街中で見かけて「グッときた人」の思い出

 燃料電池というのが21世紀の主流になるらしいのですが、既存の内燃機関(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなど)と比べると環境に対する影響度はどれくらい小さいのでしょうか?分かりやすいように教えていただければ幸いです

A 回答 (2件)

最近話題になっている酸素ー水素系の燃料電池では、電気を出した後できるものが、水なので有害な排気ガスが出ないということがあります。



また、できた水を電気分解すれば、元の量の水素と酸素になるので上手に作れば、排出物を環境中に出さなくてもよくなります。

また、取り扱いやすくするために、燃料に水素を使わないで、メタノールなどを使うメタノール燃料電池などもありますが、これは二酸化炭素と水を出します。この電池では、二酸化炭素と水からメタノールを再生することはできないので、消費するだけの一次電池です。

あと、エネルギー効率が高いことが特徴です。

内燃機関ではエンジンで回転を、原子力や火力では熱で水蒸気を作り、タービンを回して発電する仕掛けは同じです。ですから、発生させた熱エネルギーの半分以上は電気にはならず、しかもそのまま溜めておくと装置を壊すので、環境中に捨ててしまいます。これによって回りの気温が上がったり、海なら海水温を上昇させて、生態系に変化を起こすなどの熱汚染を引き起こします。

しかし、燃料電池では、熱はあまり発生せず、持っている化学エネルギーの9割以上が電気になります。ですから、同じ出力なら、熱汚染は非常に少なくてすみます。

あと、発電施設の大きさも火力発電や原子力発電に比べるとボイラーや放射能遮蔽材やタービンなどの付属物が少ないので、大幅に小さくできます。

ちょっと変な言い方をすれば火を使わないので、その分火事の心配が減るというのも利点でしょうか?

しかし、欠点もあります。ちょっと極端な言い方だと、性能のいい電池は動作温度が高いことで、これは扱うのにやかっかいです。あと、反応させるのに使う触媒が、汚れに弱いことなどです。でも研究も進んでおり、しかもこれらの欠点を補ってあまりある利点があるのできっともっともっと実用化されるでしょう。特に最近では、常温で個体電解質ポリマーを使って電卓くらいなら使えるシート状電池なんてのもできてます。

また、燃料となる水素やメタノールなどをどうやって供給するかというのも大きな問題の一つです。
これを火力や原子力で供給したのでは話にならないですから・・・。
非常に高いエネルギー効率で作れればいいけど・・・でも排ガスや廃棄物の問題が出ますね。

実際は、太陽光で水を分解する研究、微生物によりメタノールを作らせる研究など、そちらの方もすすめられており、それらとセットになったシステムになってゆくでしょう。
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myeyesonlyさんに付け加えておきます。



家庭用と仮定して実際に使う場合においてのメリットは、

・触媒反応で燃料から直接電気にするので不完全
燃焼がないのでガソリンエンジンより排気が圧倒
的に(人体に対して)無害

・ガソリンエンジンの発動発電機のように
燃料 > 熱エネルギー > 運動エネルギー > 電気
ではないので効率が高く、発電部分が騒音は出さ
ない

・小規模発電が出来るので都市ガスで発電すれば
自宅の燃料電池で電力がまかなえ、発電機が自宅
にあるので廃熱は大規模発電所のように捨てるこ
となく自宅の給湯・冷暖房に使える

こんなんでしょうか?
最後に書いたように、発電機自身の効率もさる事
ながら発電に伴う副産物である熱エネルギーも使
うことが出来、少なくとも従来必要だった風呂の
湯沸かし用の燃料は要らなくなります。
このような仕組みをコージェネレーションシステ
ムというのですが、従来はがんばっても規模の大
きなコンビナートでしか出来なかったのですが、
家庭用燃料電池が実用化されれば家庭でも容易に
コージェネレーションの恩恵にあずかれ、ひいて
は社会全体のエネルギー効率が向上してトータル
で環境負荷が減少することに繋がります。

ちなみに、燃料電池自動車よりも先に家庭用燃料
電池が先に実用化されるのではないかと目されて
いるのですが、またいつものごとく既得権益を守
るための法規制にはばまれそうな雲行きらしいで
す。(というか、関係法令を改正しないと家庭用
マイクロコージェネレーションシステムは無理な
んですよね……)

さぁて、日本はまた先進諸国で後れを取るのでし
ょうかねぇ?原子力発電所なんて作っている場合
ではないのに……。
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