No.4ベストアンサー
- 回答日時:
hero-kiさん こんにちは
私自身「公衆衛生博士号」と言うものをはじめて聞いたので詳しい事は解りません。私の卒業した薬科大学の中には「公衆衛生学教室」と言う研究室や授業が有り、薬剤師の国家試験の内容の中にも公衆衛生学と言う分野の出題があります。ですから日本では「薬学博士号」を取得する方の中にアメリカで言う所の「公衆衛生学博士号」に相当する分野の勉強・研究をされた方が含まれているんだろうと想像します。
もしアメリカで言う所の「公衆衛生博士号」取得者の勉強・研究内容が、日本で言う所の公衆衛生学と言うことなら、例えば食品添加物の安全性検査(例えば新規申請の有った食品添加物の安全性確認試験等)や地域の地下水・川・湖の水質検査そしてもし水質汚濁が有るなら原因の解明、今で言えば鳥インフルエンザみたいな大勢の方に病気を起す可能性のある細菌・ウイルス類の発見や発現経路確認等保健所や厚生労働省での仕事が1つですね。また、警察の科学捜査研究所等で科学捜査官として例えば薬品中毒で死亡した場合の原因薬品の確認、麻薬Gメンとして麻薬が日本国内に入り込まない様に防ぐ仕事(例えば麻薬・覚せい剤らしき物が密輸された時の押収物の特定等)も仕事の1つです。変わった所では自衛隊での科学技官として、ベトナム戦争当時使われていた「枯れ葉剤」・最近では「サリン」等の化学兵器の対処処理方を研究するのも仕事です。以上の様に公務員としての仕事が主な仕事となると思います。
一般企業では、新たな食品添加物の開発がメインの仕事ではないでしょうか。後はそのまま放置してしまったり垂れ流ししたら公害を起す可能性の工業廃棄物の処理方法を研究、そう言う施設または科学的に処理するキット・機械類の開発もそうだと思います。
私は大学で薬化学教室に所属しました。平たく言うと有機合成化学の教室です。そこの教授が大学院の学生時代に合成した「AF2」が防腐剤の作用が認められ、1965年に豆腐・魚肉ソーセージの防腐剤として認められました。
その後1972年に発ガン性が発見され、1974年に使用が禁止される訳です。それまでの9年間に渡り使われていたわけですが、最初に発ガン性を見つけた人が、私が学部学生だった頃の公衆衛生学教室の教授だったんです。
つまりしたい仕事内容が公衆衛生学と言う範疇内の内容であっても、同じ化学を学んでいる場合クロスオーバーする部分は有りますから全てが公衆衛生学を学んだ方だけと言うことではないのです。
学位については、論文を提出しそれを受け付けて頂けた大学の学部の名前の学位になります。ですから例えば薬学部で有機化学を勉強した方が理学部に学位論文を提出して認められれば「理学博士号」ですし、理学部や経済学部等で統計学を学んだ方が伝染病等の病気の統計を纏めて医学部に提出し認められれば「医学博士号」になるわけです。ですから「公衆衛生学博士号」が云々ではなくて、博士号取得は学問を追及し勉強・研究して行く中での通過点でしか過ぎず、だから何か利点があると言うものでは有りません。もちろん博士号を持っている方と持ってない方とでは、勉強・研究のレベルとして認められる事は有ったとしても・・・・。
ですから、博士号を持っているからといって有利と言う事は研究者としては特に有りません。その世界で本格的に研究されていくなら、博士号取得者はゴロゴロ居ますから・・・。
ですから、博士号が云々ではなくて、どんな内容の研究をどれだけのレベルでしてきたかと言う事だと思いますよ。
もちろん本格的な研究と言う事での就職となると、公務員を除いた場合は博士号の取得とまで行かなくても大学院後期課程(平たく言うと博士課程)卒業者と言う事が多いと思います。最低でも大学院前期課程(平たく言うと修士課程)卒業者での募集です。
以上長々書きましたが、就職先としては厚生労働省・警察等の科学捜査研究所・都道府県の衛生科学研究所・自衛隊の科学技術研究所等の公務員として就職する場合と食品添加物等の開発会社・工業廃棄物の処理会社等での研究員として一般企業の就職が有ると思います。以上が私の思いつく所です。
学位名に拘らず、どんな内容の勉強・研究をされて来たかが就職を決めるキーポイントだと私は思います。
No.6
- 回答日時:
公衆衛生博士号というのは米国でのDoctor of Public Healthを訳したもので、むしろ公衆衛生修士号, Master of Public Health (MPH)の方がよく知られています。
日本では公衆衛生大学院と名乗る大学がないため、「公衆衛生博士」を授与する大学もありません。
京都大学社会健康医学系専攻は学位の英文表記にDoctor of Public Health、Master of Public Healthを用いていますが、日本語表記は社会健康医学修士(専門職)、博士(社会健康医学)としています。「公衆衛生」の表記を用いなかった理由は知りませんが、旧来のイメージと切り離したかったのではないかと言われております。
国立公衆衛生院のMaster of Public HealthやDoctor of Public Healthは称号とされていて、学位と認められていないため、日本語訳はないというか付けられていません。
