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ガンダム水星の魔女はどうでしたか?

A 回答 (2件)

恐れていたほど悪く成らなかったけど、全体に盛り上がりに欠けるし、ぼやけた感じでした。



ガンダム・シリーズの最大の問題は戦争がテーマであることです。子供たちが戦争に参加して戦うと言う事自体そろそろ無理があると思います。一方で宇宙侵略から地球を守るというテーマではギリギリ子供たちが活躍できますから、そういうアニメは旧ガンダム以降も成立していたと思います。ガンダム・シリーズは無理のある中でコアなファンにアピールをして続けてきました。そのせいで今の若い方はガンダムと名前が付くだけで視聴を取りやめるそうです。子供達を遠ざけていたのは大人のガンダムファンであるという皮肉な結果になっています。

残酷なシーン。やり切れない裏切り。感情的に成った子供の手による味方殺し。こう言うのを見たい人は居ないだろうと思うのに、ガンダムではそれが盛りだくさん。そしてそれを見て喜ぶお父さんたち。これがガンダムだ! 

しかしそれが本当にガンダムの魅力だったのか? 1stファンを自称する人ほど当時感動したときの子供の心を忘れていないか? 何か違う物を好きなんだと錯覚していまいか?

「ヤマトでは宇宙が遠い。敵が多すぎる。マジンガーはもはや戦
 場が近場過ぎて夢が無い。ガンダムは近い未来に子供達が宇宙
 を身近に感じる世界を予感させた。地球上に暗黒大陸が無くな
 った後も海底2万マイルを思い出させる冒険の世界がすぐそこ
 にあるのだと感じさせた」

コロニーでの生活が新天地を予感させたんですよね。恒星間旅行と言うのは流石に遠い未来に感じる。しかし、複数のコロニーがあってそこに人が生活している。そこにボーイ・ミーツ・ガールがあるかもしれないでしょ。TVで報道されつくされた地表ではない別のおとぎ話です。

ガンダムの人気の本質は、ジュヴィナイルだったことです。元が宇宙の戦士ですからね。ある時突然、少年の生活空間一変するわけです。そして大人の社会と隣接する。守られていた自分に役割が与えられる。そして自分の意思を確認しようとする。自分の出来る事で存在意義を見出そうとする。それが出来ている大人を見て初めて凄いと感じる。尊敬と悔しさ。この葛藤の中で自分の折り合いがわかる。一皮むけるわけです。

しかし、はたして、作り手は分かっているのか?

「子供ってのは。大人を批判したいのよ。だから大人を醜悪に描
 いて憂さ晴らしをさせてあげるのよ。それがガンダム」

「そういうステレオタイプな作品を作る人達が多いから、僕らは
 ガンダムを見ない事にしたんです。夢を忘れた大人ってあなた
 方の事ですよ」

こんな風になっているんじゃないかと思います。

ガンダム・シリーズはzあたりから変になってました。続編も少年が大人になるための通過儀礼を描く必要があったのだと思います。しかし大人批判や先輩批判で受けを狙おうとするのが伝統になってしまった。意地になって敵を恨むとかそう言う人ばかり描いていましたね。はっきり言って気持ち悪かったです。大人に成り切れなかった大人向けのシリーズになってしまえば、そう言うのを嫌がる子供達には避けられてしまいますよ。

モビルスーツの人気が出たのは兵器としての強さではなく、モノづくりの成果として意識できたからです。殺し合いの道具や畏怖すべき神ではなく、開発を意識させたんですよね。それも特定の博士が作るロボではなく、組織が現場の要望を受けて改善を重ねていく姿勢が良く描かれていた。組織と現場の協調関係。ここが子供にとっては新鮮だった。

強くて当たり前のロボットという発想から抜け出せたんです。後のシミュレーション・ゲームやビルドファイターズみたいな部分でサポされていますが、本線を作っている方々が全く理解していなかったのが凄いです。そして本作の様にポリコレ配慮で一発狙って、全てのアニメファンやゲームファンから見捨てられてしまったとのだと思います。

「ガンダムお前もか」

主人公を女性にしても良かったけど、相手役は少年にするなどしてバランスを取る方がよかったと思います。お金かかって作品作ってるわけですから。次回作に影響する様な冒険はしないほうが良かった。もし本作の主人公が少年だったら? オッサン達だって決闘に勝って婚約というシチュエーションに身を乗り出したと思うんですよ。だって相手にその気があるんだか無いんだか分からない感じなんでしょ? これ主人公が男だったら感情移入しまくって皆でキューキュー言ってたんじゃないでしょうか。

「えと? これってやっぱ・・・ええと。
 ごめん、女の場合はどういう心境になるのか想像できない
 ・・・主人公が同性だったら熱く語れるんだけど。
 頭で理解しようとする時点で俺この作品ダメだわ」

この作品がダメなのは「頭で理解しようとしないと分からない」事でしょう。イマイチ感情をのせづらい。誰にも共感できない。そういう状態のまま残酷シーンが描かれる。キモイってみんな思っちゃいますよ。

「感情移入できない主人公でガンダムやられるとこれほどキ
 ツイのか。もはや憎しみしかわかんよ。ってことはこれま
 でのガンダムで描かれてた事ってやっぱキモイ事ばかりだ
 ったんだろうなあ。それを美形キャラで正当化してゴリ押
 ししてた。何だか夢から覚めた気分だ」

「まあ全ての作家にその傾向がある。だからポリコレ導入す
 るとひでえ話だとみんな気が付いて萎える。ポリコレはス
 トーリー系全作品をオワコンにする」

殺人を美化する事は難しいです。そういう当たり前の事を誤魔化して続けたんです。そういう部分で迷うなら、物語の原典に回帰して、ガンダムというシリーズで星界の紋章かモーレツ宇宙海賊をやれば良かったんではないかと思います。少年少女、世界共通で人気を復活させたいのなら、ジュヴィナイルをちゃんと作ることですよ。ガンダムファンのためのガンダムを作るのを辞めるという発想は良かったと思いますから。

という事で、水星の魔女はタイトルからOpから、全てがジュヴィナイルへの回帰を期待させたのに、作り手が少年の心を忘れてしまっていたため(笑)何だかわからないポリコレ作品の一つになったという印象です。

少年の一人称視点。少女の一人称視点。これを大事にして他の状況説明をなるべく減らすべきです。これをやってこそ本当の1stガンダムらしいガンダムなんですよ。子供たちが協力してどうこうというのは大人の願いでしかありません。主人公の葛藤と発想。一押しの勇気で逆転をする。その上で全てが報われるわけじゃない。だけど充分に成長できたと満足する。こういう清々しい話にしてほしかったですね。

以上、ご参考になれば。
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高価な機体を学生のお遊びみたいなものに使うのか?という違和感があり、見なくなりましたね。

そういった価値観を超えたところに面白さがあるのかも知れませんが・・・
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