No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>伝搬モードの式とは、特に光路の幅の小さい光ファイバーなどで必要
とは限りません。というか屈折率分布の中を光が通るとして、波動方程式を解いた結果として、光ファイバーのような構造であれば伝搬モードの式が出てきます。
>例えば液晶ディスプレイのバックライトに使われる導光板
こちらもやはり同じことです。
”全反射”というのはある特定の条件で解いた場合に出てくる解に過ぎません。
もちろん、屈折率分布の構造が十分に大きければ適用できますけど、エバネッセント波が無視できるほど十分に減衰するような条件でなければ適用出来ません。
>伝搬モードも膨大にあるために臨界角の条件を満たすにもかかわらず導波しないというものはない、結局は臨界角条件を満たすすべての光が導波するとみなせる
はい。そういう見方も間違いではないと思います。
>上記3つのうちのどれになるかはどのようなパラメータで決まるのでしょうか。
これは簡単にはいえません。もちろんコア、クラッドの屈折率やサイズはもちろん影響しますし、屈折率は波長の関数でもありますので、波長による違いも出てきます。
>あるいは確率的な話なのでしょうか。
ある意味そういうそういう側面はあります。量子力学に類似しているということと、光も量子力学的に扱えますので。
度重なるご回答まことにありがとうございました。
基本は波動方程式ということですね。
数学は苦手なんであんまり理解できなくて、とっつきやすい全反射という現象を念頭に考えていました。
また何かありましたらよろしくお願いします。
No.5
- 回答日時:
No.3です
モード理論について補足します
もし厳密解を求めようとされるなら、No4さんが書かれているように、波動方程式とかマクスウエルの方程式から電磁気的に求めることがセオリーです。このときベッセル関数で導き出される結果で光がコア内でとびとびの値しかとれず、モードが存在するということになります
一般的にLPモードとかEHモードとかで説明されています。
もうひとつ、光を波としてとらえた場合、ある幅を持つ水路の中を波が進む様子でたとえることがあります
水路に対してある角度で波が進行する場合、その波は水路の岸壁に反射しながら進むことになります。このとき、入射する波と反射する波が水路の縦方向にわたって干渉する様子が観測されます。つまり、波が岸壁に当って反射するとき位相差が生じているとその場所で波が打ち消しあう作用が働き、位相が合うと波が強めあう方向になりそのまま伝播することになります。このとき、水路の縦方向に定在波が存在することになります
この詳細は「光ファイバ200のポイント」という本に説明されています
詳しく説明いただきましてまことにありがとうございました。
まだまだ理解不足のところもあり、お勧めいただいた参考書で勉強してみます。
また何かありましたらよろしくお願いします。
No.3
- 回答日時:
>例えば太陽光をレンズで集光してファイバー端面に入射したとき、
このとき、ファイバ内を光が伝播する条件は2種類あります
1)NAが臨界角の条件を満たしている
2)ファイバ内の伝播においてモードが存在する
1)はつまり、コア・クラッドの界面への入射角が臨界角よりも大きいことです
臨界角よりも入射角が小さい場合、一部の光は透過、一部の光が反射しながら伝播することになり、いずれは減衰してしまいます
2)は、臨界角を満たしていても、コア内を伝播する光の入射角はとびとびの角度をとります。一般的に縦方向に定在波が立った状態でなくてはなりません
定在波でない光はモードとなれず、コア内を伝播中に干渉により減衰しいずれは消滅してしまいす
このあたりは、マルチモードファイバの理論を調べればすぐにわかると思います
ご回答ありがとうございます。
> 定在波でない光はモードとなれず、コア内を伝播中に干渉により減衰しいずれは消滅してしまいす
定在波は減衰せず、定在波ではないものは減衰するということが、いまいちピンと来ません。もう少し詳しく教えていただけないでしょうか。
何か分かりやすい例えがありましたら助かります。
また、初心者でも理解しやすい参考書があれば教えてください。
よろしくお願いします。
No.2
- 回答日時:
>全反射せず外に漏れ出すと理解してよろしいのでしょうか?
伝搬モードの式はより厳密に解いた物ですが、それと簡易的な説明に過ぎない全反射の話を混同されていると思いますよ。
基本的には量子井戸ポテンシャルと同じです。
>固有値方程式を満足していないので、干渉により消滅するのとも違うのでしょうか?
干渉により消滅ということはあり得ません。エネルギー保存則に反しますから。
干渉では光が弱くなった所のエネルギーは、強めあうところにエネルギーが集まる、または光源に戻るだけであり消失したりすることはありません。
もちろん吸収があれば熱エネルギーなどに変わりますけど、吸収係数を導入しない限りこれらによる損失は生じませんからね。
だから伝搬できるモードにエネルギーが集中するか、あるいは離散するか、あるいは光源に戻るかのどれかしか選択肢はありません。
もちろん現実の物質ではクロマース=クロニッヒの関係から吸収が0ということはあり得ませんけど、ここではその話は次元が違いますので。
度重なるご回答ありがとうございます。
ちょっとづつ分かって来たのですが、よろしければもうちょっと教えてください。
>伝搬モードの式はより厳密に解いた物ですが、それと簡易的な説明に過ぎない全反射の話を混同されていると思いますよ。
伝搬モードの式とは、特に光路の幅の小さい光ファイバーなどで必要になるものと考えてよろしいでしょうか。
例えば液晶ディスプレイのバックライトに使われる導光板では光路の幅が大きく、伝搬モードも膨大にあるために臨界角の条件を満たすにもかかわらず導波しないというものはない、結局は臨界角条件を満たすすべての光が導波するとみなせる、といった考えでよろしいでしょうか。
>だから伝搬できるモードにエネルギーが集中するか、あるいは離散するか、あるいは光源に戻るかのどれかしか選択肢はありません。
上記3つのうちのどれになるかはどのようなパラメータで決まるのでしょうか。
あるいは確率的な話なのでしょうか。
ご教授のほどよろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
>それらの伝搬角以外で入射した光波成分はどうなってしまうのでしょうか。
単純に閉じ込めることが出来なかったわけなので離散します。
つまりファイバーから出て行きます。
ファイバーの反故膜がなくて、クラッド層がむき出しの状態であれば、光っているでしょう。
中には光源側に反射するケースもあります。
ご回答ありがとうございます。
臨界角より大きい場合は、ファイバー外側へ屈折しながら漏れ出すのは分かるのですが、臨界角より小さくても全反射せず外に漏れ出すと理解してよろしいのでしょうか?
固有値方程式を満足していないので、干渉により消滅するのとも違うのでしょうか?
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