No.6ベストアンサー
- 回答日時:
まず、オクターブという関係を音の振動数で説明すると、基音の周波数の2倍になる振動数の音がオクターブになります。
つまりA=440Hzという音があるとして、それより1オクターブ高いA音は880Hzになります。単純に振動数を倍にしたり半分にしたりするだけでは、このオクターブの関係しか導くことはできません。そこで昔の人は、音階を作る為に、基音に掛ける数字に、2の倍数以外の値を導入しました。
オクターブ関係にある2音を同時に鳴らすと、完全に調和した音に聞こえますが、その次に、人間の耳にとって調和して聞こえる関係の音が、基音の振動数を2分の3倍(1・5倍)した純正5度という音になります。
こうして得られた純正5度の音に、また2分の3を掛けると、今度は基音の4分の9倍の振動数の音が得られます。こういった感じで、基音の振動数を単純な整数で掛けたり割ったりして初期の音階は形作られていったわけです。かなり大雑把に言うと、純正調というのは、こういったやり方の延長線上にある調律法になります。
このような純正の音程を積み重ねて行った先がオクターブと一致すれば話は簡単だったのですが、そうはなりません。例えば、純正5度を導く、2分の3という比率はどこまで累乗して行っても、オクターブである2という比率には一致しません(つまり、1オクターブを形作る音階のうち、必ずどこかで比率の違う音程が入らざるを得ないということです)。
そもそもオクターブが基音の2倍の振動数、という時点で、その中間に位置する音階を単純な整数比で均等に分割することは数学的に不可能なわけです。
平均律が出てくるまでの、音律に関する試行錯誤の歴史も、とくに音階を等比数列的に均等に分割することに力が注がれていたわけではありません。
12音平均律のように、全ての音を均等に分割するということは、Xの12乗=2になるようなXの値を先に求める必要があります。つまり、Cという基音にXを掛けるとC♯になり、その音にXを掛けるとDになり、DにXを掛けるとEになり・・・というのを12回繰り返すと、ぴったり1オクターブ高い(振動数が2倍の)Cの音になる、という値Xです。
これは計算するとX=12√2(=1.059463...)というような無理数になってしまいます。
計算方法が面倒なことは勿論ですが、理論的に算出できたとしても、実際にこういった方法で調律することは非常に困難です。
理論的には16世紀頃には考案されていたとされる平均律ですが、ようやく近代に入って、平均律での調律が、その当時の煩雑になりすぎた様々な西洋の音律を一つでカバーできることがわかり、調律の方法も確立されると、ピアノの大量生産も伴って、どんどん普及しました。
ただ、平均律は圧倒的に普及した事実から見ても、非常に便利な音律には違いありませんが、導入された経緯としては、それまでの(西洋の)音律の抱えていた問題を解決したというよりは、最もうまい形で妥協した、という言い方が近いものです。
No.8
- 回答日時:
すいません、No.6で回答したものです。
今更ながらですが、記入した内容に間違いがありましたので訂正させていただきます。
最後の方の、
「DにXを掛けるとEになり・・・」の箇所はミスで、「DにXを掛けるとD♯(E♭)になり・・・」の間違いです。
確認不足で申し訳ありませんです。
No.7
- 回答日時:
純正律は、ある基本音を起点として、音程が協和する(周波数の比が簡単な整数比になる)ように、音階の各音を順に採って決定していく音律で、音階の各音を幾何学的に決定できます。
例えば、1=200Hzとします。
9 5 4 3 5 15
1:-:-:-:-:-:-:2
8 4 3 2 3 8
200 :225 :250 :266.67 :300 :333.33 :375 :400
ド ・ レ ・ ミ ・ ファ ・ ソ ・ ラ ・ シ ・ ド
このように振動数は、全音と半音では一定になりません。計算間違っていたらすみません。
平均律は、ある音程を均等な周波数比で分割した音律です。
普通、1オクターブを12等分(十二平均律)し、隣り合う音の周波数比は「12√2:1」(上手く書けませんが)と半音の間隔は一定の比率になります。
