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失礼致します。大学の講義のレジュメで疑問に思ったのですが

Ln[N(SiMe3)2]3では100℃で昇華するが、LnCl3ではより高い融点、沸点を持つ。

とありました。

これは単純に[N(SiMe3)2]3基とCl基での分子間力の違いによるものなのでしょうか?
それとも何かランタノイド特有の性質が絡んでるのでしょうか?

ご教授いただければありがたいです。

A 回答 (3件)

つまり前者の錯体はディスクリートな分子であって、後者は高分子状の結晶だということでしょう。


ランタノイドの性質というわけではありません。
たとえば、パラジウムでも、PdCl2は実際には塩化物イオンが架橋した無限構造となっていますが、適当な配位子を使えば、当然ながらディスクリートな分子が得られます。

質問者さんは結構ハイレベルのところをやっているようですから、分子結晶とイオン性結晶なら違うよね?と言われれば分かるでしょう。
塩化物イオンは架橋配位子としてよく機能しますから、この場合も、LnCl3では塩化物イオンがLn3+同士を結んだ無限構造となっていると考えられます。
ここで、Ln3+とCl-の間は共有結合?イオン結合(純粋静電引力)?と考え始めると、また難しいことになりそうですが・・・あいまいな言い方になりますが、”その中間です”としか言えません。

表記法についてコメントがありますが、ちゃんとした無機化学だと誤りかもしれないですが、有機化学・有機金属だと、錯体を分子と同じように考えるので、こうした書き方の方が普通だと思いますよ。
PdCl2(PPh3)2とか・・・いくらでも
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錯体の記述の仕方が気になります。

通常は

[Ln{N(SiMe3)2}3]

と記述するはずです。
また、ランタニドは一般にイオン半径が大きく、配位数も6以上の場合がほとんどです。

これらのことから、Ln[N(SiMe3)2]3が特別な状態であると推察されます。100℃程度で昇華するということは架橋複核錯体などではなく、単核錯体分子なのでしょう。

Clは錯体として考えるなら、架橋配位子となります。通常はイオン性結晶として捉えるでしょう。
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ご質問の物質に触れたことはありませんが、


 Ln[N(SiMe3)2]3は分子結晶的(Ln-N間の結合は配位結合ないし共有結合)、
 LnCl3はイオン結晶的(Ln-Cl間の結合はイオン結合)、
ということだと思います。

後者はイオン結合のために隣接する対イオン同士が等価で、結果として結晶全体の
結合力が強くなるのに対し、
前者は「Ln[N(SiMe3)2]3」で1分子として存在し、隣接する他の「Ln[N(SiMe3)2]3」との
間には比較的弱い結合(恐らく主にファンデルワールス力)しか働かないため、
融点・沸点・昇華点(?)にそのような差が生じているものと推測します。
(なお、結晶全体が共有結合なら(例えばダイヤモンドのような)、融点・沸点などは
 イオン結晶より更に高くなります;念のため)

*窒素はアンモニウム塩のような陽イオンとしては安定に存在しますが、陰イオンとして
 安定に存在することは(あまり)ありません。
 (硝酸イオンのように、より電気陰性度の高い元素と結合した結果、全体として
  陰イオンになっている、というような場合は別として)


従って、ランタノイド特有の性質ということはないと思います。
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