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今、赤外線吸収スペクトル分析について勉強しているんですが、よく分かりません。
吸収ピーク(波長)の位置から何が分かるんですか?
また、吸収ピーク(波長)の大きさからは何が分かるんですか?

A 回答 (3件)

まず、赤外線の波長は1mm ~ 700nmです。

これをcm-1に変換すると10cm-1~約14000cm-1になります。分子の振動は数百~数千cm-1くらいのところにあるので、ちょうど赤外線領域にあたります。そして、分子は自身の振動に当たる光を吸収するので、光を透過したときに吸収された部分の光が減ります。その光を観測するのが吸収スペクトルです。よって、吸収の度合いから分子の数が多い、または同じ種類の結合の数が多い(メタノールではC-Hだけ3つありますね?)等をおおよそ推測できるようになるわけです。

振動と言うのは分子間結合が伸びたり縮んだりすると理解してください。水だったらO-Hだったり二酸化炭素だったらC-Oだったりします。これらの結合が伸び縮みするわけです。(まぁ、変角振動とかちょっと特殊なのもあったりするんですが)

>吸収ピーク(波長)の位置から何が分かるんですか?
振動は、結合の種類によって大体のエネルギーがすでにわかっているんです。(例:3000c-1くらいにO-H伸縮があることなど)これにより、有機化学の世界では分子の構造決定等に用いられたりします。(3000c-1くらいに吸収があったらO-H結合があるんだな等)

また、より簡単な分子(3原子分子くらい)では、分子の振動領域の回転スペクトル(数十cm-1くらい)まで取ることができます。これにより理論化学の実測による裏づけがとれたりします。

スペクトル1本1本の幅が狭いので有機分子等では大きな山(太い幅のピーク1つ)だったのが、小さな分子では小さな山がたくさん連なっている(狭い幅のピーク多数)のが見えたと言うのが振動-回転スペクトルです。
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吸収ピーク(波長)の位置からは、官能基の種類(アルコール、アミン、ケトンなど)が分ります。



また、吸収ピークの大きさ(面積)を利用して、定量を行うことができます。
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有機分子の振動は大体赤外線のあたりにでます。


したがって既知の分子の赤外吸収スペクトルを調べておけば,未知の材料の吸収スペクトルと比較することにより,その波長位置からはどのような分子があるか,そのピークの大きさからはどのくらいの量があるかを測定することができます。
有機化学分析では非常に有効な分析手法になっています。
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