一般市民は戦争の巻き添えにしない、とゆー戦争のモラルみたいなものがあって、
今のアメリカ軍のイラクへの空爆でも誤爆があるとマスコミが騒いだり、
例えば、南京大虐殺(あった、なかったの議論はこの質問では不要です)のような事例が
問題視されたりします。
ちょっと前、TVで2次大戦ではそういった意味でも通常行われるはずのない
市街地への空爆が、対日本については頻繁に行われたこと、
米軍内でも反対する人が多かった中で、米軍が空爆に踏み切った過程
のようなものを放映してたようですが、見逃してしまいました。
まず第1に、一般市民を戦火に巻き込むことがモラルに反するならば、
アメリカ軍の東京・大阪・名古屋など大都市への空爆と、
広島・長崎への原爆の投下は、度を超えたルール違反だと思うのですが、
なぜ当時、このような作戦がまかり通ったのでしょうか?
2つ目に、その件について、アメリカがドイツや日本と違って
あまり非難されないのは何故なのでしょうか?
国内教育の問題?
最後に、オンエア見てた方がいらっしゃれば、内容を解説してくれると嬉しいです。
質問は以上3点ですが、分かりやすく解説してもらえればと思いますので、
ご回答のほどよろしくお願いします。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
戦争における戦術は兵器の進歩と無縁ではありません。
第一次世界大戦では兵士にとっては苛烈なものでしたが、一般市民は戦場とならない限り生命の危険は感じずにすみました。
これは航空機や飛行船の爆弾搭載量が少なく、被害も限定されていたからです。
しかし第2次大戦になると航空機の発達はめざましく、大量生産で機数も多く、またその直前のスペイン内戦でドイツ義勇軍が行った都市集中爆撃でゲルニカという所が壊滅的破壊を受けた先例からその有効性が認識されたという事があります。 ピカソの描いた「ゲルニカ」はこの事件によっています。
近代戦では総力戦の色彩が濃く前線も銃後もありません。
敵の戦争継続能力を破壊する事が勝利のために必要になります。
銃後の戦意や、生産能力を奪うことは当然なのです。
しかしそれを大規模に実行することは別問題です。
英国はドイツからロンドン空爆を受けていましたからその報復の意味はありました。
しかしアメリカ空軍はドイツ上空の制空権を握ってから、ルメイ将軍の考えた新しい戦術を採用しました。
これは都市の集中爆撃で石造建造物が多い都市を破壊しその後焼夷弾爆撃で消火中や避難する市民を殺傷するという時差攻撃でその典型的なモデルがドレスデンに対する爆撃でした。
この成果は絶大でドイツ降伏後ルメイ将軍は対日戦の空軍司令官になったのです。
彼が新たに採用した方法は日本は木造建築が多いので、教導爆撃機が目標都市の4カ所に火災を起こさせ、この四角形の内側に外側から爆撃を行い内側へ絞り込む方法でその四角形に囲まれた所は火炎旋風で非常な高熱となり鉄も融ける程になります。
しかも火の壁に阻まれ外に逃げる事は出来ず焼け死ぬだけでした。
彼は爆撃隊長と「戦争に負けたら俺たちは戦犯だな」といっていたそうです。
近代戦は戦争に勝つ事が最大のモラルになるのです。
勝てばだれも咎めることはできません。
勝つ為に行った行為は正しいとされるものです。
もっとも戦意を喪失させる手段を選択するのが勝利者のとる手段なのです。
お~、No1と5でいただいた回答が繋がりました!
