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先日、臭いのあるものを密封しようと思い、手元にあった気密性が高そうな袋タイプのジップロックを使用しましたが、臭いが漏れ出てしまいました。
調べてみると、ジップロックの素材では水の分子は通さないものの、実際には細かい隙間があるため、臭いの分子が漏れ出てしまうとの説明を見かけました。

臭いの分子がわずかな隙間から漏れてしまう、というのは理解できるのですが、ではなぜ水は漏れないのか?というのが私の知識では理解できませんでした。

水の分子より臭い物質の分子のほうが小さいので漏れ出てしまう、との説明を見かけましたが、これは納得いきませんでした。
臭い物質について調べてみたところ、これは窒素・炭素・水素などが複雑に組み合わさった有機化合物であり、H2Oのみで構成される水分子よりも遥かに大きなサイズのように思えます。

このため、分子サイズの問題ではなく、液状の水は表面張力や分子同士の結合等の何か別の力があるために、ジップロックの素材を通ることができないのではないか、と考えているのですが、科学的な原理についてどなたか教えていただけないでしょうか。

A 回答 (4件)

物質のガスバリア性は、物質やガスの種類によって異なります。


 ゴムは二酸化炭素をとてもよく通しますから、二酸化炭素中に空気で膨らませたゴム風船を入れておくと、浸透圧が発生してゴム風船が膨らむ。
 PET(ポリエチレン テレフタレート)は、二酸化炭素を通しにくいため炭酸飲料に使用できる。

一方、有名な、ゴアテックス( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%82%A2 … )は、液体の水は通しませんが、機体の水--水蒸気は通します。

 ガスの透過性の差は、その物質と気体分子の親和性が問題になります。ろ紙を水が通り抜ける様を想像すればよいでしょう。それが気体か液体かの違い。

 一方、「液体では通らないが、気体は透過」という側面は、水の分子間力が働いてきます。化学でもなばれたように、水分子はsp³混成軌道の二つに水素原子が存在する、きわめて大きく分極した極性物質です。そのために、液体の状態でも水素結合で大きな引力が働いています。怪しげなクラスター理論にはくみしませんが、水の異常に高い融点、沸点、表面張力の理由は学ばれたはずです。気体は分子間力は働いていませんが、固体液体では分子間力が働いている。

 水の分子間力と表面張力が典型的に表れるのが、高木で水が吸い上げられる現象。もし葉の蒸散による真空ポンプでしたら10m以上は吸い上げることができないのですが、仮道管細胞が親水性があり、かつ水分子の水素結合でつながった水が切れない。

 ジップロックの材質はポリエチレン(炭化水素)ですから、撥水性があります。それと、水の強い極性と水素結合により水は通しません。
 ポリエチレンのストローを水に入れると、毛管現象が逆に作用して内部の水面がさがる。

 撥水性があるということは、逆に言うと非極性の物質には親和性があるということで、におい物質などは容易に透過してしまう。

 一方のポリエンカビニリデン--サランのラップは、においを通しにくい。完全に通しにくいとしたらアルミ蒸着のサランとか。。

 基本的には、今まで学ばれた化学の知識内で解決する問題です。表面張力とかの仕組みを理解していれば・・
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<分子サイズの問題ではなく、液状の水は表面張力や分子同士の


結合等の何か別の力があるために、ジップロックの素材を通ることが
できないのではないか、と考えているのですが、>

フィルム素材に対する透過性は、水も臭い分子も「分子集団」では
なく「分子単体」として浸透・拡散するので、原則的には分子サイズの
小さい水の方が抜けやすくなります。しかし分子がフィルム素材を
透過するには、かなりの時間が掛ります。

<(気体である)臭いの分子が(ジップロックのファスナーの)わず
かな隙間から漏れてしまう、というのは理解できるのですが、では
なぜ水は漏れないのか?>と( )を加えて問い直してみると
解り易いかと思います。
水は集合体の水(液体)としてジップロック内にあります。液体には
<表面張力や分子同士の結合等の何か別の力があるために>気体とは
違い、極めて流れにくいものです。気体の粘度と液体の粘度の差と
言えばおわかりでしょう。例えば、蜂蜜の粘度は水の粘度より更に高い
です。寒い日に蜂蜜の入った瓶の口を開けて瓶を逆様にしても、蜜は
なかなか落ちて来ません。

これと同じ事がジップロックのファスナー部の隙間で起っているの
です。ジップロック素材の透過性の差による現象ではありません。
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>H2Oのみで構成される水分子よりも遥かに大きなサイズのように思えます。


ここが間違い。
化学ではH2Oとして扱いますが、H2Oは最小単位であって実際の水はこれが幾つも繋がったもの(クラスター)です。
物性としてはにおい分子より遙かに大きいものになります。
極端な例が氷ですね。
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ジップロックは疎水性、つまり水を嫌う材質で出来ています、あなたが見付けたような分子は疎水性・親油性でジップロックの巨大な表面に中から溶け込み外へ容易に抜けてしまいます。

だからジップロックは本来水・水溶液・親水性の物質を保存するために作られました、台所の素材の半分は親水性だからです。
だがジップロックのメーカーは自分の不利になる親油性物質特に香りの強い物質には致命的に弱い事を強調しませんでした、不利な点を隠しても、毒激物が人体に害になる程の量は通らないと甘く考えたのです、確かに今まで事故は起きていないのか、この不利を知らずに毒劇物の餌食になったと判断して告発した人は居ない様です、だが何時かそれは破綻します。
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