プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

今度ユナイティド航空を利用することになりまして、飛行マイルをどうしようかと思っています。
ユナイティドはあまり使わないので、提携先(スターアライアンス)のANAでマイル加算してもらおうかと思うのですが、ユナイティドのマイルは年数制限がないようなので、ユナイティドのマイレージをはじめるのもよいのかなと・・・
お詳しい方がいらっしゃいましたら、アドヴァイスいただけますとありがたいです。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

ユナイテッド航空のマイレージプログラム"Mileage Plus"は確かに有力な選択肢です。

おっしゃるようにマイルの有効期限が実質的にないために日本にも多くの会員がいます。私自身、Mileage PlusとANA Mileage Clubに掛け持ちで入会しており、状況に応じて貯め分けています。
以下、Mileage Plus (MP)をANA Mileage Club (AMC)と比較しながらその得失を検討いたします。

●マイルの有効期限
この点では完全にMPに軍配が上がります。
MPはマイルの有効期限を「最後の加算または減算から36か月」と定めています。つまり、36か月以内の間隔で貯め続けている限りは無期限ということになります。
これに対しAMCは「加算から2年経過した年の12月31日まで」です。最長でも3年で失効しますから、3年以内に特典航空券やその他の景品と引き換えられるだけのマイルを貯められないと、恩恵に与れないということになります。
旅行の頻度の低い方や、長期間じっくり貯めて「大物」の特典航空券を狙う方はMP。旅行の機会がそこそこ多く、短期間でも貯められる方はAMCという図式が成り立ちます。

●マイルの加算率
実区間マイルに対する、加算されるマイルの割合を「加算率」などと呼んでいます。例えば1000マイルある区間を搭乗したとしても、航空券の運賃種別によっては70%の700マイルや、50%の500マイルしか加算されないことがあります。加算率規程の詳細は必要に応じ[1-3]でご覧頂くとして、大雑把に言えば下記の通りです。
MPではほとんどの航空券で加算率が100%です(*1)。ところがAMCでは割引エコノミークラスの加算率が低く設定されています。正規割引運賃(ANA「エコ割」やUAの"GO UNITED"など)で70%、包括運賃(格安航空券やツアー)で50%といった具合です。
成田-ロサンゼルスのユナイテッド便をツアーで利用した場合、MPに貯めると片道で約5400マイルが加算されますが、AMCに貯めると半分の約2700マイルになってしまうということです。
もちろん加算率が全てでなく、後で述べるように特典航空券に必要なマイル数との比を考えて初めて有利不利が決まるのですが、ツアーや格安航空券の利用が多い場合はAMCよりMPを選んだ方がよいでしょう。
なお上記はエコノミークラス搭乗時の数字で、ビジネスクラス搭乗時はMP、AMCとも加算率が優遇されます(125%かそれ以上)。

●特典航空券に必要なマイル数
これは全般にMPの方が多く設定されています。日本-北米のエコノミークラス往復航空券はAMCだと5万マイルで引き換えられますがMPだと6万マイル、日本-ヨーロッパエコノミークラス往復航空券はAMCの5万5千に対しMP(提携他社便利用)だと7万マイルといった具合です。詳細は[4,5]でご覧下さい。
上で議論した加算率で割り算すればそれでもMP有利の場合が多いのですが、AMCでもMPでも加算率が変わらない場合(ビジネスクラスやあるいはANA便(*2)利用)はAMCへの加算が有利ということになります。

●マイルの貯め易さ
AMCは搭乗でやや貯めにくい分を、航空会社以外のパートナーと提携することで補っています[6]。またANAのクレジットカード(ANAカ-ド)を利用するのも一つの方法です。利用額100円に対し1マイルが加算されますがさらに、特定の提携企業でANAカードを利用するとマイルが上積みされます。
このほかANAは「国内線搭乗でマイルが2倍」「一定期間内に○回搭乗すると1000マイル加算」などのキャンペーンをよく行っています。これらのボーナスマイルはAMCに加算したときにだけ付与されるので、キャンペーン対象のANA便に乗ったとしてもMPに加算するとボーナスマイルは付きません。
ユナイテッドもクレジットカードを用意しています。人気があるのは「セゾンUAカード」で、年会費1575円の他に「マイルアップメンバー」年会費(5250円)を払うと、1000円あたり15マイルが貯まります。ただし「セゾンUAで支払うとマイルがさらに上積みされる」といった提携企業は少ないので、日常生活の中でマイルを稼ぎたいのならAMCの方が一般に有利でしょう。

●特典航空券の取りやすさ
MPは貯めやすいプログラムで会員数も多いこともあり、特典航空券の予約が一般に取りにくいと言われます(特典航空券用に配分される座席が非常に少ない)。
座席配分がない便でも、通常の倍程度のマイル(「スタンダード基準」と呼ばれる)を支払えば特典航空券の予約が入るようになりますが、こうなってくると必ずしもMPがお得とは言えなくなります。
AMCだと希望通りの便が常に取れるというわけでは決してありませんが、MPには上記のようなマイナスがあることは考慮に入れておいてもよいでしょう。

【結論】
気長に貯めたい方、格安航空券の利用が多い方ならAMCよりMPの方が適していると思います。一方、飛行機に乗るだけでなく、日常生活の中でも貯めたいならAMCが有利になってきます。
質問者さんの旅行の頻度、主として利用する航空会社、生活スタイルなどに照らしてご判断頂ければと思います。

参考ページ
[1] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileagepl …
[2] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/chart_ …
[3] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/flight …
[4] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileagepl …
[5] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tukau/index.h …
[6] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/life/i …

*1 ANA運航便に搭乗して加算する場合(70%や50%)、スカンジナビア便(一部の大幅割引運賃で25%)、エアカナダ国内線(割引運賃は50%)などの例外もあります。
*2 ANA便搭乗の場合は、AMCに加算してもMPに加算してもエコノミークラス正規割引運賃は70%、包括運賃は50%で同じです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

こんなに詳しく教えていただいて、感動しています。
ゴールデンウィークの利用なので、まだ時間がありますので、よく考えてみますね。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/03/26 20:17

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!