残虐な男の名前は「ルメイ将軍」ですね。
WW1、WW2、そして近代戦と、時系列で分かりやすく説得力のあるご回答ありがとうございました。
No.16
- 回答日時:
本題からそれますが
最初に都市無差別爆撃を行ったのは
旧日本軍の重慶爆撃です。
当時は世界的な非難を受けたのですが、
それならば、、というかんじで
いつしか空襲といえば無差別となっていったのでしょうね
ご回答ありがとうございます。
いつしか無差別に、というよりは、先に回答してくれた方々のお話の中にあるように、戦争における戦術は兵器の進歩と無縁ではなく、戦争の前線と後方のボーダレス化や、ハーグ空戦規則において無差別爆撃は禁止されていたものの、復仇による無差別爆撃は許されたので、という根拠に基づくと思います。
ヴェトナム戦争以降が顕著だそうですが、今は無差別どころか誤爆などしようものなら、マスコミがうるさいなんてもんじゃないですからね。
No.15
- 回答日時:
こんにちは。
その番組、見たんですがうまくまとめられないので書けませんでした。
原爆も、開発計画に入っていた人たちの中で投下反対した科学者たちがいたんですよね。
政府や軍の決定の前には無力でしたが。
こういうことを書くと被爆者の方々には申し訳ないのですが(この夏は戦争や原爆の番組をいろいろ観ました)、兵器を開発した側が使いたくなる気持ちは、私は理解はできます。
広島と長崎それぞれ投下された爆弾は型が違いますし、もしかしたら両方落としてみたかった人たちがいたんじゃないか??
人種差別もあるでしょうね。東洋の端っこって僻地っぽいんだろうし。
(近年のアフガニスタン空爆だって、弱小な田舎国だから空爆してもいいと思ったんじゃないか?だとしたら失礼な話だ)
これは番組から離れますが;
原爆を開発した当人たちにも、落としたあとどうなるのかが実はよく分かっていなかったらしいです。
まあだから人体実験とか言われることがあるんでしょうけど。。。
投下後の被爆地の惨状を知り、ショックを受けた科学者たちもいました。「原爆の父」オッペンハイマーもその一人でした。
(でもそれ以外の人たちが後年、水爆を作っちゃったんですね)
当時、なぜ世界初の原爆の開発を急いだかというと、ナチス-ドイツが原爆を開発する危険があったからです。
ナチスが世界一強くなってしまったら大変だから、先手を打とうと。
科学者の中にはユダヤ系の人々もいました(アインシュタインやオッペンハイマーもユダヤ系)。
だから余計にドイツの原爆開発を恐れたんでしょう。
投下は、戦後にソ連より米国が優位に立ちたいからという理由もあったようです。
早く覇権を獲得しておこうと。
結局戦後、ソ連も原爆を作って競争に突入したわけですが。
米国政府の肩を持ちたいわけではありませんが(持ちません、特に近頃は・・・)、あちらにはあちらで、当時はそんな事情もあったようです。
No.7のご意見のように、技術や兵器の発展で戦争というものが変わったことも大きく影響していると思います。
※ほかに零戦の番組も観ましたが、米軍の頑丈なヒコーキには勝てなくて当然だったろう・・・・。
(精神力で飛行距離は伸びない)
戦争はそれぞれの立場で「正論」があるので、簡単には割り切れませんね。
でもどこの国でも(アメリカでも日本でもイラクでも)戦争を始めるのは政府で、死ぬのは一般人なんじゃないでしょうか。
けっこー視聴率良かったのか、オンエア観られた方の回答が多くて嬉しいです。
原爆投下の裏話もやってたんですか、マジで観たかった…。
兵器を開発する仕事には就きたくありませんが、湾岸やイラクでも新兵器が投入されたように、
純粋に開発に意欲的だと使って効果を試したくなるんでしょうね。
ご回答ありがとうございました。
No.14
- 回答日時:
何故だと思いますか?日本国はアメリカの実質的な植民地です。
ご主人さまの一番弱点を指摘できるとおもいますか。マッカーサー解任後議会委員会で日本のこのたびの戦争は自衛戦争だと証言している、それさえNHKをはじめとして日本のマスコミはつたえない。日本のマスコミは左翼に支配されていて、戦前の行動を正当化する報道は絶対しない。左翼は当時獄中ですから、当時の日本国は憎しみの頂点に存在していた。教育の現場で、君が代、日の丸に反対の理由が判るでしょう。しかし最近関西では今までのマスコミの論調と違う「ここまでいって委員会」といふ、なかなか面白い番組をやっているので機会があればご覧にください。 ここまでいって委員会、ネットで検索したら、たかじんの番組のようで。テレ朝ですかね?