米国の公衆衛生修士はいわゆるプロフェッショナルスクールの課程になりますので、最低限の習得事項があるため、学位を取得していることが、疫学、医療管理、環境保健学などの素養があると見なされます。また米国で病院長となるにも公衆衛生修士、経営修士(MBA)を要件とされるようです。
就職との関連は他の人の回答の通りではないでしょうか。
No.5
- 回答日時:
畑違いの工学系の博士ですが、基本的な事項だけを指摘します。
現在の日本では、取得できる博士号は、「博士(○学)」という形になっており、「○学博士」ではないのです。
これは専門分野が細分化する中で、従来の工学や医学といった区分にとらわれず、学位を授与する機関(大学)がよろ柔軟に専門を区分することが出来るように行われた措置と聞いています。ですから、「そういう学部名がないからそういう学位名もない」という指摘は誤りです。京大にあるのはそういう理由でしょう。決して特別扱いされているからではないと思いますよ。
就職先は、学位の名称よりもその人がどんな研究を行い業績をあげてきたのかが重要だというもはNo.4の方のご指摘通りだと思います。
No.3
- 回答日時:
>Doctor of Public Healthは「公衆衛生博士号」
このように訳すのは、その組織の勝手ですが、混乱の元でしょう。「先生」には、役人からお花師匠までいますので、世間に広まるかどうか。
>京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻
これは、京都大学だから可能なのかもしれません。医学研究科は、「医学博士」という学位をだすので、「公衆衛生学博士」という別の名称をだすことは、許可しないのが普通です。もっとも、文部科学省が正式に認めたか否かについては、知りません。京大が勝手に出している可能性もあります。
>国立保健医療科学院
ここは、以前に「修士」を称していましたが、文部科学省が認めたとは、耳にしていません。
正式の博士号を出すには、教授陣、研究設備、建物、図書などなど、うっとうしい審査があります。
博士号などは、称号ですから、出している機関が権威があれば、世間も認めるでしょう。外国の有名大学のものは、それなりに評価するでしょうが、博士号は、『金させ出せば』の大学が、アメリカでは多い、と聞いています。
国立保健医療科学院の前身である国立公衆院に行って、北海道の保健所に勤めている知人は、いますが。
No.2
- 回答日時:
何か勘違いされていませんか。
検索した限りでは、アメリカではともかく、日本では「公衆衛生学部」は現存しないので、「公衆衛生学の博士号」をだすことはできません。ただ、文部科学省が認めれば別ですが、寡聞にして知りません。実際に出せる大学があるのなら、書き込んで下さい。
公衆衛生学博士として、まっさきに浮かぶ職場は、保健所です。しかし、保健所法で、その所長は医師、と定められています。その規定を変更しようとしたときに、医学部関係の反対で、没になりました。
すなわち、医学部が強い日本では、「公衆衛生」を医学部から切り離すことは、困難というより当分は不可能でしょう。
仮にそんな博士号をとっても、研究関連だと、大学しかないでしょう。役に立つとも思えませんが・・・。
公衆衛生は、人を対象に研究するでしょうから、医師以外では、診察や採血ができないので、いまの法律では、研究が行き詰まるのは、目に見えています。
もっとも、その博士号をとれば、自由に採血がてきる、というなら別ですが、医学部の反対でポシャリます。
専門大学院で、司法や経済は、社会的な需要がありますが、公衆衛生の社会的需要は、全くありません。
この回答への補足
まずDoctor of Public Healthは「公衆衛生博士号」ということで問題ないでしょうか?
確かに文科省は認めてませんが日本では
WHOから二箇所だけ認められています.
京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻と
国立保健医療科学院です.特に国立保健医療科学院では
募集要項の中に公衆衛生博士号を授与すると明記されて
います.先日機会がありまして科学院への研修を進められ
どのようなものか調べようとした所存です.
No.1
- 回答日時:
>公衆衛生博士号の基本的なことは解る
公衆衛生学部は、聞いた事が無いので、無理です。
すみませんが、基本的な解る、ことを教えて下さい。
この回答への補足
基本的なこととは"公衆衛生博士号"と検索して
解ること全てです.つまり一般論はわかります.
研究関連に特化してという意味でお聞きしたいと
捉えてください.
具体的にお聞きしたいのは以下の2点です.
1.取る方は医学博士でも工学・理学博士でも
無くなぜ公衆衛生博士号をとるのか?
(特に研究者として博士号を取る方のみです.
この際行政,職員になるためという理由はなしで.)
2.具体的就職先について
(これも,研究分野に関してのみです)
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