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 日本語を勉強中の中国人です。夏目漱石の『こころ』を読んでいます。「上十八」の中に理解できないところがありますので、お伺いしたいと思います。結末部分はまだ読んでいないのでご回答の際には触れないでください。次は参考ページです。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/773_1 …

1.奥さんの態度が旧式の日本の女らしくないところも私の注意に一種の刺戟(しげき)を与えた。それで奥さんはその頃(ころ)流行(はや)り始めたいわゆる新しい言葉などはほとんど使わなかった。

(1)「旧式の日本の女らしい」とは何でしょうか。

(2)ここの「それで」はどういう役割なのでしょうか。

2.普通男女(なんにょ)の間に横たわる思想の不平均という考えもほとんど起らなかった。

「普通男女(なんにょ)の間に横たわる思想の不平均」とは男尊女卑のことなのでしょうか。男脳の特徴と女脳の特徴の違いを言っているのでしょうか。

3.「じゃ先生がそう変って行かれる源因(げんいん)がちゃんと解(わか)るべきはずですがね」

文末の「が」の後ろにどのような内容が省略されたのでしょうか。

4.「何にもいう事はない、何にも心配する事はない、おれはこういう性質になったんだからというだけで、取り合ってくれないんです」

「取り合う」が私にとって新しい表現なので、「取り合ってくれないんです」を別の言い方に書き直していただけませんか。

 また、質問文に不自然な表現があれば、ご指摘いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

1(1) それまでの日本の女性は、封建的・男尊女卑的な道徳観に支配されていたわけで、一般的に、男性と対等に議論したりはしませんでした。

「旧式の日本の女」という言葉は、そのようなことを表現しているのでしょう。

◆日本語の添削
>「旧式の日本の女らしい」とは何でしょうか。
 「何」という言葉を使ってしまうと、具体的な対象物を尋ねているかのように感じられ、少し違和感があります。『~とはどういうことでしょうか』あるいは『~とはどういう意味なのでしょうか』などと表現するのが自然でしょう。

(2) 多分、逆接の接続詞として使われているのだと思います。「それで」は普通、順接の接続詞なのですが、文脈から考えると、ここは逆接でないとおかしいですよね。『「旧式の日本の女」とは違い、男性と対等に議論する→しかし、当世風の女性が使うような西洋由来の小難しい言葉は使わない』という繋がりですから、前文と後文は明らかに逆の内容を述べています。では、逆接の「それで」は存在するのかというと、普通はありません。辞書にも載っていません。ただ、「それでいて」という逆接の接続詞は存在し、多分この文の「それで」は「それでいて」の省略形だと思うのです。
 まあ、ぼくはそう思うわけですが、これは勝手な解釈ですし、自信があるわけでもありません。他の方のご解答も参考なさってください。

2 男性と女性とは、おのおのの思考内容や持っている思想がまったく違う、という意味です。だから、「私」は女性と会話する時、いつも「この人と自分とは、考えていることがまったく違うなあ」という考えを持つのですが、「奥さん」と会話する時だけは、話している相手が女性だということを意識しないのです。

3 「あなたは解らないのですか?(いや、本当は解っているんでしょう?)」もしくは「どうして解らないのですか?」という内容が省略されています。前者だとすると反語、後者だとすると疑問ですね。

4 「本気で話を聴いてくれさえしないんです」などと書き直せます。「取り合う」は「相手にする/ちゃんと説明する」というような意味で、「取り合わない」の形で使われることが多く、これは「どうでもいいことのように扱う/まったく興味を持とうとしない/おざなりに対応する」という意味です。
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この回答へのお礼

 いつもお世話になります。早速ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。「旧式の日本の女」の意味はわかりました。中国も昔はそうでした。「それで」は「それでいて」の省略だとお考えになっているんですね。男性と女性とは、おのおのの思考内容や持っている思想がまったく違うんですね。なぜこうなったのかとても悲しいです。私はこの面で本当によくわかりません。3は外国人の私にとって難しい文です。言葉の裏の意味をよく理解しようと思います。「取り合う」のような姿勢が好きです。本当にありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2007/04/27 22:42

1.奥さんの態度が旧式の日本の女らしくないところも私の注意に一種の刺戟(しげき)を与えた。

それで奥さんはその頃(ころ)流行(はや)り始めたいわゆる新しい言葉などはほとんど使わなかった。

(1)「旧式の日本の女らしい」とは何でしょうか。
:男性の言うことに反論せず、自分の意見を堂々と主張したりはしない、といったようなことでしょう。
いわゆる男尊女卑の傾向は女性側の姿勢にもいくらかはそれを助長する要素があったわけですが、
奥さんの場合そのようなことはなく、良いにつけ悪いにつけ、女であることを売り物にして妙におとなしい振りをしたりするような面は持っていなかった、ということだと思います。

(2)ここの「それで」はどういう役割なのでしょうか。
:下記の「(2)話題を新しく発展させる場合。」
だと思います。
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A4%BD …
「旧式の女性らしくはなかったが、かといって無闇に流行言葉(はやりことば)などを用いたりする軽薄なところもなかった」
ということでしょう。

2.普通男女(なんにょ)の間に横たわる思想の不平均という考えもほとんど起らなかった。
:「思想の不平均」という表現が日本語として適切とは思えませんが、ここでは男尊女卑というより、当時の男特有の考え方(外向的)と女性特有の考え方(内向的)の違いといったような意味でしょう。