また、平均律:純正律では、
短2度で-0.68%
長3度で+0.79%
の違いが出てきます。
No.5
- 回答日時:
直接の回答ではありません。
平均律
純正律
「率」でなく「律」が正しいと思います。言葉尻を捕らえているようで申し訳ないのですが、どなたも訂正されていないようなので。
No.4
- 回答日時:
すみません たびたび
歴史的にみれば
純正率 が 始めでしょうね。
何しろハーモニー 和音 の美しさ を求めることから始まったんでしょうね。
それを等比数列という数学的手法で平均率音階を作ったのが後でしょうね。
そんな気がします。
No.3
- 回答日時:
No.2
- 回答日時:
まず、私は音楽の素人です、と言っておきますね。
サイトをみて私なりに理解したことを書いてみます。
1オクターブは 振動数が2倍の音の高さの差です。
これが共通の基礎知識ですね。
ギターなどで開放弦で弾く音が一番低く、弦が短くなるにつれて次第に高くなって、ちょうど半分の長さで1オクターブ高い音ですね。さらにその半分でさらに1オクターブ高い音・・・・・です
平均率とは、この間を等比数列的に12等分したものです。
ところで音階の名前はドレミファソラシドの8個ですから、それを12の間隔に分けるのは少し無理がありますので、下のように全音、半音 を作ったのですね。
--------------------
ド ○ レ ○ ミファ ○ ソ ○ ラ ○ シ ド
これで12階ですか。これが平均率です。
なぜ12に分けたのか、私の想像を下の方に書きました。
次に、純正率とは何か?
ご存じのように、振動数の比が簡単な整数の音同士を同時にならすときれいな和音になります。ハモリますね。これは物理で言うと共鳴なのでしょうね。
先に書いた平均率のドミソなどはこの簡単な整数比になるのです。・・・・となれば話はすっきりするのですが、実は少しだけ整数比からずれているようです。
そこであらわれたのが純正率です。
ドを基準にしたときにドの振動数とぴったり簡単な整数比の音の高さにミやソの名前を付けたのです。
下の図で上の段が「平均率」、下の段が「純正率」です
ぴったり等比数列
↓ ↓ ↓ ↓
-------------------
ド ○ レ ○ ミファ ○ ソ ○ ラ ○ シ ド
微妙にずれている! ↑ ↓
ド ○ レ ○ ミファ ○ ソ ○ ラ ○ シ ド
↑ ↑ ↑ ↑
ぴったり整数比(こちらがハモる?)
ところで
<<純正率では全音と半音の振動数の比が一定ではない>>
という文は何となく誤解をまねく文だと思いますね。
これは
<<純正率では各音(ドレミ・・)の振動数が正確な等比数列になっていない。そのかわり、簡単な整数比になっている(全部ではなくドとミとソなどだけであるが)>>
というような表現の方が正しいような気がします。
ここからは単なる私の想像です・・・・・
昔の人は、きれいな和音を求めて音を弦楽器や管楽器で出しているうちに、弦や管の長さが等比数列的な長さになることに気がついたのでしょうね。
1オクターブ(2倍の長さ)を等比数列的に12等分したら、きれいにハモる音が何個かできたのではないでしょうか。5等分や7等分ではハモる音がなかった・・・
60進法にすると、2,3,5,6などたくさんに分割できる、みたいな感じではないかなあと、思いました。
参考URL:http://www.shimoken.net/
No.1
- 回答日時:
>わかりやすく言い換えてもらえませんか?
残念ながら、短い文章で表現しきれませんし、出来たとしても誤解を招きそうなので、次に挙げる記述を見てください。
http://takashiyoshida.com/dictionary.html
おやじの音楽事典(21世紀版)
おんりつ(音律)の項目
最終的に、セントという単位を使って(調律などでよく使う)表現してあり、非常に分かり易い文章となっていますのできっと理解できます。
参考URL:http://takashiyoshida.com/dictionary.html
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