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ゲノム中の回文配列についてはよく耳にします。制限酵素の認識配列は特に有名です。私も興味を持ってきました。しかし、その生成過程が分かりません。レトロポゾンなどの場合は平行移動だと思いますので、DNA→mRNA→逆転写→DNAへの挿入という過程で説明できるかと思うのですが、回文をこの過程で強引に説明しようとすると、もとの配列とその相補鎖が回文状につながるのみでうまく説明できません。
 一体回文はどうやって作られたのでしょうか?配列上にもともとあった偶然の産物なのでしょうか?

A 回答 (2件)

>もとの配列とその相補鎖が回文状につながる


それこそ、パリンドロームではないですか。
5'-GATatc-3'
5'-ctaTAG-3' のように。

制限酵素認識部位のように短いパリンドロームは、偶然でもそれほど低くない確率で生じますね。6 bpの配列のすべての組み合わせは4の6乗で、4 kbに一回は出てくる計算です。

トランスポゾンの挿入はどちら向きもありますから、パリンドロームを生じることはあります。
5'------====>------====<-----3'
3'------>====------<====-----5'

パリンドロームの意義は、自己相補鎖を作ることです。
T=a
A=t
G=c----
c=G----
t=A
a=T    のように。

制限酵素や転写調節因子などは、このような構造を認識すると考えられています。

また、上記のトランスポゾンの挿入のような場合、自己鎖内で相同組換えを起こし、トランスポゾンで挟まれた部分の欠失を引き起こすことがあります。
(図がうまく表示できるかわかりませが、あしからず)
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この回答へのお礼

>それこそ、パリンドロームではないですか。

 全くです、私は何を見ていたのでしょうか(笑)お恥ずかしい。ゲノムでの回文は相補鎖を介した構造でしたね。長い配列で、出現頻度がランダムな場合より高いものなどは、レトロポゾンの可能性がありますね。図もわかりやすく、参考になりました。回文‥パズルのようで私は好きです。ありがとうございまいた。

お礼日時:2005/05/14 15:10

 回答が1つも寄せられていないようなので、全くの妄想かも知れませんが一言。



 進化学的な視点から見てみてはどうでしょう。遺伝子をがつがつトランスポーズしていくような、遺伝的に下等な生物もパリンドロームを持っているのかどうか。
 もしパリンドロームが進化学的に上位のものにしか見られないとすれば、その成立過程を考えるのは難しいですが、実際に細菌レベルの生物もパリンドロームを持つのではないでしょうか。

 つまり、遺伝子の変化が頻繁に起こるレベルで、偶然によってパリンドロームが構成され、それが進化学的な優位を生み出した結果、その後の生物(進化学的に上位の生物)もパリンドロームを持つのではないかと。

 また、この"進化学的優位"がどのように優位であるのかはいくつか考えられることと思います(遺伝子が逆平行になったときなど)。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
Sisypheさんの考えに関連して、回文構造の出現頻度が
ランダムな出現の確率より上か下かで、基礎的な生成過程が類推できることに気付きました。というか、なんで気付かなかったんだろう私。丁寧な回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/05/14 15:02

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