3.「じゃ先生がそう変って行かれる源因(げんいん)がちゃんと解(わか)るべきはずですがね」

文末の「が」の後ろにどのような内容が省略されたのでしょうか。
ーーーーーーーーーー
:『「それがわからない」ということなんでしょうか。』
といったようなニュアンスだと思います。

4.「何にもいう事はない、何にも心配する事はない、おれはこういう性質になったんだからというだけで、取り合ってくれないんです」
:「取り合ってくれないんです」は、
『疑問に対して真面目に答えてくれないんです』
というような意味になります。

◇ご質問文の添削
{文末の「が」の後ろにどのような内容が【省略された】のでしょうか。}
でも間違いではありませんが、
『文末の「が」の後ろにどのような内容が【省略されている】のでしょうか。』
としたほうが自然です。
 
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この回答へのお礼

 いつもお世話になります。早速ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。「旧式の日本の女らしい」はわかりました。こんな女性はかわいそうだと思います。男尊女卑の傾向は女性側の姿勢にもいくらかはそれを助長する要素があったのですね。女性はまず自分をばかにしてはいけません。自分を守らなければなりません。「女であることを売り物にする」は確かによくないと思いますが、こんな女を買う人がいれば、一種の意気投合とも言えるのではないかと思います。「それで」の使い方は私も(2)だと思いました。「思想の不平均」は参考になりました。3のようなニュアンスは外国人の私にとってとても難しいです。またたくさんの文章を読んで言葉の裏の意味を吟味してみます。4の意味はよくわかりました。疑問に対して真面目に答えてくれるやり方を歓迎します。質問文の添削にも感謝いたします。以前も指摘していただいたことがあると思い出しました。本当にありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2007/04/27 21:45

私もわかる部分だけ…




1) 旧式の日本の女とは、あまりはっきりと意思表示せず、男性に付き従うようなおとなしいタイプの女性のことと思われます。

2)「それでいて」とか「それにもかかわらず」という意味です。「けれど」とか「でも」と同じ意味です。
この文章は前半で「奥さんの態度が旧式の日本の女らしくないところ」と述べていますが、これは奥さんが比較的新しい考えの持ち主であるということです。それに対し後半では「奥さんはその頃(ころ)流行(はや)り始めたいわゆる新しい言葉などはほとんど使わなかった。」と、新しい時代の言葉を使わないことを述べています。前半と後半で逆の内容を述べているので、「でも」の意味を持つ接続詞だと思います。


どちらかと言うと男脳の特徴と女脳の特徴の違いに近いのですが、男尊女卑の考えにも根深く関係する事です。
私の考えはこうです。昭和初期くらいまで、学問は主に男性がするものと考えられていました。女性は学問や教養など身に付けなくても良い、という考え方です。また、はっきりものを言ったり、自分の意見を強く主張するような女性は好まれませんでした。
そのため、教養があり、それを主張する男性と、教養のない(教養がないふりをしている)女性との間で「思想の不平均」が生じることが多かったのでしょう。
しかし、奥さんは自分の意見をはっきり言う、男らしい性格であったため、その不平均を感じなかったものと思われます。

3、4に関してはNo1の方と同じ意見です。
私も専門家ではないですが、参考になればうれしいです。

質問文の日本語に不自然な表現はありませんでした。
それよりも私の回答におかしな表現がないか心配です。

それにしても「こころ」を読むなんてすばらしいですね。私も高校生のとき読んで大変深く考えさせられる本でした。
最後までがんばってください。
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この回答へのお礼

 早速ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。1はわかりました。中国も昔このような感じです。2は逆接なのですね。それなら理解できました。女性は学問や教養など身に付けなくても良いなら、女性としては本当にかわいそうだと思います。あの時代に生まれなかったことは幸せだとも思います。質問文までも確認していただき心より感謝いたします。「こころ」は大変深く考えさせられる本なのでしょうか。最後までがんばりたいと思います。理解しやすい日本語で本当にありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2007/04/27 20:59

とりあえず分かるところだけ…


まず1ですが、「旧式の日本の女」というのは、何事も一定の理解を示している奥さんを見て、昔の時代の人とは違う、と感じたことからではないでしょうか。「それで」はここでは「だから」「そういうわけで」という意味で使われています。
2については、男尊女卑とまではいかないでしょうが、男性である「私」は女性の前では変な反撥力を感じてしまうのだが、奥さんの前ではその反発がない、ということです。
3はあえていうなら、「じゃ先生がそう変って行かれる源因(げんいん)がちゃんと解(わか)るべきはずですが(分からないのはおかしいでしょう)」というニュアンスが含まれていると思います。
4については、「何にもいう事はない、何にも心配する事はない、おれはこういう性質になったんだからというだけで、相手にしてくれないんです」といいかえれると思います。
長文すみません。あくまで僕の考えに過ぎないので、参考意見として捕らえてください。
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この回答へのお礼

 早速ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。申し訳ありませんが、1は理解できませんでした。2についてですが、おっしゃる『男性である「私」は女性の前では変な反撥力を感じてしまうのだが、奥さんの前ではその反発がない』のは、前文の「奥さんに対した私にはそんな気がまるで出なかった」という文の意味のではないかと思います。3は外国人の私にとってとても難しい文です。やはり日本人同士でこのような以心伝心のものがあるのですね。4の「相手にしてくれない」は理解しやすいと思いました。本当にありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2007/04/27 20:43

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