オモシロそうなので局や日時など調べて観てみます。ご回答ありがとうございました。
No.13
- 回答日時:
No4です。
>押し付けがましい自分勝手な解釈自体、いつくらいに誕生したんでしょう?
ベトナム戦争以後だと思います。
ベトナム戦争中映像がアメリカに放送されました。
その中で南ベトナムの圧制、裁判無しでべトコンの容疑者を射殺するシーンがありました。それ以後反戦運動が高まりを見せたそうです。
アメリカにとって正義の戦争と思っていたのですが、実は圧制者の味方しているのではないかという訳です。
その反省?を踏まえて湾岸戦争では徹底的に報道管制をしきました。日本で言えば警察発表といったところでしょうか。スカットの威力は大丈夫だ、民間人は巻き込んでいない、と。
また、イラクが米軍の航空機の視界を遮る為に油田を焼いたのですが、そのとき、油にまみれた水鳥の写真を公開してイラクを非難する世論を作り出しました。
そのとき、環境にやさしい戦争という言葉もきいたことがあります。
実際これは米国に限ったことで、中東、アフリカなどの紛争ではそういった大義すらないようです。戦争事体大義などないと思いますが、ないよりはましといったところでしょうか。
>、WW1頃の欧米にも既にそういった観念はあったんじゃないかなーと思いますが…どうなんでしょ?
ハーグ陸戦規定で交戦していいのはユニフォームを着た軍人と民間防衛隊のみで、民間人は殺してはいけないという規定がすでにありました。
しかし、これだけ民間の世論に影響されるのはベトナム戦争以後だと思います。
2度もご回答いただきありがとうございます。
ベトナム戦以降、戦争に優しいもへったくれもないと思いますが、民主主義が発達すればするほど、無理にでも戦争に動機付けが必要になるんでしょうね。
そのうち子どものゲームみたいに戦争がカードバトルとかになったら平和的で良いですが、無理でしょうね。
No.12
- 回答日時:
当時はハーグ空戦規則において無差別爆撃は禁止されていました。
しかし、復仇による無差別爆撃は許されます。
要するに相手が空戦規則を破って無差別爆撃を行なったならば、その報復としてこちらも無差別爆撃をしてもよい、ということです。
ドイツは、ゲルニカ、コベントリーなどの復仇としてドレスデンやその他の町が無差別爆撃されました。
日本は、重慶空爆の復仇として各都市が無差別爆撃されたのです。
・・・ということを番組内で言っておりました。
素晴らしい、また番組観た方ですね!ご回答ありがとうございます。
分かりやすい無差別爆撃禁止の背景と解禁の根拠、参考になりました。
No.11
- 回答日時:
日米戦争時は世界はどのような国があったか、有色人種で白人に抵抗にできる国は日本だけで、白人は有色人種になにをしても許されると思っていたのでしよう。
第二次大戦まで戦争にもルールがあり、大量殺傷兵器の使用禁止、否戦闘員の殺傷の禁止、です。アメリカはルール違反の戦争をしたのです。戦後戦争を語る時戦災市街の写真等を見せて、これが戦争だと、子供に教えているが、アメリカのルール違反はおしえない。9.11のテロに何故あれほどアメリカは恐怖するか、日本はひややかにみていればよい。原爆も北朝鮮が持ちたいと言ふなら、ほっとけばよい、そのかわり日本も、台湾も原爆を持つぞ、と言ってやればよい。日本人は平和ボケしているから、世界から原爆がなくなる時がくると思っているらしいが、アメリカの考えしだいだろう。世界にルール違反をした国の存在を許さない合意が出来れば、世界平和がくるかもしれません。しかしルール違反した国が世界一の大国でわ条約などなんの価値もありません。北朝鮮が条約違反をしてもアメリカが強くその違反を追及できないのも、かって自分自身のルール違反を指摘されるのが怖いからです。マスコミは全くこのような解説はしていません、何故か?No.10
