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クロロプレンゴムの加硫(架橋)について、
反応性の低い硫黄を補助加硫に使うことで、スコーチを長くすることが可能(他の補助薬品の工夫も必要であるが)であると聞くのですが、それはなぜなのでしょうか?
また、クロロプレンゴムに普通の硫黄を配合しても、スコーチは長くなる傾向にあるのでしょうか?

A 回答 (1件)

クロロプレンは天然ゴムの主鎖中のメチル基が塩素に置き換わった構造をしています。


その結果、硫黄との反応性が低いので、天然ゴムのように硫黄を使った加硫は、反応速度が遅く実用的ではありません。
反応性の低い硫黄と普通の硫黄があるのではなく、硫黄は反応性が低いのです。
そこで一般的には金属酸化物を加硫剤として使用します。
スコーチを長くしようとすると反応性の低い加硫系にしなければならず、加硫反応を速くしようとするとスコーチが短くなってしまいます。
そこで、そこそこの反応速度系にしてスコーチを長くし、それだけでは最終的な架橋密度が低いので反応速度の遅い硫黄を補助的に使うのだと思います。
つまり反応速度の速い架橋系と遅い架橋系を併用することによりスコーチをなるべく長くし、かつ架橋特性も満足させるという工夫の一つです。
よって、硫黄を加えたらスコーチが長くなるのではなく、スコーチが長い反応系に架橋特性を向上させるために硫黄を加えるのだと思いますよ。
一般的には0.5重量部から1重量部程度加えるみたいですね。
クロロプレンは天然ゴムに比べてなぜ硫黄との反応速度が遅いのか?
具体的な配合系での反応メカニズムはどのようになっているのか?
クロロプレンに於ける金属酸化物系加硫に於ける加硫促進剤とそのメカニズムは?
などたくさんの疑問があるかと思います。
特にクロロプレンは硫黄変性型とメルカプト型の2種類があり、各々配合手法が異なるようですから・・・
より詳細なことは専門家に聞くべきですが、このサイトにはゴムの専門家は居ないようですね。
加硫促進剤を製造しているメーカーの技術者とコンタクトを取られるのが良いと思います。
メーカーに問い合わせて見られたらいかがでしょうか。
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この回答へのお礼

お礼が大変遅くなり申し訳ございません。
いつも親切な回答ありがとうございます。

お礼日時:2007/08/30 21:29

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