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JJサクライ上のp295(3.7.70)式が腑に落ちません。
例えば軌道とスピンをあわせて J = L + S としたときに、
固有ケットを|j1 j2 ; m1 m2 >とします。
L^2 の固有値がj1(j1 + 1)h^2
Lzの固有値がm1 h
S^2の固有値が j2(j2 + 1)h^2
Szの固有値が m2 h

です(hは全てh/2πの意味です)

回転操作をD(R)としたときに、

D(R) = D1(R) (X) D2(R)

ここで(X)は直積記号です。
D1(R)は | j1 ; m1'>に作用し、D2(R)は | j2 ; m2'>に作用します。

この時、そもそも
|j1 j2 ; m1 m2 > = |j1; m1> (X) |j2 ; m2>

を考えますと、

<j1 j2 ; m1 m2 | D(R) | j1 j2; m1' m2'>
= <j1 ; m1 | D1(R) | j1 ; m1'> (X) <j2 ; m2 | D1(R) | j2 ; m2'>

は理解できます。ところが(3.7.70)式では直積記号が抜けて
掛け算となり、結果は

<j1 j2 ; m1 m2 | D(R) | j1 j2; m1' m2'>
= <j1 ; m1 | D1(R) | j1 ; m1'><j2 ; m2 | D1(R) | j2 ; m2'>

となっています。回転が| j1 ; m1'> に作用し、かつ| j2 ; m2'>に作用してという
ことを考えればなんとなく理解できるのですが、
もやもや感が消えないのです。

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

手元にJJサクライがないので式番号を追えませんが回答します。



<j1 j2 ; m1 m2 | D(R) | j1 j2; m1' m2'>
はD(R)を行列表現したときの((j1; m1),(j2 ; m2))要素です。

<j1 ; m1 | D1(R) | j1 ; m1'> (X) <j2 ; m2 | D1(R) | j2 ; m2'>
のような<j1 ; m1 | D1(R) | j1 ; m1'> と<j2 ; m2 | D1(R) | j2 ; m2'>の直積は意味不明です。

そもそも|j1 j2 ; m1 m2 > は、|j1; m1>の張るベクトル空間と|j2 ; m2> の張るベクトル空間の直積空間の基底です。だから
|j1 j2 ; m1 m2 > = |j1; m1> (X) |j2 ; m2>
と書かれるわけです。質問者さんはあんまりその辺が分かってないのでは?


なお、JJサクライは量子力学全般に関する良書ですが、角運動量に特化すれば
「角運動量の基礎理論」 ローズ みすず書房
http://www.msz.co.jp/book/detail/02520.html
がかなりの良書です。

また直積などに関しては
「回転群とその表現」 山内恭彦 岩波書店
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/6/0051460.html
http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=22753
「応用群論-群表現と物理学-(増補版)」 犬井鉄郎・田辺行人・小野寺嘉孝  裳華房
http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853- …
を勉強してください。

なお「回転群とその表現」は絶版で復刊希望多数の良書です。図書館・古書店には必ずあります。
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この回答へのお礼

直積や群論をそもそも理解していないのが原因だったんですね。。。
JJサクライにはとても感銘を受けていますが、難しく感じるところも
あります。角運動量については|j1j2;m1m2> と|j1j2; jm>の対応など
理解が進んでいる気になっていましたが、
根本的なところで何も分かっていない事に気づかせていただきました。
早速教えていただきました書籍にあたってみたいと思います。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/08/08 21:18

[訂正]


>((j1; m1),(j2 ; m2))要素です。

->((j1 j2 ; m1 m2), ( j1 j2; m1' m2'))要素です。
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