街中で見かけて「グッときた人」の思い出

爆発限界には低圧にしていくと
突き当たる爆発下限と高圧にしていくと
突き当たる爆発上限がありますが
これはなぜなのでしょうか?
手元にある教科書「アトキンス下巻」を見ますと一応解説が
載ってあるのですが、さっぱり理解出来ません。
分子同士の衝突と壁と分子との衝突の作用を考えれば良いようなのですが
どうしても理解することができません。
おまけに爆発下限から更に圧力を小さくしていくと
また爆発限界があり、極低圧では爆発しないそうなのですがなぜそうなるのか分かりません。
どなたかこれを分かりやすく説明してくださいませんでしょうか?
どうかよろしくお願い致します。

A 回答 (3件)

爆発限界、または燃焼限界を知るためにアトキンスを見るというのはちょっと大げさですね。

普通の意味の燃焼限界(危険物取り扱い資格試験の燃焼の基礎理論に出てくるレベル)であればアトキンスは必要ないでしょう。もっと突っ込んだ事が知りたいというのであれば文面でそれがわかるように書いて欲しいと思います。アトキンスでないとわからないレベルの話ではないとして基礎的なことを書きます。

気体Aと気体Bが反応し燃焼するとというとき、色々注意が必要です。普通混ぜただけでは起こらない反応を扱っています。火源が必要です。火源で加熱されて起こった反応が次の反応の火源となるという連鎖が必要です。燃焼とか爆発には一カ所で起こった反応が別のところに伝わるという現象が伴っています。気体の燃焼には炎が伴います。
燃焼の限界に上と下があるということはAとBとが炎を出して反応しているときに片方が多すぎても少なすぎても反応が起こらない、(継続しない)ということです。
AとBが反応しているとします。そこにAだけを加えていきます。Aで薄めていく事になります。Bの周りにAがあれば何時でも反応が起こると考えたくなりますがそこで生じた反応熱が次の反応の火源になるという伝達の面で考えていくと薄めればどんどん反応が難しくなって行きます。これはどちらが多くても同じです。
マッチで火を付けたとします。マッチの炎の近くではは反応が起こっていると思います。(割合に偏りがありますから極一部です。)それがマッチから離れたところに伝わっていかなければ燃えたということにならないでしょう。

textに載っている燃焼限界の値には大きな幅があるように見えます。でも反応の当量に直して割合を考えると多い方と少ない方にほぼ同じくらいの幅を持っています。ある物質を燃やす場合を考えます。物質1モルに対して酸素が2mol必要だとします。空気は10mol必要になります。これで空気中の混合気体の割合が出ます。仮に燃焼可能な酸素の割合が2倍と1/2の間だということになればそれを%に直して%で表された燃焼限界が得られます。見かけの数字のばらつきよりの割合のばらつきは小さいです。薄めていくというイメージが当てはまっているからではないかと思います。
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この回答へのお礼

丁寧な解答どうもありがとうございます。

私にとって必要なのは「危険物取り扱い資格試験」程度のものではなく、院試で必要になるためにもっと突っ込んだレベルのことを必要としています。

ht1914さんの説明だと高圧・低圧だと片方の圧力が小さいために反応に必要なだけ反応物が存在しないために
うまく反応しない、ということですけど、
アトキンスには全く別の説明が載っているのですが。
爆発限界には3つあり極低圧から圧力が上げていくと
定常的な反応→爆発→定常的な反応→爆発というふうに変化すると書かれています。
つまりどちらか片方の圧力だけを大きくする(片方の濃度を薄める)ということではなく
全体としての圧力を大きくするというふうに書かれているように思うのですが。
図付きで説明は書いてあるのですが、私にはこのことを理解することが出来ません。

どういうふうに解釈すればこのことを理解出るのでしょうか?