- 回答日時:
No.8です。
まず放送は「無差別爆撃」ではなく「絨毯爆撃」という表現だったと思います。
また「ピンポイント爆撃の成果があがらず」と記載しましたが「ピンポイント爆撃の精度が悪く」ということでした。現代のように電子機器をを使ったピンポイント爆撃の精度であれば絨毯爆撃は採られたどうかは定かではありませんが、当時の日本の徹底抗戦の姿勢ではやはり絨毯爆撃になったでしょうね。
日本の工業生産形態からみて、民家まがいのものも(町工場)、民間人も軍需製造に関わっているので無差別爆撃が妥当との判断をしたとの、言い訳まがいの理由も紹介されていました。
話しは違いますが、当地も絨毯爆撃で市街地の90%が壊滅しましたが、そのため戦後の区画整備(主に道路の拡張)がうまくいったという現象も副産物としてあることも事実です。
以上、寝床に入ってから思い出したことを補足致します。
わざわざ2回もありがとーございます。
副産物はたしかにアリかも知れませんが、戦争体験者の方にゆったりすると間違いなく殴られますね。発言は、慎重に。
寝る前ってなんか思いつきますが、何ででしょうね?
No.9
- 回答日時:
>一般市民を戦火に巻き込むことがモラルに反する
当時そんなモラルなんて存在しなかったのでは?
以前テレビで沖縄戦を取り上げた時、
森に入った日本軍は民間人に化けて米兵を襲うよう計画。暗号解読で事前にこれを知っていた米軍は、村に残った女性や子供も見つけると銃撃した。とありました。戦争は命がけですから、敵に情けをかけて部下の命を危険にさらすのは愚かなことです。
>非難されないのは何故
ベトナム戦争ではアメリカ国内でも一時期非難されました。でも先の大統領選挙の時、戦争行為を非難することは正義の戦争で犠牲になった兵士の愛国心を愚弄するに等しい! と論理のすり替えみたいな主張が大勢をしめていたように報道されましたね。
一般市民は巻き込まないってモラルが当時あったと思います。
現に、東京大空襲も米軍幹部の中には反対するものが多かったと番組の予告編でやってました。
そんなアメリカがなぜ空爆、そして原爆投下という非人道的な道を進んでいったのか?番組でその過程を明らかにします、みたいな秀逸な予告編。(でも見逃した…)
なので、それが知りたくて質問を投げました。
世界で唯一、核を実戦で使ったことがあるアメリカ。ゲリラ戦に持ち込んだ旧陸軍もヒドいので戦争はどっちもどっちですが、アメリカのやり方には、現在もやり過ぎ感が否めません。
No.8
- 回答日時:
番組は見ましたがうろ覚えですので、本当に簡単に内容を説明します。
ピンポイント爆撃と無差別爆撃の効果の違いがヨーロッパ戦線で実証されたからです。しかし日本本土爆撃でも最初は人道的あるいは国際条約上ピンポイント爆撃を主張する司令官の作戦が実行されましたが、成果が上がらず、結局は無差別爆撃を主張する司令官の作戦に切り替わってしまったという内容でした。
無差別爆撃に加わった一飛行士は、地上での地獄図を後から知り衝撃を受けていた事も紹介されていました。
これを問題化しないのは、勝てば官軍、アメリカの属国となった日本の政治姿勢と長い物には巻かれろの国民性だと思います。また他国も終わった事には関わりたくないのでしょう。
また観てた人ですね!ご回答ありがとーございます!
まとめると、ルメイ将軍が、早期の戦争終結を目論んでドイツで無差別爆撃を開始して成果が上がったので、日本でも実行。軍人としては評価が高くても、人としてはちょっとね…。
そういった作戦が実行された背景には、総力戦化してしまう近代戦の性格による影響が大きいわけで、勝てば官軍、負ければ属国。
戦争はやるなら負けちゃいけません。
多分まーまー視聴率高かったんでしょうね。
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