方法の相違が影響したと思います。
ヨーロッパでは古代に近いギリシャ・ペルシャ戦争で既に楯を使用しています。 ギリシャ兵は大型の金属製楯、ペルシャ軍は木製や草を編んだ楯であつたようです。
重装歩兵のギリシャ軍では装備は自前で準備する仕組みでしたが、随伴する奴隷兵士などは簡単な楯を用意したようです。 しかしそのギリシャ軍もアレキサンダー大王の時代はファランクス陣(長槍歩兵の方陣)なので両手で支える為楯は使用できませんでした。
要するに武器やそれを使用するのに両手が必要であったか、片手で良かったかが楯の要否を決定したと思います。
日本では弓槍とも両手が必要です。 日本刀も両手で使うのが基本でした。 これらを使用して戦うので楯は使用できません。 しかし城攻めなどでは竹束や持ち楯など並べて使用しました。
日本では個人防護の思想が育たなかったのでしょう。
No.5
- 回答日時:
盾は剣(片手で振り回す直刃・両刃の武器)とセットになっています。
基本的に「歩兵」が白兵戦を行うための防護具です。ヨーロッパはローマ帝国の主戦力が重装歩兵であり、それが市民階級であったため、その装備は周辺国に影響し、盾はローマ市民である象徴としてステイタスにもなっていました。
騎兵も機動力を重視するようになると盾を持たなくなりますが、単純に馬に乗った歩兵という使い方しかしてない場合には、自慢げに立派な盾を持っていたようです。
ローマの影響を受けてない地域では、おのずと武器・防具の考え方は異なっています。
日本では、律令制度のもと防人などの徴用した兵士には武器を供与していましたが、その当時の武器は剣が主流で、盾もあったはずです。
その後に歩兵が活躍するようになるのは、応仁の乱以降の足軽の出現をまたなければなりません。
彼らは当初は戦場のアルバイト兵のような扱いでしたが、戦国末期あたりには主戦力になっています。
ただし、武器の主流は槍や薙刀などの長い武器で、剣ではありませんでした。
携帯用の盾で防御できる武器ではなかったわけです。
結局は日本では盾が活躍するような戦闘形態が存在しなかったと言うのが理由ではないでしょうか?
No.4
- 回答日時:
漫画や小説では・・・
侍や忍者が、編笠を楯にして戦う場面がよくあります。横山光輝の『闇の土鬼』など面白いですよ(笑)
ちなみに、塚原ト伝は宮本武蔵の攻撃を鍋蓋で受け止めましたが、これも楯を使った戦いの一種かも?
No.2
- 回答日時:
ご質問に興味を持ったので、ちょっとネットで調べてみました。
下記のURLは、なかなか合理的な考察だなぁと思われますので掲載しておきますね。
参考URL:http://www.geocities.jp/bowen_dragon/taki/touken …
No.1
- 回答日時:
詳しくは分かりませんので、想像になりますが、兵士の地位や形成過程の違いによるものだと思います。
ギリシアのアテネ型の都市国家やローマでは(奴隷でなく)市民が兵士となったため、盾を買い揃えるお金もあった。
それと、異民族などとの戦いで負ければ殲滅させられる、もしくは奴隷にされるということがあたっため、逃げることは許されずしかも自らの命を落とさず戦争に勝ちたいということから盾を持つ充分な動機付けがあった。
それに対して、日本の場合は国内の同一民族内での戦争と言うことで、負けても殲滅されることはまずないし、戦争の勝敗によって平民が奴隷になると言うような身分の変化がないので、いざとなったら兵士は逃げることができる、あるいは、裏切ることもできる。
それならば、わざわざお金をかけて盾を買ってまで戦う動機が生じない、あるいはそのような経済的な余裕がないということだと思います。
あるいは武器との兼ね合いもあるでしょうか。
日本での戦争では、弓矢や槍、日本刀など両手で武器を持った方がよい武器を使っていて、西洋では片手で使える武器を使用しているとか。
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