お礼日時:2006/08/10 14:23

「アトキンス 物理化学 下」の該当箇所を見てみました。

私も物理化学は苦手ですので,こんな感じじゃないかという事だけアドバイスさせていただきます。

 まず,「熱爆発」については『反応速度が温度上昇とともに急激に増加することによる』と書かれています。

 また,『発熱反応のエネルギーが逃げられない』⇒『反応系の温度が上昇』⇒『反応がいっそう速くなる』⇒『温度の上昇がいっそう速くなる』⇒『反応がいっそう速くなる』⇒ ・・・・ ⇒『破局的に速くなる』とあり,反応速度の面からの説明がされています。

 さらに,「連鎖分枝爆発」については,『反応に分枝段階があると(反応の連鎖の中で枝分かれが起こると),連鎖中心の数(反応の数)が指数関数的に増大するため,反応速度が怒濤のように(増大して)爆発に至る』とあります。

 で,「爆発限界」もこれらの反応速度といった面から考えれば良いように思います。例として上っている反応は水素と酸素の間の反応「2H2(g) + O2(g) → 2H2O(g)」で,この反応の機構として次の連鎖反応が上っています。

【開始反応】
  H2 + O2 → ・OH + ・OH

【成長反応】
  H2 + ・OH → ・H + H2O
  ・(O2)・ + ・H → ・O・ + ・OH(分枝)
  ・O・ + H2 → ・OH + ・H(分枝)
  ・H + O2 + M → HO2・ + M*(3体衝突)

【消滅反応】
  ・X + 壁 → X・消滅(・X は各種ラジカル分子種)

 ここで,爆発が起る上で重要なのは「分枝反応」が継続される事です。つまり,そのための熱(活性化エネルギー)が供給される事と,「消滅反応」よりも「分枝反応」が速く起る必要があります。

 この熱に関係するのが「温度」で,「圧力」は「反応速度」に関係してきます。もう少しいうと,「各化学種が出会う頻度」に関係します。当然,圧力が高い程頻度は高くなり,反応速度は速まります。では,圧力の低い方から順番に見ていきます。

【圧力<第一爆発限界】
 「成長反応」で生じる連鎖伝達体(・H, ・O・, ・OH, ・OH2 など)が壁と衝突して消滅 ⇒ 「分枝反応」が中断 ⇒ 爆発は起きない

【第一爆発限界<圧力<第二爆発限界】
 連鎖伝達体(・H, ・O・, ・OH, ・OH2 など)が壁に到達する前に反応相手(H2, ・(O2)・, H2)と衝突するようになり,「分枝反応」が繰り返される ⇒ 「分枝反応」の速度が増大 ⇒ 爆発!

【第二爆発限界<圧力<第三爆発限界】
 気体中の分子の濃度が高くなり,3つの化学種が同時に衝突する反応(3体衝突)が起こる ⇒ 「分枝反応」で生じる連鎖伝達体の ・H が「分枝反応」から外れる ⇒ ・O・, ・OH, ・OH2 なども生成しなくなる ⇒ 「分枝反応」が只の「連鎖反応」に ⇒ 爆発しない

【第三爆発限界<圧力】
 反応速度が非常に増大して「熱爆発」の可能性が高まる。また,HO・ が壁に衝突して消滅する速度よりも,H2 と衝突して HO・ + H2 → H2O2 + H・ の反応の速度が上回る ⇒ 「分枝反応」が「消滅反応」を上回る ⇒ 爆発!

 如何でしょうか。何かの参考になれば幸いです。
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#1です。

お礼の内容、#2の方の説明で同じ「爆発限界」という言葉を使っていても意味が全く違うということが分かりました。ある意味でこういうのは困りますね。普通の燃焼の理論の場合の「燃焼限界、爆発限界」は濃度(反応物質の割合)を変えたときの話です。ここで質問されているのは割合は変えずに全圧を変えたときの話です。#2の方の説明を読んでもぴんと来ません。ポイントは第3爆発限界の意味だとは思うのですが私にはわかりません。失礼しました。
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