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二つ質問があります、よろしくお願いします。
(1)
熱濃硫酸に銅版を入れた反応を化学反応式で表せ。
の問題は最後硫酸イオンを補わなくてはいけませんよね?なぜですか?過マンガン酸カリウムを使った反応なら硫酸酸性&カリウムが不足しているってことはわかるのですが、熱濃硫酸の時はどうしてそうなるのでしょうか?
(2)
S,Cl2,Br2,I2を酸化力の強い順にならべよ。
これは全くわかりません、どうやってやるのでしょうか?

A 回答 (1件)

(1)


 まず,熱濃硫酸は,酸化作用を持ちます。熱濃硫酸は,通常の酸が溶かすことのできない,銅,銀などを溶かすことができます。
 熱濃硫酸と銅の反応では,銅は参加され銅(II)イオンに,硫酸イオンは還元され二酸化硫黄 SO2 になります。
 そこで,酸化還元反応を記述するには,「半反応式」を使います。酸化されるもの,還元されるものを別々に書いて,最後に合成するのです。
 まず,硫酸イオンの変化を書いてみます。不完全な反応式から出発し,つじつまを合わせていきます。
  SO4(2-) → SO2
硫黄の酸化数に着目します。硫酸イオンでは +6,二酸化硫黄では +4 です。酸化還元反応は電子の授受ですので,これは,2 個の電子を受け取っているということになります。
  SO4(2-) + 2e- → SO2
この不完全な反応式おいて,電荷数に注目します。左右辺の電荷数を合わせるのに,酸性下では H+,塩基性下では OH- を加えます。ここでは,左辺の電荷 4- を 4H+ で相殺します。
  SO4(2-) + 2e- + 4H+ → SO2
あとは,質量保存の法則を満たします。これは,たいてい水分子を加えます。左辺と右辺を比べると,左辺に水素原子が 4 個,酸素原子が 2 個余っています。これを 2H2O として右辺に加えます。
  SO4(2-) + 2e- + 4H+ → SO2 + 2H2O
これで熱濃硫酸が還元される半反応式ができました。
 次に,銅の反応を考えます。
  Cu → Cu(2+)
酸化数の変化は 0→+2 で,2 個の電子を放出しています。
  Cu → Cu(2+) + 2e-
電荷・原子数ともに合っていますので,銅が酸化される半反応式はこれで完成です。
 それから,2 つの半反応式を電子を消すように加えます。この場合は,そのまま加えればよく,
  Cu + SO4(2-) + 4H+ → Cu(2+) + SO2 + 2H2O
です。あとは,両辺に SO4(2-) を 1 つずつ加えて,イオン式を分子式・組成式のかたちにします。
  Cu + 2H2SO4 → CuSO4 + SO2 + 2H2O
これが答えです。
 この反応は,高校化学では二酸化硫黄の実験室製法として,重要な反応式の 1 つになります。銅と硫酸の係数 1 と 2,そして反応生成物を覚えておくと,あとは数合わせで式を作れます。覚えておきましょう。

(2)
 「S」が混じっていましたか? ふつうは「S」でなく「F2」(フッ素)が出てくるのですが,「S」が出てきたら実験例が示されるはずで,何の説明もなく「S」が出てくるというのは反則だと思います。
 F2,Cl2,Br2,I2 の組み合わせだったら,実験例が示されていなくとも答えを出す必要があります。そのためには,「ハロゲンの単体は周期表で上のものほど酸化力が強い」という事実を知らなければなりません。ですので,答えを先に言っておくと,
  F2 > Cl2 > Br2 > I2
となります。
 これは,次のような実験で説明されます。たとえば,ヨウ化水素酸 HI に塩素 Cl2 を通じると,ヨウ素の単体 I2 が析出します。
  2HI + Cl2 → 2HCl + I2
ここで,塩素はヨウ化水素酸を酸化しています。言い換えると,塩素のほうが還元されて陰イオンになりたい,という性質が強いということになります。自分が還元されるためには相手を酸化します。一方,塩酸 HCl にヨウ素を放り込んでも,ヨウ素はなくなりません。これは,ヨウ素には塩酸を酸化する力がないということになります。
 ちなみに,フッ素の酸化力はすさまじく,酸素 O2 ですら酸化します。
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